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視野の狭いものさし

はじめに

 今日は2学期初めての国語の授業ということで、それぞれのクラスで50問の漢字テストを行ったんだよね。オレはポリシーとして「ノートに漢字を〇回ずつ書いて提出」という課題は絶対に出さない。漢字は「読み書きできる」ということがゴールなので、そこにたどり着いてさえいれば、「眺めただけ」でも「100回書いた」でも手段は問わないからね。そして、指定した範囲から漢字を出題した。丸付けもしているんだけど、解答欄からその生徒の努力やなまけがにじみ出る。いつもはあんまりいい点数じゃないけど、満点近い点数を取る生徒。何の変化もなく、0点に近い点数を取る生徒。これは子どもたちにも宣言しているけど、こっから先は特に、オレは「頑張っている生徒」にフォーカスして支援していく。この期に及んで、自分から動かない生徒に力を使うと、頑張っている生徒に対して、力を注ぎきれなくなる。自分の持っている「エネルギー」を何に、どれだけ使うかは、みんなも常に意識しているといいんじゃないかなぁ?

今日のつぶやき



 前半は、進路希望調査について。自分のクラスの分を集めていたら、「忘れました」っていう生徒がいた。自分の将来を決めていくタイミングで、忘れるかね?オレには正直全く理解できない。それは「自分の未来はどうでもいいです」と言っているに他ならないような感じがして、肩の力が抜ける。もちろんオレの力が及ばずに、それを伝えきれなかったことに対する自分への憤りもあるんだけどね…改めて、「進路選択」の重みをクラスに伝えていきたいと思います。自分の人生は、自分でしか決められないからね。
 後半は、授業の受け方について。受験生なると「勉強=受験」という数式が頭にとりついて、どんどん視野が狭くなってしまう。「受験に使えないものは不要」と学びを止めてしまう。これは本当にダメ。義務教育でしっかりベースを作り、
自分の適性を少しずつ見極めていく過程で、これをしてしまうと、「本当は好きかもしれないなにか」と出会うチャンスを逸してしまう。オレ自身も授業を構成するとき、将来のことや、高校に入った後のことも想像して、エッセンスを注入している。それらを漏らしてしまう不利益はなかなかでかい。これは無意識のうちに起きてしまうので、今回「つぶやき」で自覚を促してみた。

今日の名言

今から数年後、
あなたはやったことよりも、
やらなかったことに失望する。

By マーク・トウェイン(小説家)

 過去を振り返ったときに、残る後悔というのは圧倒的に「やらなかったこと」のほうが多い。特に、やるべきとわかっていながら手を抜いたり、目を背けたりした事実というのは、将来必ず自分に迫ってくる。まさに受験勉強というのはその1つになる。「勉強したほうがいい」ことは、なんとなく誰でも知っている。ましてや「勉強しすぎた…」と後悔している人物をオレは見たことがない将来の自分が嘆くような「今」を送ってはいないか。そう考えながら、今の行動を選択してほしい。そうすれば、必然的に行動することが増えてくると思う。

今日のTikTok

おわりに

 夏休みを終えて、いい意味で顔つきが変わった生徒がいる。話を聞く姿勢、授業に向かう態度。どれをとってもワンランク上に成長している。こんな生徒はきっと将来、何かやるべきことと直面したときに結果を出そうと成長できるだろう。
一方、例年と変わらないだらけた夏休みを過ごして、ふぬけた顔をしている生徒もいる。こんなやつは将来も同じように逃げてしまうかもしれない。このような経験値が「学歴」というものを作るから、一流企業は「学歴」を見てしまうんだろう。少なくとも「勉強は頑張った」という証拠があるから。別に学校生活じゃなくてもいい。勉強じゃなくてもいい。自分は「これをやっているんだ」と誇れる何かをもった人間になってほしい。そう願いながら、生徒の進路と向き合っていきたい。

それでは、今日も一緒にいい日にしよう


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