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クリエイター That's BUN!

by ジャパン・アド・クリエイターズ

ウズラの卵にまつわる雑文

ビアガーデンにも甲子園にも行けなかった8月が終わり、早くも9月である。先の見えないコロナ禍の中、新しい生活様式というわけではないが、最近わが家では『ウズラ』を飼いはじめた。

2年近く前に飼い犬が死んだ際には、二度とペットは飼わないと強く思ったが、今年になって、やっぱり何か飼いたいなとちょっと思い始めていた。そんな時、カミさんが職場の同僚からウズラのヒナ(生後2日)を4羽もらってきたのだ。犬でも猫でもなく、まさかウズラを飼うとは思っていなかったが、いざご対面してみると、小っちゃくて黄色くて黒い模様!これはタイガースデザインではないか!!なんと可愛いヤツよ。もぉメロメロ。

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ところが、あれよあれよと大きくなり、羽色も茶色に変わり、2ヵ月ほどですっかり大人になった。餌をやろうとするとくちばしで攻撃してくるし、部屋に放すと突然バタバタッと飛ぶし、オスは時折「ギュロロロォーッ!」と、けたたましく鳴くし、ちっとも可愛くない。むしろ恐い。

4羽のうち3羽がメスで、律儀に1日1個ずつ卵を産む。3羽で1日3個。1週間で21個。1ヵ月だと90個。1年で1,000個以上。ここまできたら、産むというより生産だ。ペットというより家畜だ。

実は、ウズラの卵、何となく昔から気になっていたんだよねぇ。ちょうどいい小ささ感とか妙な柄とか、ビジュアル的に可愛いなぁと思っていた。とはいえ、しげしげと見たことはなく、全部ちがう柄だと、同じ柄は存在しないんだと思いこんでいた。だがしかし、毎日毎日見ていると、あることに気づいた。

同じメスは、同じような柄の卵を産んでいる!

急いでネットで調べると、確かにそのように書いてある。適当な柄で産んでいるんじゃないんだね。不思議だなぁ。神秘だなぁ。

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同じメスが産んだ卵を2個ずつ並べてみた。左は、柄が大きめ。真ん中は、柄が小さい。右は、その中間くらい。

withコロナだろうがafterコロナだろうが、そんなものはお構いなしに、ウズラみたいに毎日きちんとお仕事して結果を出し続けなければ…とつくづく思うが、我々クリエイターは、ウズラのように毎回同じようなものをつくるわけにはいかない。常に新しいものを求められるし、自らも求める。同じようなオーダーであっても、前とは違う答えを何とかひねり出す。因果な商売だ。けど、そこが面白い。

ちなみに、ウズラの卵はありがたく美味しくいただいている。生で、茹でて、焼いて、揚げて…カミさんが手を変え品を変え食卓に並べてくれる。たまに、鶏卵に混ぜて卵焼きを作るらしいが、まったく気がつかない。カミさんの方がよっぽどクリエイターだ。(text by 野田 浩)

株式会社ジャパン・アド・クリエイターズ
大阪南港ATCにある、グラフィック&デジタルデザインの総合クリエイティブ会社です。1977年の設立以来、「売れるデザイン」をテーマに、広告、カタログ、WEB、スマホアプリ、動画コンテンツなどを企画・制作しています。デザインについてのご相談は、お気軽にどうぞ。

https://www.japan-ad.co.jp/

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