現役バレー部・20歳・168センチ

備忘録第2弾は、大学の体育会でバレーをされている綾さんとの思い出です。

彼女のスペックですが、20歳の現役体育会バレー部で小学生からバレー一筋。中学、高校と全国大会に出場した学校でレギュラーだったけど、大学ではまだ控え。168センチで体重は60キロちょっと、筋トレを含めて日々厳しい練習をしているので、力には自信ありとのことです。

現役で部活をしている方と会うのはこの時が初めてでしたので、彼女のスペックを聞いてから実際に会う日までものすごく楽しみでした!

当日待ち合わせ場所に向かうとTシャツ・ジーンズ・スニーカーというラフな格好の綾さんの姿が。遠目からでもガッチリした体型であることが分かりました。私より5センチほど低いはずなのですが、身体に厚みがあるせいなのか並んで歩くと同じくらいの身長だと錯覚してしまいました。

ホテルに到着すると着替えを始める綾さん。動きやすい格好で、とお願いしていたのでジーンズで来たのかと思っていたのですが、普段着だったようで、しばらく待つとバレーの練習着に着替えてました。

ジーンズの時は分からなかったのですが、バレー部なだけあって太ももの付け根が盛り上がっており、脚の力は期待できそう! わざわざ膝当てを付けているのも個人的にテンションが上がりました。

技をかけてもらう前に彼女にこれまでの厳しい練習や部員同士の衝突などについて語ってもらいましたが、以下はその中でも印象深かったものです。(余談ですが、体育会系で礼儀作法が染み付いているのか常に丁寧な言葉使いでした。)

私「普段はどれくらい練習してるの?」

綾さん「大会が近くない時でも最低週6です。平日は朝練をやってから講義に行って夕方からまた練習。土曜は午前中から練習で、日曜が練習試合っていうのが多いです。休みの日でも先輩が練習するって言うと付き合わなきゃいけないので、ほぼ毎日バレーボール触ってます。」

私「柔道とかの格闘技経験はあるの?」

綾さん「部活はもちろんずっとバレーですけど、高校の体育はバレー部全員ダンスじゃなくて柔道を選んでたので、その時は真面目に授業受けてました。あと、たまにテレビでRIZIN観ます。」

私「部員同士で喧嘩したりするの? 口喧嘩じゃなくて手が出る方の」

綾さん「意外かもしれないですけど、高校の時は結構ありました。皆中学の時はバリバリレギュラーなのでプライド高くて寮でよくやり合ってました。」

私「その時の戦績は?」

綾さん「同級生には負けたことないです。姉や兄がいる子は喧嘩慣れしてて最初の方は苦戦しましたけど。私には弟しかいないし。序列みたいなのが決まってからは誰も私に喧嘩を売ってこなくなったので、それからはあんまり喧嘩してないですね。」

私「女の子同士の喧嘩ってどうなったら勝ちなの?」

綾さん「男子と同じだと思いますよ? 基本は泣いたら負けで、戦意がなくなったり周りからストップがかかったり」

体育会系の人ってほとんどそうだと思うのですが、綾さんの言葉の節々から負けず嫌いな性分が見え隠れしてきてテンションが上がる私。技をかけてもらう直前に自信のほどを聞くと「男性にしてはヒョロいので多分大丈夫です。柔道の授業、最後の方は柔道部の子でも抑え込めたので! 女子高ですけどね」と頼もしい答えが。

期待に満ちた状態で仰向けになって待っていると、何を言うでもなく袈裟固めの体制に入る綾さん。思っていたよりスムーズで少しびっくりしました。準備ができたと思ったらスタートの合図してねと伝えたところ、5秒もたたないうちに、スタート!と綾さんの声。途端に上半身に彼女の重さがのしかかります。尚さん(前回記事参照)にかけられた時に比べると感じる重さは今回の方が上であることに加えて、私の首の後ろに回している腕での締め付けが想像以上に痛くて少し焦ります。

とはいえ、尚さんの技に比べてお互いの体の隙間?のようなものが広い気がして、前回学んだように両足中心に力を入れて体を回したところ、首も抜けてあっさり脱出成功! 10秒かからずといったところで綾さんも驚いています。

驚きがおさまると悔しさがこみあげてきたようで、もう1回!と再挑戦してくる綾さん。前回よりも腕に力が入っていたため首が痛かったですが、その分抑え込みに使っている上半身がおろそかになっており、前回同様にあっさり脱出。その後何度か挑まれましたが、毎回注意がそれる箇所があったので、そこをつくことで簡単に脱出できました。

