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漢方入門書を読む前に読む記事③

Q:五臓とは?
A:気血津液の過不足の原因で、漢方治療してバランスとっていくところ。

五臓六腑とは身体内側全体の事を指している。ビールが五臓六腑に染み渡るのは身体内側全体に染み渡るという意味である。
今回は五臓六腑の五臓に着目していく。肝臓、心臓、脾臓、肺(臓)、腎臓の五つがそれぞれの役割を持っている。
これも細かく書くと膨大な量になるのでシンプルに書いていく事にする。
ちなみに漢方的には肝臓ではなく肝とか心とかで記載する。

肝:現代医学の肝臓の機能+気血の循環+自律神経
気血でも特に気の循環がメインになっている。
また漢方的には血を蓄えるところでもある(現代医学の肝臓の糖分やコレステロール等を蓄えるのと一緒)。
自律神経の意味合いも含んでいる。
冷え性の血液循環不足は肝の調整をする事が多い。

心:現代医学の心臓+精神的な部分+血を作り出すところ
もちろん血の循環を行っているが、意識とか精神的な事も漢方の心の役割である。
心の血が不足すると、不眠とか不安とかパニックとかのメンタル系の症状が出てくる。
血を作るという意味では、血の原料が心を通ると漢方的な血になる。

脾:現代医学の胃腸+気血津液の『原料』を作りだすところ
現代医学の脾臓は血液を壊す、蓄える、リンパ球の産生をするところだが、漢方では胃腸の意味合いになる。
食べ物等から気血津液の源を作り出し全身に渡していく。
ちなみに「食べ物等から効率よく血肉に出来る=脾が強い」であり「食欲ある=脾が強い」ではない事に注意。
気虚、血虚は脾を調整する事が多い。

肺:現代医学の肺+気を作る、津液を巡らせる
呼吸をメインにするのは現代医学でも同じ。
漢方では津液の巡りを調整していて、主に全身から腎へ津液を送っている。また脾で気の『元』(専門用語で水穀という)から気を作り出す事をしている。
肺が弱ると風邪を引きやすくなったり、倦怠感等が出てくる。

腎:現代医学の腎臓+生命力+老化+新陳代謝
漢方的に一番奥が深いのがこの腎である。
水分をろ過して尿を作り出すところでもあり、老化で関係してくるところでもある(現代医学でも注目されている)。
また人間の生命力の根本(腎精や腎気等という)でもある。
漢方の老化は腎精が無くなっていくにつれて出てくると考えられている。
腎の力(腎精)が落ちてくるとどんな症状か。
歯や骨がもろくなる、認知症になる、妊娠力が弱まる、白髪が増える、足腰が弱る。
全部老化現象である。
ちなみにダイエットで代謝が悪い人は腎を補う事がよくある。

B4 五臓六腑のつながり


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