牡鹿戸

旧「こえ部」ユーザー。

湿気の重さで
泣くじゃないか

雨の寒さで
泣くじゃないか

みんな
天国に行きたくって
泣くじゃないか

輝かしい章句が
闇に飲まれるじゃないか

尊い光の恩寵が
配給制になるじゃないか

みんな
錠剤をもらって
泣いて世界を称えるじゃないか

壊れてるよ

‪心というものが‬、言葉じゃなく化学式で語られる時代が来る。‬

‪言葉は、間違ったこと言ってもいい。‬
‪言葉は最初から不完全だし、言葉の正解はひとつじゃない。‬
‪科学は1つの完全なる正解以外を許容しない。‬

「心」という非科学的な概念は「脳機能」の一語に置き換えられる。

‪この街は大人達が片っ端から絶望しているから、子供達ももう見切りをつけて自分達なりの希望を作り始めているのだ。‬
‪誰に教わるでもなく。‬

平和じゃない情報を集めてパッケージングしたものが毎日配達されてくる。
それを眺めて「平和じゃないねぇ、ああ平和じゃない」と呟く。
職場に行けば「この世はなんて平和じゃないんだ」と愚痴をこぼし合う。

そんな営みが変わる事なく毎日、平和裡に続いている。

すると今までずっと直線だと思っていた梁や柱が、実は微妙に‬湾曲している事が分かってしまったのだ。

「歪みのない」という僕の感覚的な評価は、より歪みのない機械的なグリッドに切り刻まれて破壊されてしまった。

部屋には「本当は歪んでいる」という結論だけが残る。僕は茫然とする。

‪他人の言葉に振り回されてしまうのは‬
‪自分の中で完結していないからだ‬

‪他人の言葉に耳を貸さないのは‬
‪自分の中で完結しているからだ‬