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真冬の早朝の埼玉(−4℃)でロードバイク通勤するときのスタイル(服装)

真冬の早朝、埼玉がとてつもなく寒いことは、ご存知のとおり。

この極限の地において、ロードバイク通勤のスタイル(服装)についてワタシの実践例を紹介。

通勤時の運動強度

ロードバイクはスポーツであることから、運動強度により、快適な服装というのは大きく異なる。

運動強度が高い場合には、走り出しの暖かさと、身体が温まった後の排熱性の両立が求められ、高度なレイヤリングが必要だ。

【強度内訳】
 ①郊外道路(10km)速度30km 心拍数160
 ②河川敷CR(20km)速度30km 心拍数160
 ③市街地道路(5km)速度20km 心拍数120

通勤時の運動強度が上記のとおり。
通勤としては十分すぎるほどの運動強度を、真冬の早朝から課してくれる。うれしいぜ…!

通勤スタイルに求めるものの優先順位


ロードバイクで通勤するときの服装に求めるものの優先順位は、レースやツーリングのときとは異なるであろう。通勤には、レースで求められるような空気抵抗低減やツーリングの気取ったドレスコードも不要。
つまり求められるのはコスパのみだ!

コスパを測る具体的な指標は以下のとおり。

①値段 
通勤となると毎日使う可能性があるわけで、最低でも2セット準備する必要がある。つまり調達費用も2倍…。
②耐久性
通勤となると毎日使う(ry…
③快適性
片道35km、約1時間15分の乗車時間となるので、ある程度の快適性は確保したいところ。また、朝の通勤の場合、十分な時間が無いことも多いので、通勤途上でのレイヤリング調整をせずとも何とかなるよう一定の快適性は確保したい。

真冬早朝ロードバイク通勤の服装

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オーソドックスな3レイヤ構成

ベースレイヤ
おたふく手袋 オールシーズンインナーJW-522
約1,500円

写真だと分からないがスケスケのアミアミ

朝は寒い、寒いから保温性の高い裏起毛の肌着を肌に密着させれば確かに暖かい、ただし、それは自転車を漕ぎ出してから数分間の間だけ…。

忘れてはならないのは、ロードバイクがスポーツであるということで、走り出せば、ほどなくして身体は暖かいを超え暑くなり、汗をかき始めるということだ。そして、汗は不快なだけでなく、運動を止めたら今度は急激に体温を奪う…。

つまり、肌に直に接するベースレイヤには、汗を吸い外に排出する素材と造りが求められる。
そのような求めに応じて販売されているのが、いわゆる「アミアミの肌着」となる。

アミアミの肌着といえばミレーのドライナミック シリーズなのだろうが、生地は薄いし、人に見せつけるものじゃないし、おまけに高価ときており、貧乏人には手が出ないどころか、検討の対象にもならない。

このような恵まれないものに救いの手を差し出してくれるメーカーが、安くて物がよいと評判の「おたふく手袋」だ。

これ着心地が最高。ベトつかずサラサラしてる。
この上に着るミドルレイヤやアウターは汗でかなり湿っても、このアミアミは不思議とあまり湿っていない。
これで汗の不快さと、乗車後の汗冷えとオサラバ!

価格は1,500円前後で、ミレーの1/3程。用途と価格を考慮したら、自分にはこれしか買えない。

難点は、薄いので慎重に着脱しないと破れそうなこととけっこう簡単にホツレてくるところ。つまり、耐久性には難があるが製品の性質上やむを得ないところか。

ミドルレイヤ
ワークマンMOVE ACTIVE CYCLE(ムーブアクティブサイクル)ウォームジャージ 1,900円

働く男の強い味方 ワークマンのサイクルジャージ

ミドルレイヤは裏起毛で保温性を確保しつつ、ベースレイヤからの汗を受け取りそれを発散させたい。
正直、裏起毛の化学繊維を使ったものなら何でもいいかと。
長袖ジャージは有名メーカーはもちろんのこと、中華系ジャージもそこそこの値段となる。
そんな中、ワークマンの長袖サイクルジャージは1,900円と破格の値段

サイクルカットや豊富なポケット、丈夫なつくりなど使い勝手もよい。裏起毛部分とメッシュ部分を組み合わせ保温性と発散の両立も図られる。

なお、0℃前後の場合など気温が少し高い場合は、このミドルレイヤを少し薄手の「おたふく手袋 冬用インナーJW-174」に変更し微調整。

アウターレイヤ
ワークマンMOVE ACTIVE CYCLE(ムーブアクティブサイクル)ジャケット 2,900円

またもワークマンから

アウターレイヤは、防風性が重要なのは当然だが、それと同じくらい通気性能も大事であると思う。防風性と通気性は相反するが、ポイントで対応すれば良い。
その点、このジャケットは値段が安く(2,900円)、防風性と通気性のバランスが良い。

風の当たる全面は防風生地、腕の裏面や胴体側部など風の当たらない場所は通気するメッシュ生地と使い分けられ、また背部には大型ベンチレーションが4箇所ある。さらに、それでも排熱が追い付かない場合に備え、胸と腹部の計4か所にファスナーで開閉可能なベンチレーションまで付いている。