袈裟固めがだめなら、ということで授業で習ったという横四方と上四方をかけてくれた綾さんでしたが、完成度が袈裟固め以下だったため、いずれもすぐに抜け出す私。このあたりで、前回会った尚さんの技術はすごかったんだなと再認識し始めました。

負けず嫌いな綾さんからは「逆に抑え込みをかけてみてください。多分抜け出せると思うので。」というまさかの逆提案があり、記憶を絞り出して袈裟固めと上四方(横四方は掴むところがなかったのでやりませんでした)を綾さんにかけることに。体育の授業でやったことがあるだけですが、男女差があるから楽に抑え込めるだろうとタカをくくっていたのですが、恥ずかしながらいずれも脱出されていまいました…

人の技に「注意散漫」とか「完成度が」とかケチをつけておきながら、自分も同じと知り少し恥ずかしくなります… 脱出に気をよくした綾さんからは「次は私が抑え込む番ですね。柔道技じゃなくて、とにかく抑え込めばいいってルールでもいいですか?」との声が。頭に?を浮かべながらも了承し、綾さんの出方を待ちます。

仰向けになった私の方へ膝立ちで歩いてくる綾さん。私の上半身を跨ぐとそのままお腹の上に座ったうえで、両手で私のそれぞれの手首を抑えてきます。要は単純な馬乗りです。私に乗っかることに集中しているためか、ここまでで一番綾さんの重みを感じます。

心地よい重さだったので、ずっとこのままでもいいなー、という考えが瞬間頭をよぎりましたが、私も負けず嫌いのため、脱出に着手します。まずは、ということで押さえつけられている両手首を外すために綾さんの両手を押し上げようとしたのですが、彼女の力が単純に強いのと上から押さえつけられているのとで、少ししか浮き上がりません。

彼女の筋力に少々焦りを感じますが、ここで下半身は自由なことに気が付きます。尚さんにかけられた縦四方固めを思い出して、下半身をバタバタさせたところ、綾さんのバランスが崩れ始めたので、タイミングをはかって起き上がろうとすると、比較的簡単に彼女が横に崩れます。

同体重でもやっぱり男女差は大きいなと思って彼女に声をかけようとしたところで、突然、お腹のあたりを何かに挟まれているような感触が。慌てて腹筋に力を込めますが、思わずうめき声が漏れます。何事かと思い状況を確認すると、私の横側には胴絞めの体制に入った綾さんが。柔道では反則技のはずなのにどこで覚えたんだという驚きが頭をよぎりますが、流石はバレー部、挟んでくる力がかなり強いので引き続き腹筋に力を入れます。

しばらくすると綾さんから「結構苦しそうですけど大丈夫ですか? まだ力入れれますけど。」という助け舟?が。年下の女の子に気遣いをされたことで、負けず嫌い魂に火が付いた私は、精一杯平静を装って「全然大丈夫!」と返します。すると彼女からはこれまでよりも気持ち冷めたトーンで「分かりました」とだけ返事があったかと思うと、腹部への圧力がさらに強くなります。

全然は言い過ぎだったかと後悔しながら、一段と強くなった圧力に耐える私。既に抑え込みとは呼べない形になっていることから、根を上げないことがこの勝負の勝利条件になっていると認識を改めた私はひたすら我慢に徹する覚悟を決めます。綾さんはどんな状態なんだろうと思い、彼女の方を向くと彼女は私の様子をうかがっており、何となくまだ少し余裕がありそうに感じました。そこで彼女に「指定する時間内に参ったさせたら綾さんの勝ちってルールでいい? このままだときりがなさそうだし」と伝えます。

彼女は驚いた様子で「まだ喋れたんですね!」と一言。次に「そのルールでいいですよ。時間は1分で。ベッドの時計表示が変わったら本気でやります。」との返事が。本気じゃない状態でもかなり苦しいのに、本気で胴絞めされたらどうなるんだろう?と、不安7割期待3割で待っていると、それまで遊ばせていた両手を、まるで腹筋をするかのように自分の頭の後ろで組む綾さん。

いよいよ本気の絞めがくる!ということで、私も腹筋に精一杯の力を込めます。途端に明らかにこれまでとは一線を画す圧力がかかります。腹側だけでなく背中側からも強い力を感じ、全力で堪えますが思わず鼻から息が漏れます。それを聞いた綾さんは少し満足げな表情を浮かべます。

