大柴 拓 Taku Oshiba

作曲家・ギタリスト・アニメーション作家 | 東京音楽大学卒業 | 異色8重奏団 アンサ…

大柴 拓 Taku Oshiba

作曲家・ギタリスト・アニメーション作家 | 東京音楽大学卒業 | 異色8重奏団 アンサンブル・パラ・フローレス主宰。1st album配信中 | 🌻 演劇・映像など異分野芸術との共演、日本オリジナルのタンゴ音楽の作曲に力を入れています💃 | プログラミング初心者 | コーヒー愛

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大柴拓(私)の仕事まとめ

私は主に音楽家兼アニメーション作家として活動している大柴拓(おおしば たく)と申します。正確には、作曲家・ギタリスト・アニメーション作家・グラフィックデザイナーをしています。 気がついたら職種がえらい増えてしまったので(しかも字数をとる肩書ばかり……)ここに仕事内容をまとめておこうと思います。 ▼出来るだけ簡単にプロフィール1985年生まれ。神奈川県平塚市出身(東京都在住)。 東京音楽大学クラシックギター専攻(第一期生)卒業。 音楽活動とグラフィックデザインは歴15年以上

    • 作品制作中の男の日記⑥

      8月末までは何かしらの制作で休みなしです。そこにさらに夏前の作曲のお話をありがたいことに頂き、時間の隅の隅を鰹節削り機でそぎ落としてその屑を集めて固めてなんとかスケジュールを捻出できないか、と今やっているところです。演奏のお話を頂いたときも同じようにしています(打診歓迎……! 今月は新作アニメーションの制作が中心。2年ぶりの自作脚本です。さらに初の20分尺になりそうで、制作の手順や時間の使い方など大きく変えて臨みます。 いまはストーリー決定の大詰め段階。この時期は意図的にど

      • SNS時代の終焉によせて

        おととい誕生日でした! いよいよ30代最後の1年です…… 音楽活動歴ざっと20年の自分にとって、プロ活動を始めた時にはすでに「SNS」というものが活動を周知させるための欠かせないツールとして存在していました(当時は mixi)。求めて自ら検索しホームページやブログの長い記事を読む、というそれ以前のものから、AIによるオススメを一方的に浴び続けるというライフスタイルに変化していった20年に感じます。 音楽やアニメーションなどアート関連動画は、その環境で受け入れられる為に「短け

        • 作品制作中の男の日記⑤

          1週間ずっと 6/19開催 Quinteto Lentes 五重奏タンゴ・コンサートの譜面制作の日々。少しでも手を休めないよう、行き詰まったら違う曲、それも行き詰まったらまた違う曲、それでも駄目ならアニメーションのコンテ作りだ……!という風に潔く作業内容を変えながら進めています。全作業においてゴールが見えて来ないという恐怖的やり方ではありますが…… 今日は 6/19 のチラシにやるって書い(てしまっ)た古典タンゴの代表曲 ラ・クンパルシータ の編曲。19世紀末に始まったアルゼ

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        大柴拓(私)の仕事まとめ

          作品制作中の男の日記④

          6/19 主宰タンゴコンサートの譜面制作3日目。編成はヴァイオリン、バンドネオン、ギター、ピアノ、コントラバス。所謂キンテート(=クインテット)と呼ばれるタンゴの王道編成のひとつです。 ……気づいたんです。私の専門・ギターは機能的に出来ないことだらけ。だからこそバンドネオンなど機能制限の多いほかの楽器の書法にも対応・学習するのが得意なのかも、と。 世の作曲家の大半はピアニストだと思います。いいですかピアノ出身の作曲家のみなさん!非演奏家にとって最も書法の会得が困難な楽器は間違

          作品制作中の男の日記④

          作品制作中の男の日記③

          昨日まではアニメーション制作でしたが、今日は 6/19開催の主宰タンゴコンサートの譜面制作でした。きっと明日はまたアニメ作りに戻ります。8月末まで何かしらの制作でびっしり埋まってしまったので「作品制作中」状態は夏まで続きます。 作曲をするとき、出来上がった音楽のうち「どこまでを譜面に書くか」について熟考します。作曲時はその曲に必要不可欠だと信じている~装飾音符、リピート時にちょっとだけ変わるメロディ、小洒落た複雑なコード~などの大半は勇気をもって削ってしまいます。飾りを削ぎ落

          作品制作中の男の日記③

          作品制作中の男の日記②

          私はコロナ禍でアニメーション制作を始めました。あの頃ためらいなく制作に打ち込めていたのは音楽活動の自由が制限されていたからだ、と後になって気づきました。そりゃあそうだあの頃は「時間があったからね」という意味ではありません。「発信したいことがあるのに、表現手段が奪われてしまった。ならば演奏(ライブ)以外で表すしかない……」という強い決意が働いてのものだったのです。 その頃も今も、私の作るアニメーションは音楽または音楽家が主役です。再び演奏活動の自由を取り戻した今、「敢えてアニメ

          作品制作中の男の日記②

          作品制作中の男の日記①

          作曲にせよアニメーション制作にせよ、物語を考えるときは自分の身の回りの体験を題材にします。それを誇張させたり、削ったり、もしもを想像したりしながらオリジナル作品として練り上げていきます。 作曲の場合「かっこいいメロディや和音を探す」という作り方は殆どしなくなって、「曲のストーリー展開に合っているか検証する」ということばかりを繰り返して作ります。 いまは新作アニメーションのシナリオを考えている期間です。作っているのは昨今の世の中で起こった問題を元にしたホントの様なウソの話。あれ