こんなに通気性があっても、ジャケットを脱ぐと腕の防風生地部分は汗で湿ってしまうんだよな。
まことにロードバイクの服装は難しい。

なお、アウターを薄手のウインドブレーカーにして、熱くなり始めたら脱いでポケットにしまうというのも手段の一つかと思う。しかし、通勤というものは毎日あること。熱くなったら脱ぐという解決方法は、なるべく避けたい。

ボトム

裏起毛ロングタイツにハーフパンツを組み合わせ
漕ぎ出し時の寒さは耐えるしかない!
どうせすぐに汗をかきはじめるのだから

下半身は、上半身とは状況が大きく異なる。下半身は毎分85回転程でフル稼働中。しかも筋肉量が多く熱量も豊富、臓器が無いので寒さからそこまで防御する必要もないなど適当になりがち。そして、実際に適当でもどうにかなってしまっている。

ロングタイツ
おたふく手袋 冬用インナー ロングタイツJW-165 約1,000円

裏起毛で暖かい。速乾性も兼ね備えている。
アンダーウェアは「おたふく手袋」ばかり。
スポーツ用のアンダーウェアは、ユニクロのヒートテックのような発熱系ではなく速乾系を選ぶことが大事かと。発熱は間に合っていますから。

ハーフパンツ
ワークマンMOVE ACTIVE CYCLE(ムーブアクティブサイクル)パンツ 1,900円

夏用のパンツを使い回し。
正直、何でもいいかな。(本当に適当…)

なお、冬用の前面防風サイクルパンツも持ってはいるのだが、汗をかきすぎてしまい通勤で毎日使うのにはあまり適さないように思う。

その他の部位(顔〜首・手・足)

実際のところ、トップやボトムよりも重要と感じているのがこれらの末端部位の防寒だ。

末端部位は冷えやすく、暖まりづらい。おまけに寒さをダイレクトに感じやすい場所でもあるのだから防寒対策の重要性は明白。
そして、末端をしっかりと防寒することはトップやボトムの中に冷気が侵入することを防ぐことにもつながる。

顔〜首の防寒

真冬でもオートバイに乗り続けてきた経験から、普段は完全に露出している顔から首までを完全に防寒するのが、最も防寒感の効果が高い。鼻や耳は寒さのダメージも受けやすい。
そして顔を完全に防寒させるアイテムといったらこれしかない。

バラクラバ
中華系メーカー品 1,500円

バラクラバ
ヘルメットと合わせれば違和感も少ないはずだ

素材は裏起毛の速乾系生地で、口元には呼吸のためのスペースがありメッシュ構造となっているものを選定。
顔はあまり汗をかかないと思うので多少厚手の生地でも問題ないかと思うが、ヘルメットのサイズと合わなくなる可能性に注意。

手(グローブ)

インナーとアウターの2枚で防寒対策

手に寒さを全く感じずにライドするのは、かなり困難だ。それを可能な限り解決する方策は、インナーとアウターの2枚重ねで運用するのが簡単。

インナーグローブ
おたふく手袋インナーグローブJW-143 約200円

ここでもおたふく手袋。インナー系のものは本当に全部おたふく手袋の製品を使っていたことに気付く。
この製品、ベルクロにすぐにくっついてしまい、ボロボロになるのが弱点。

インナーグローブ導入のメリットは暖かさの向上のほか、汗をかいたらインナーグローブをガンガン洗えることも重要だったりする。アウターグローブは防水生地の上、分厚くて頻繁な洗濯はためらわれる。

アウターグローブ
シマノINFINIUM™インサレーテッドグローブ 3,600円(ワイズロードセール)

このグローブはなかなかにすごい。
走り始めると手も暖まり始め、汗をかくこともあるのだが、必要以上の発汗が起きづらく、手袋の中もサラサラな状態を保っている。
そして外気温−4℃であっても、インナーグローブとあわせれば、十分な保温性もある。

足(靴)

冷気は下からやってくる。
いくら足を耐えず動かしているといっても、骨と皮しかない足先はダメージを受けやすい。ましてや、ビンディングシューズは通気性に優れていることから、冷気が槍になって爪先に突き刺さってくる。それを防ぐアイテムがシューズカバーとなる。

シューズカバー
シマノS2100D 2,900円(ワイズロードセール)

足の蒸れを懸念していたが、全体を覆うわけではないため適度に湿気を排出しているのか蒸れることはなく、ただただ足先の凍えを取り除いてくれる。
着用に多少手間はかかるが、慣れれば問題とはならない。着用しながら歩くとボロボロになりやすそうなので、歩くときにはベルクロや爪先だけ外し、足首に巻いたまま移動している。
なお、SPD用とSPD-SL用があるので購入時は注意。

個々の通勤スタイルの模索


コスパを求めた結果、ほとんどが「おたふく手袋」と「ワークマン」のものに…!

合計金額は1,500+1,900+2,900+1,000+1,900+1,500+200+3,600+2,900=17,400円…2着必要なものもあることを考慮すると、こんな安価な装備で揃えていっても「ぐぬぬっ」な金額になるもんだ。

まぁしかし、冬のロードバイクの服装は本当に難しい。運動強度に応じた細かな対策をしないと、快適に走行する時間をほとんど得ることができない。

そして、今の自分の通勤スタイルには、最低限の装備で身体をフル回転させるのがシックリ来ている。

子どもの頃にやったシンプルRPGでも、レベル1で旅人の服を着てこん棒を振り回しているときが、1番楽しかったことを思い出した。

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