体感で20秒ほど経過した時点で少し息苦しくなってきたので、口を開けて呼吸したところ、強烈に絞め上げられているせいか、息を吸うタイミングで少しむせてしまいます。それを見てやはり満足げな綾さん。負けてなるものかと腹筋に力を入れることに集中する私。そのままの状態で同じくらいの時間が経過したタイミングで、綾さんの脚が少し震えだします。これだけ長時間絞め続けて、これまで全く脚がプルプルしてなかったことにこの段で気が付き、綾さんの筋力に改めて驚きを覚えます。

残り時間も少しだろうと思い、改めて集中する私。疲れているはずなのに一切威力を落とすことなく胴絞めを続ける綾さん。あと少し!というところで、フッっと音が聞こえたかと思うと、心なしか更に上がる胴絞めの威力。綾さんの最後のあがきかな?なんてぼんやりと考えていると、お腹への圧力が急になくなり、私を挟んでいた脚も解かれます。

綾さん「1分経ったので外しました。参ったさせられなかったので私の負けですね。全力でやるのは初めてでしたけど、絶対勝てると思ってたので、めちゃくちゃ悔しいです。」

私「それだけの自信を持っていいほどの威力はあったと思うよ。こんなに苦しいなんて思わなかったから、かなりびっくりしてるし。ところで、馬乗り崩されてから胴絞めへの移行がやたらとスムーズだったし、全力でやるのは初めてって言うからには、今までに誰かに胴絞めをかけたことあるの?」

綾さん「さっきの馬乗り、もう少し踏ん張れたましたけど、どうせそのうち脱出されそうだったから、油断してる間に胴絞めしようと思って、準備してました! 胴絞め自体は、私の必殺技です笑 結構かけたことあります!」

私「今までどんな人にかけたことあるの?」

綾さん「弟や同級生ですね。あと、柔道の授業で使ったときは反則技って知らなかったので部員の子にめちゃくちゃ怒られました… さっき胴絞めをかけたとき、最初は半分くらいの力でかけてたんですけど、弟だったらこれくらいで泣いちゃうんですよ。」

私「泣いちゃうんだ… 弟さん、何歳なの…?」

綾さん「私の4つ下なので、今高1ですね。まだ私より身長低いので絶対負けないです笑」

私「同級生にはどれくらいの強さでかけるの?」

綾さん「鍛えている子が多いので、8割くらいですかね。最初は弟にかけるのと同じくらいの強さでかけて、皆苦しそうにはするんですけど抵抗してくるので、徐々に力を入れていくと静かになって泣き始める子が多いですね。だから全力でかけたのは今日が初めてです。」

私「1分って決まってなかったらあとどれくらいの間、全力で絞めれた?」

綾さん「練習もそうですけど、辛くなってきてからが本番なので、もう1分くらいなら全然いけたと思います!」

私「勝負が2分だったらこっちも危なかったかも。綾さんが思っているよりも威力あるから、年下や女の子に全力でかけるのはこれからもやめておいた方がいいと思う。ところで、この技って柔道の技じゃないと思うんだけど、どこで覚えたの? 格闘技の試合みてても胴絞めで決着することなんてないはずだし。」

綾さん「先輩に… かけられました…」

私「そういえばさっき、「同級生には負けたことない」って言ってたけど、もしかして負けたのがその先輩?」

綾さん「そうです… 先輩と一度だけ喧嘩したことがあって。高1でレギュラーになって少し調子に乗ってたら先輩に注意されて。先輩の言うことは絶対なので黙って聞いてたんですけど、先輩といってもレギュラーじゃない人に何でここまで言われなきゃいけないんだろうと思い始めたら態度に出ちゃったみたいで。」

