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中学生が新しいビジネスアイデア考えたら、2時間で239個も出た!

技術の進化とともに、何を学ぶべきか?もどんどん変わっていく今。
だからこそ、これまでの常識に囚われず、もっと面白い
「新しい学校(のようなもの)」をつくりたい!
 
そう思って、おせっかい社かけるでは、実験を始めています。

つくりたい未来を自分でつくる学校の実験、第一弾は大分・別府で!

その第一弾として、別府市社会教育課・株式会社Open Aのみなさまにご縁をいただき、1月20日、
大分県別府市内の中学生17名・留学生9名・社会人8名の方々向けに
『2025年の「新しい学び」を考えよう。未来の教育アイデア発見ワークショップ』を開催しました。
 
この企画は、別府市で進めている新しい図書館の整備計画の中で、新たな学びの場づくりを行う実証プログラムとして開催。
新しい図書館を、世代を超えて多様なプロジェクトが生まれる、別府の創造拠点のような場にしたい!
という思いからお声掛けいただき、今回ご一緒させていただきました。

中学生の素の眼差しこそ、物事の本質を捉えている!

わたしたちは、ふだんは社会人・大学生の方向けを中心に、じょもろいコトづくりや地域での小商い創業支援などを行うのがメイン。
ときどき高校生ともご一緒することはあるものの、中学生は初めて!
 
なので、ドキドキしながら臨んだのですが・・・
 
結果、みなさん想像以上に楽しんでくれ、とても活発に発想を話し合って、
中学生の年代だからこそ、本質を直感的に捉える視点を持って物事を見ているんだな、とこちらが気づきをもらうことばかりでした!
  
では、どんな視点やアイデアが生まれたのでしょうか。年齢・国籍を超えて、熱気溢れる場となった当日の様子を、お伝えします!

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そもそも、なんで、勉強するんだっけ?

前半はかけるの渡邉から「新しい学校って何?」ということについてお話。
これを考えるにあたって、1つ問いかけをしてみました。それは、

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聞いてみると、中学生のみなさんから

「やりたいことに挑戦するため」
「選択肢を増やすため」

といった意見が出て、いきなりズバッと本質!!

つくりたいものを、自分でつくるチカラを

そう、わたしたちも、

「つくりたいものや状態を、自分でつくるチカラを身につけるため」

と考えています。

では、世界がどんどん変化するなかで、どうやってそのチカラを身につけたらいい?

それは、
やってみるしかないから、小さく、どんどん試す」しかないだろうと思っています。
自転車に乗れるようになるのと、同じですね!

試して、自ら創るチカラを磨くには、この3つのステップが必要。
今回の場は、ステップ1「理想を描く」を、みんなでやります。

200119-別府1月20日スライド最終版_施修正

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「こんなのあったらいいな!」は、誰にでもある「大好き」と「困った」から生まれる

導入を経て、いよいよアイデア・ワークショップへ。
中学生・留学生・社会人が混じったグループに分かれ、
今日集まったみんなで、新しい店やサービスのアイデア100個生み出そう!ということ目指して、スタートしました。

まず、大好きなことを書き出します。
温泉(別府だけに!)、ケーキ、バスケ、釣りetc...

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次に、自分や身の回りの人が困っていること、を書き出しました。
共同浴場のお湯の温度が調整できない、
お弁当の新しいおかずが思い浮かばない、
バスの本数が少ない、etc...

わたしたちにとってはもう「当たり前」と思っていることが多く、固定観念に囚われない視点だからこそ気付けるものばかりで、すでに発見だらけ!

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新しいサービスのアイデアが、239個もできた!

最後に、「大好きなこと」と「困ったこと」をかけ合わせて、新しいサービスのアイデアを考えます。

まずはどんなにくだらないと思うアイデアでもOKで、とにかく制限時間内の数勝負!ゲーム感覚でワイワイ出し合うと、なんと・・!

この場から、239個も新しいサービスのアイデアが生まれました!

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8グループ・34名の参加者から、目標の1.5倍ものアイデア!

しかも、どのアイデアも、本当に面白い!実現できたらいいなというアイデアが、たくさんありました。

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ほんの一部だけですが、いくつかご紹介!