          作品制作中の男の日記①

          ジストニアになった(3年前から)ギタリストの話。

          長いですが最後までお読み下さい。 主にクラシックギターを演奏する私は3年前、2021年の明け頃から右手の中指が徐々に動かなくなり、殆ど使い物にならない状態でこの3年間の演奏活動を続けてきました。様々な治療や検証を経て現状、ジストニアという症状以外には考え辛いという診断になっています。 音楽家にとってのジストニアを簡単に説明しますと、日常生活では全く問題なく動く指(管楽器奏者の場合は口)が、楽器の演奏になると途端正常に機能しなくなる症状のことを指します。痛みは全くありません

          ジストニアになった(3年前から)ギタリストの話。

          動画先行の原則について

          私は作曲家、ギタリスト、アニメーション作家として活動している大柴拓(おおしば たく)と申します。 今回はアニメーション制作で音と映像のタイミングを合わせる際の「動画先行の原則」について書いてみたいと思います! 動画先行の原則とはアニメーション映像と音のタイミングを合わせる(同期する)際に、物理的にぴったり揃えるより、映像を2~3フレーム手前(今回は 30fpsの映像として考えます)にすると良い。というもの。 なぜ?体感として以前からあった 私は音と映像がシンクロする「

          動画先行の原則について

          MIDIキーボードでアニメ映像をリアルタイムに切り替える

          作曲家、ギタリスト、アニメーション作家として活動している大柴拓(おおしば たく)と申します。 私の主な活動のひとつ『映像と生演奏の共演』に用いているテクニックの中で、今回は「MIDI鍵盤による映像カットの切り替え」について書いてみたいと思います! こういうやつです 解説しますMIDIキーボードで何をしているの? このように、MIDIキーボードの主に右手(メロディ)の各キーに対応する台詞を設定してあり、それを押すと映像のカットが切り替わり・台詞を発音するようにプログラミ

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          異色編成8重奏団『パラフロ』を結成して1stCDが世界配信された話

          私は作曲家、ギタリスト、アニメーション作家として活動している大柴拓(おおしば たく)と申します。 今回は私の主要活動のひとつでもある主宰バンド『Ensemble para furores(アンサンブル・パラ・フローレス / 通称:パラフロ)』をご紹介します。 聴けます!(YouTube・配信)公式 Youtube チャンネル、または Apple Music, Spotify 等の配信サブスクでパラフロの演奏を聴くことができます。 パラフロとは?名前が長いので Ense

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          コロナ禍で自分のソロCDを完全手工(録音~CDケース穴あけまで)した話

          私は作曲家、ギタリスト、アニメーション作家として活動している大柴拓(おおしば たく)と申します。 今回は、コロナ禍でコンサート活動が出来なくなった2020年に制作した初のギターソロCDについて書きます。当時なるべく人との対面を避けましょうという頃だったこともあり、録音・編集・デザイン・CDケース制作・梱包まで出来る限りを自力で行った思い出深い(忘れたくても忘れられない……)作品となりました。 聴けます(配信・CD通販)Apple Music, Spotfy 等の配信サブス

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          茨城県の民話集をアニメーションにした話

          作曲家・ギタリスト兼アニメーション作家の大柴拓です。今回は今年(2023年)初旬に制作したアニメーションについてです。 『上郷のつたえばなし』民話集制作プロジェクト 昨日(7/6)のよみうりタウンニュースで大きく記事にして頂きましたが、昨年〜今年の春頃にかけて茨城県岩間町(現: 笠間市)の上郷地区に伝わる民話を14話選んで冊子にまとめ、全ての語りを録音し、さらに内6つはアニメーションも制作するというプロジェクトに参加させて頂きました。 コロナ禍で始めたアニメーション制作

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          コロナ禍で音楽家からアニメーション作家になって賞を頂いた話

          私は(主に)音楽家兼アニメーション作家として活動している大柴拓と申します。 正確には作曲家、ギタリスト、アニメーション作家、グラフィックデザイナーをしています。 気がついたら肩書がえらい増えてしまったのですが(しかも長いカタカナばかりで書くときに場所をとる…)もともとは音大を出ている音楽一筋・普通のギタリストでした。 それが転機転機の人生でこんなマルチに活動するようになってしまい…今回はその内の、コロナ禍でアニメーション作家になって賞を頂くまでのことについて書きたいと思いま

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          アニメーションと生演奏のタイミング合わせにライブで試したこと①

          音楽家兼アニメーション作家として、音と映像がシンクロ=同期する「音楽劇」というアニメーションを制作していますが、ライブでもアニメと生演奏のコラボを実現させたい! しかし当然有無を言わさず進んでいく映像に、どうやって演奏のタイミングを合わせたら良いのか。いままで実際にライブで試してきた手法をいくつか紹介します。 1. 画面上の楽譜を見るアニメーションの下部に楽譜をスクロール表示させて、目視でタイミングを合わせて演奏する。いわゆる「太鼓の達人」スタイル。一番原始的な作戦でしょう

          アニメーションと生演奏のタイミング合わせにライブで試したこと①