私「喧嘩の詳細教えてもらってもいい?」

綾さん「説教の途中でビンタされたので、先輩の方を睨んだら、何?その目、みたいな感じで先輩がもう一回ビンタしてきたので、そこでキレちゃって… 先輩の方が少し小さかったし、絶対負けないと思ってビンタを仕返しました。そこから取っ組み合いになって私が押してたんですけど、バランス崩されて柔道技で足引っ掛けられて倒されました。普通の床だったんで背中痛い!と思ってる間に馬乗りになられて、めっちゃ叩かれました。私も下から叩き返してたら馬乗りの圧力が弱くなったので起きあがろうとしたら、先輩が横に移動してお腹に脚を絡めてきて。動きの意味は分からなかったけど、チャンスだと思って先輩を上から叩こうとしたところで、お腹がめちゃくちゃ苦しくなって。後で調べて分かったんですけど、胴絞めをかけられたみたいで、とにかく苦しくて… 先輩叩くの諦めてまずは足を外そうとしたんですけど、思いっきり叩いたり押したりしても先輩の足はびくともしないし、そうしてる間に何発も顔を叩かれて。それでも何とか外そうと努力してたんですけど、ひたすら攻撃し続けられて。顔が痛い、お腹が苦しい、いつまでも終わらないって考えたらだんだんと反撃する気力がなくなってきたけど、せめて顔だけは守ろうと思って先輩の両手を必死で掴んだら、お腹にかかる圧力が強くなって。多分先輩が絞めるのに集中し始めたからなんですけど、腹筋に力入れて耐えるのも限界になって涙が出てきて。先輩はそれ見て最後の仕上げみたいな感じで、更に力を入れてきて、苦しすぎて一回泣き始めたらもう止まらなくなっちゃったのもあってひたすら大泣き。おさまった時には先輩がいなくなっちゃってたので、後で謝りにいきました。」

私「すごい喧嘩だね! 先輩とはそれからは喧嘩してないの?」

綾さん「それからはその先輩に逆らったりはしてないので。周りから見たら不自然なくらいに。でも、私負けず嫌いなんで、もしまた喧嘩になった時は勝てるように筋トレも体育の柔道も真面目にやりました! 思い出したら悔しくなってきたんで、もう1回勝負してもらっていいですか? 条件はさっきと同じで。最初から全力でかけます!」

私「何回でも受けて立つけど、脚大丈夫? さっき最後の方プルプルしてたけど。」

綾さん「大丈夫です! 練習でも筋トレは何セットもやるので、それと同じ感覚です。準備いいですか?」

それから2回ほど、同じ勝負を挑まれましたが、何とか耐えきりました… こちらの腹筋も限界が近づいていたのでもう一度やると結果が変わっちゃうかもなー、なんて思っていたところでこちらを見つめる相当悔しそうな綾さん。もう一度やるのかな?と思っていたら、「今度は逆にかけてください!」と抑え込みの時と同じ提案が。

胴絞めをかけるのは怖かったので、危ないからやめない?と注意喚起はしたものの、あちらも負けず嫌い魂に火がついたようで、いいから黙ってやれと言わんばかりにこちらを見つめてきたので、私も根負け。

とはいえ、私は胴絞めをかけた経験などなく、普段動画で見ているイメージで技の体制に入ります。女の子相手なのでおそるおそる力を入れていき、体感5割くらいのところで綾さんに声をかけると、返答の代わりにピースサインが送られてきました。ならばと一気に8割の力を込めたところ、表情が一変、少し様子を伺いましたが、依然として苦しそうだったので、そこで技を解きます。綾さんは「まだ我慢できたのに」と不満そうな声を上げてきましたが、苦しい顔をされるとこちらのメンタルが持たないので、足がつりそうになってこれ以上かけていられなくなった、という苦しい言い訳で何とか逃れます。

まだ時間があったので、綾さんにどうするか聞いたところ「1回も勝ててないのは悔しいから、何か技を教えてください」との依頼が。脚の力がとても強いのは胴絞めでよくわかったので、三角絞めをかけてもらうことにします。youtubeを見せながら、技の体勢に。「いきますよー」と声がした途端、挟まれている首と肩の両サイドにとんでもない圧力が。私の焦りように何か声をかけてくれた気がしましたが、逃げるのに必死で全く聞こえず。

やっぱりとんでもない力だなと感心しながらも、苦しいのでなんとか脱出を図ります。立ち上がって持ち上げようとしますが、尚さんよりも体重があるため、私の筋力では立ち上がることができず。とはいえ、絞めが少し上にずれたので、前回学んだように相手に足を絡めて少しずつ首を抜きにかかります。相手の力が強すぎて、頬やこめかみあたりを抜くときは少し怖かったですが、なんとか脱出。

脱出されたものの、今日一で苦しそうにしている私を見てご満悦の綾さん。「腕がない方が絞めやすい気がするんですけどどうですか?」と聞かれたので、ヘッドシザースのことかと思い、「やってみる?」と三角絞めの体制で首だけ差し出したところ、「正面じゃなくて、胴絞めの時みたいに横向きでかけてもいいですか?」と予想外の提案が。

