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冬の早朝リチウムイオンバッテリー(DRCタフスター)始動性テストと評価

自動車に装備するバッテリーといえば鉛バッテリーが主流だ。大昔からの入手性、信頼性はダテじゃない。

リチウムイオンバッテリー導入検討

しかし、二輪用のバッテリーとなると鉛バッテリーの重量は大きなマイナス要素となる。
とりわけ、自分が乗っているオフロードバイクは車体重量自体が軽い中で、バッテリーの重量が占める割合は大きなものとなる。
また、ときにはこんなところを走ったりするわけだから、軽さが絶対正義の世界なのだ。

信頼性を犠牲にしてでも得られるものが、そこにはある。それを信じ、マイバイクであるKLX250にもついにリチウムイオンバッテリーを導入した。

装着したリチウムイオンバッテリーはDRCタフスターだ。

リチウムイオンバッテリーを販売するメーカーはいくつかあるが、購入時(2022年4月)の価格は8,490円と最も手頃であったこと、オフロード系メーカーの販売であること(制作は外注だろうけど)、レビューも出揃い評判も悪くないことから、タフスターを選定した。
が、2023年1月の価格を見てビックリ。値段が倍になってる…。この値段じゃ手が出なかったな…。

鉛に比べ、圧倒的に小さい、軽い!

鉛と比べその軽さは圧倒的だ。リチウムイオンバッテリーは指でつまんでもてる。

車種にあわせてスポンジで調整

バッテリーボックスとの大きさの調整は、硬質なスポンジで行う。バッテリーが軽く、スポンジもしっかりした造りなので問題ないだろう。

このバッテリーに交換してから、およそ9ヶ月、6,000km程走行したが不具合はなし。目的であった軽快さも当時は感じたが、今となっては馴染んでしまった。

冬の始動性テスト

さて、このリチウムイオンバッテリーの導入にあたり最大のウィークポイントが冬場の始動性だ。
冬場にはスイッチオンの上、数分間放置した後にセルを回す、いわゆるバッテリーを目覚めさせる儀式が必要と言われている。

この日のテスト条件は
①前回のエンジン始動から2週間経過
②気温は−1℃
と、まあまあ過酷な条件。

さて、スイッチオン

2週間ぶりだがバッテリーOK

儀式なしですぐにセルを回してみる。

「キュルルル」とやや弱々しいセルの回り方ながらもすぐにエンジン始動!
以外と大丈夫じゃん。

始動確認後、すぐさまエンジンを停止させ、スイッチオンのまましばらく放置。儀式を開始してみる。
数分放置後に再度セルを回すと、確かに力強くセルが回るようになり、儀式による効果も確認。

(追記)
翌朝は冷え込みが厳しく手元の温度計で−3℃
追加でテストしてみた。

スイッチオンし、すぐさまセルを回す。
かなり弱々しい回り方。残念ながらエンジンかからず。
スイッチオンのまま数分放置後に再度トライ。
弱々しい回り方ながら、なんとかエンジン始動。
うーん、これじゃ確実な始動を求められるときの朝は不安しかないな…。

(1月26日さらに追記)
この日は10年に1度と言われる寒波が全国を襲った日の翌日。
朝7時に手元の温度計で気温を確かめると、なんと−9℃!!やばすぎるな、コリャ。
前日は通勤で19時まで乗っていたので、前回乗車から半日空いた状態でスイッチオンし、すぐにセルを回てみる。
ほんの少し、セルの回りに鈍さはあったものの、すぐさまエンジン始動に成功。
こんな気温でも半日程度の空き時間であれば、何ら問題なくエンジンは始動可能なことが確認できた。

リチウムイオンバッテリーの冬の始動性については、様々な条件によるところも大きいものと思われるが、私の環境下の一例として紹介させていただいた。

リチウムイオンバッテリー導入評価(再修正あり)

現段階においてリチウムイオンバッテリーの導入した個人的評価は「可」だ。ただし、これは購入当時の販売価格を前提とした評価となる。

オフロードバイクにとって軽さは絶対正義、代替不可能な領域のものであることからこれに対する導入メリットはプライスレスである。
しかし、一般的な使用用途を考慮した場合には、現在の販売価格に対するメリットは相当薄まり、さらに冬の早朝の始動性の不安感もまたプライスレスである。
もっとも、冬の始動性に関しては、通勤用途などで毎日乗るのであれば、−9℃でも始動できたので問題とはならないだろう。通勤用途で車両重量を減らす意味もあまりないかもしれないがね…。

各々の使用用途を考慮し、メリット(軽い)とデメリット(高価、冬の始動性)を比較衡量するしかないという、ありがちな所感となってしまう…。

個人的には、今の販売価格では、次は鉛バッテリーを選ぶであろうと感じた冬の早朝であった。

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