・「カラオケが好き」×「おじいちゃんの行く娯楽がない」
『おじいちゃんカフェ』
その場で僕ら若者がおじいちゃんに好きな曲を教えてもらい、一緒に歌う
・「温泉が好き」×「お弁当の新しいおかずが思い浮かばない」
『おかずレシピ掲示板@共同浴場』
共同浴場に浸かりながら掲示板を見て、新しいおかずレシピをゲット!
・「スマホが好き」×「共同浴場のお湯の温度を調整できない」
『自分の回りのお湯だけ、好きな温度に調整できるアプリ』
共同浴場でも、自分の周りのお湯だけ好みの温度に調整したい!
・「本が好き」×「バスの本数が少ない」
『読書する人だけが乗れるバス』
バスの本数を増やすほど、読書する人も増えれば、教育効果も!?

etc...

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誰かの「大好き」と「困った」で出来てるから、実現したら、自分も周りも笑顔になる

ふだん東京で「課題」や「アイデア」と言うと、より広範囲でインパクトが大きいものを自然と考えたりすることがあるように思います。

しかしこの場で中学生のみなさんを中心に出てきた課題やアイデアは、身の回りの日常生活の中で出てきているもので、どれも「おばあちゃんが」「友達の◯◯ちゃんが」などと、具体の主語を付けて語れるもの。

そういう視点を飛ばして、無意識に、概念的に物事を捉えていないか?
自分自身に対してもそんな内省をするような気づきをもらいました。

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そしてこの場で生まれたアイデアは、全部だれかの「大好き」と「困った」から、できています。
だから、実現したら、自分も他人も笑顔になるんですよね!

しかも実現するステップは、冒頭で話したように、シンプル。

だったら、やってみたくない?

聞いてみたら、みんな「うんうん」と頷いてくれました。

かけるが作りたいと思っている新しい学校も、まさにこういうふうにアイデアを考えて、実際にどんどん試せる場。

それは決して今までの学校をないがしろにするものではなく、
試してみたからこそ、学びたいことも出てきて、お互いを補完し合うもの。
そうやって、ほしい未来を、自分でつくっていこう、という場です。

そして、別府市の新しい図書館は、まさにそういう場所になっていくはず。しかもそれを十分に活用しそうな中学生たちもいて、アイデアも生まれて、ますます実現が楽しみですね!

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「考えたアイデアを実際にやってみたい!」

終了後、何人かの中学生に感想を聞いてみました。

「とても楽しかった。普段からこんなふうに将来のことを考える時間がもっと沢山あるといいな
「ワークがすごく楽しかった。普段、ほしい物ややりたいことを聞かれることはあるけれど、こうやって自分でゼロから考えることはないから」
「もっと語り合いたかったし、実際に考えたプロジェクトをやってみたかった!
「好きな物と困っている事をかけ合わせて考えるという発想がなかったから、こうやって考えられるんだとわかって、自分で考えるのが楽しい
”困っていること=ネガティブなこと”と思っていたけれど、好きなことと掛け合わせることで、そうじゃないんだと気付いた

ドキドキしてたわたしたちも、ようやくホッと(笑)

特に最後の感想は、本質を突く、まさに”ものの見方”を変える、とても大事な気付きのように思え、嬉しくなりました。

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また留学生の皆さんからの感想として、インドネシアから来た方は、

「両親が中学校をやっていて、今度高校を作るから、その前に今回のワークをぜひやりたい」 

と言ってくれたり、アンゴラから来た方は、

「せっかく別府に住んでいて、地域のことにもっと関わりたいと思っていたので、その良い機会になって嬉しかった」

といった声をもらいました。

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こんな新しい学校(のようなもの)を、全国の中高生と一緒につくりたい!

今回は最初の「描く」ステップをやりましたが、
中学生はじめ参加したみなさんが、次の「試す」、そしてその先にある「成功体験」を積めて、またやりたいことがどんどん出てきて、さらに試せる。
そんな場が、別府はじめ、全国にできたら、すごくワクワクしませんか?

かけるとしても、「好きなこと」から始めるじょもろいコトづくりを、中高生のみなさん向けにこそ、やりたいと思っています。
新しい学校づくりの最初の一歩を、懐深い別府で、多様な人が集まる別府だからこそご一緒できたこと、とても嬉しく、感謝しています。

別府市社会教育課のみなさん、株式会社Open Aのみなさん、
声掛けにご協力いただいたAPUのみなさんはじめ、
別府のみなさん、本当にありがとうございました!

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(最後は、別府観光の生みの親・油屋熊八さんポーズで集合写真!)

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