胴絞めの威力が首にきたら絶対に耐えられないと思ったので、「徐々に力を入れていくならいいよ」と答えたところ、私の不安が伝わったのか少しニヤッとする綾さん。ここぞとばかりに「じゃあ、加減しながらやりますね」と煽ってきます。彼女の太ももの間に首を置き、準備完了です。

「最初は何割くらいの力からスタートすればいいですか?」と彼女が聞いてくれたので、しばらく考えます。力を全くいれておらず首の上に彼女の太ももが乗っているだけでそこそこ苦しいこと、最初にかけられた5割の胴絞めで腹筋に力を入れなければ耐えられないほどの威力があったことを考慮して、少しビビりながら「3割で!」と答える私。

綾さんが返事の代わりに頷くのと同時に、足首をクロスさせるのが横目にうつります。途端に首元にすさまじい圧力が…! 喉仏を圧迫されたため、かなりの勢いでむせる私を心配してか一旦技を解く綾さん。「まだ3割も力入れてないつもりでしたけど、そんなに苦しかったですか?」と問いかけてくるので、むせながら頷く私。

今まで散々耐えてきた男をあまりにあっさりやりこめられたことに満足気な綾さん。しかし、全然力を入れておらず消化不良だったようで、「もう1回いいですか?」と尋ねてきます。私は私ですぐにむせてしまったことで悔しさ一杯だったので、「もう1回お願い!」と即答します。

喉仏は耐えようがなかったため、前回とは違い綾さんの太ももに彼女を見つめる形で首の横側を乗せる私。「さっきよりもこっちの方が力を入れやすそうですね」と綾さんも楽しそうな様子です。「今回は何割の力がいいですか?」と聞かれ、またしても考える私。喉仏の上に太ももが乗っていた前回よりも随分楽である一方、前回むせたのは3割未満の力であったことを踏まえ「今回も3割で!」と答えます。

またしても、返事の代わりに強まる太ももの圧力。今回は見えませんが、おそらく足首をクロスしたのでしょう。それからしばらく圧力が高まっていきますが、前回ほどの苦しさは感じず。その様子が綾さんにも伝わったようで、何を尋ねるでもなく「全然余裕そうなのでもう少し力入れますね」とつぶやいたかと思うと、更に高まる圧力。

おそらく5割くらいの力なのでしょう。最初に無防備に受けた5割の胴絞めでうめき声をもらしたことを思い出し覚悟を決めたものの、思ったほどは苦しくありません。綾さんがこちらの様子をじっと観察するのが分かる程度に余裕もあります。すると彼女が「まだ耐えれますか?」と聞いてくるので、返答する代わりに(むせるのが怖かったです)、指を8本示して8割までOKと合図しました。

途端に、これまでのは何だったんだろうと思うほどの威力を首の両サイドから感じます。先ほどまでと同じように綾さんを見ているつもりですが、涙がにじんできて視界がかすみます。そんな様子の私を見て綾さんは満足げな口調で「おでこに血管浮いてきてますし、限界っぽいですけど大丈夫ですか?」と尋ねてくれます。

そこで素直にやめてもらえばよかったものの、なぜか負けず嫌いスイッチが入ってしまった私は指でOKのサインを送ります。すると彼女はやっぱり嬉しそうに「じゃあもう少し絞めますね」と答え、引き続き力を込めてきます。しばらくその状態が続くと、涙が乾いて視界が晴れたことに加え、苦しさに慣れてきたのか(麻痺してきたのか?)、もう少し耐えれるのではとの気持ちが芽生えます。

そんな私の気持ちを察したのか、それとも現状に飽きたのか分かりませんが、綾さんから「全力でやってみてもいいですか?胴絞めみたいに一定時間耐えたらそっちの勝ちってことでいいので」との提案があり、参ったせずに終わらせるにはそれしかないことを理解している私はそれを受けます。「何秒にしますか?」と問われ、指で15(秒)と示したところ、「私も同じ秒数をイメージしてました」と綾さん。

例によって頭の後ろで両手を組んだかと思うと、その瞬間に両ももが一段と固くなって私の首を強烈に圧迫してきます。これまでの倍くらいに感じるとんでもない威力に再び涙がにじみます。さらに血流の大部分が阻害されているのか、顔に血がたまって膨らんでいくかのような感覚を覚えます。

立ち眩みの酷いもの、と表現すればいいのでしょうか。頭がボーっとして目を開けていられない状態であることに加え、にじんでいた涙がとうとう流れ始めます。「これは本当にヤバイ!」と思い、ギブアップが頭をよぎり彼女の太ももに手を持っていくものの、あと少しだけ我慢すれば15秒たつだろうという意地で思いとどまります。すると綾さんの脚がプルプルと震え始めるのを感じ、「そろそろ15秒だ!」と希望を感じたのも束の間、彼女の両ももが更に固くなったように感じて絶望します。

それでも何とか我慢すること少々、頭がクラクラしてきたなと感じていたところで遂に両サイドからの圧力が和らぎます。耐えきった満足感と久しぶりに苦しくなくなった解放感とで気持ちは嬉しさ満点だったのですが、身体の方はかなり限界だったようで、立ち眩み状態が継続、ひたすら目をつぶって息を整えることに専念します。

呼吸が落ち着いたタイミングで綾さんから「どうでしたか?」と聞かれたので、正直に「全力で絞めていいって言ったことを後悔してる。超苦しかった。」と伝えたところ、今日一番の笑みを見せる綾さん。それでもギブアップさせられなかったことは不満だった様子。「実は…」と少し申し訳なさそうに語り始めます。

綾さん「多分この技が最後だから、どうしてもギブアップさせたいと思って、15秒過ぎても絞め続けてました」

私「え!? 全然わからなった。」

綾さん「ちょうど15秒くらいのタイミングで私の太ももを叩こうとしたのが見えたので、誤差だと思ってギブアップするのを待ってました。顔が真っ赤で、おでこの血管もすごく浮いてて、限界っぽかったので。ギブアップじゃなくて泣きだすんじゃないかって期待も少しありました。涙流してたので。」

私「太ももに手を持って行ったときはマジでギブアップ寸前だったよ。でも、もうすぐ15秒だろうと思って意地で我慢した。成人男性が泣き出すのはさすがにないかな。同級生の男子が泣き出したら引くでしょ? 逆に最後はどうして技を離したの?」

綾さん「なかなかギブアップしてくれないから、本気の中の本気で絞め始めたんですけど、逆に太ももから手が離れていったし、30秒近くたってたので、もうダメかと思ってやめました。あと何秒長ければギブアップしてましたか?」

私「5~10秒くらいだと思う。でも、太ももから手を離したのは覚えてない… 頭がクラクラしてたから、無意識に手の力が抜けたのかも。だとすると5秒立つ前に落ちてたかも。」

綾さん「落ちるって何ですか?」

私「気絶すること。格闘技でもたまにそういう試合あるよ。」

綾さん「見たことあります。あとちょっとだったんですね、ギブアップよりもそっちの方が勝った感じがしただろうから悔しいです。」

といった具合に恐ろしいカミングアウトをしてくれました。と同時に、自分が失神寸前だったことに気付かされ、冷や汗が流れます。

ここで、結構な時間になっていることにも気付いたので、帰り支度を始めようとしたところ、綾さんから「最後にもう1回だけかけさせてください!」とのお願いが。正直に首が限界であることを伝えると「胴絞めでもいいんで」と最後までやる気満々の綾さんでした。


【感想】

個人的に女子のフィジカルエリートは水泳・陸上・バレーに集まっていると思ってます。今回はそんな中でも比較的大柄で現役、しかも全国クラスの綾さんに巡り合えて本当に幸運でした。

今回は、

・同体重の子でも、柔道経験が浅いと抑え込みに入られた状態からでも脱出は容易

・三角絞めの挟み付ける威力は筋力に比例する一方、抜け出しやすさはその限りではない

・現役アスリートの胴絞めは悶絶ものでひたすら耐えるしかない。ヘッドシザースは耐えきれない

といったことが分かりました。胴絞め・ヘッドシザースは脱出チャレンジをしていないので、抜け出せるかは未知です。ヘッドシザースに抜け道がなかった場合は、現役アスリートとはいえ格闘技未経験の女性に負けうる、ということで現役アスリートのすごさを実感できたのが一番の収穫でした。

綾さんからは

・今の練習を続けてれば自然と筋力は上がっていくので、今度は絶対ギブアップさせる

・抑え込めなかったのも普通に悔しいので、柔道部の子に教えてもらう

・ギブアップor抑え込みに成功したら普通に勝負して勝ちたい

といった趣旨の頼もしい?コメントをいただいており、半年後を目途に再開する約束をしたので、彼女の成長が楽しみである一方、普通に負けそうで怖いです。せめて、尚さんとの対決以降に始めたライニングくらいは継続して体力の維持に努めたいです。

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