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好きな日

今朝は寒かった。
朝食を摂る子どもが体を縮こまらせながら、温かいご飯に両手をあてて暖を取っていた。
「食べた方が、内側から暖かくなると思うよ」
呆れながらも、そうアドバイスしておいた。

外に出れば、快晴でとても気持ちがいい。
歩いていると陽射しは暖かいのに風が冷たく、季節の狭間を体感する。

電車に乗れば、目の前に立っていた10代後半くらいの女の子ふたりが、ジブリ作品で何を観たことがあるかを話している。
千と千尋とか、ぽにょとか。
「3回ぽにょ観たことある」
「少な!」
「いや、多いだろ」
そんなやりとりも微笑ましい。

今月の頭、禁断の高級食パンの味を覚えてしまった。
引っ越しなんかでもらったことのある「高級」と書かれたぺらぺらのタオルとは違い、本当に高級でもちろん味もいい。
これに慣れてはいけない。特別のときだけ。
そう心に決めていたはずなのに、クリームシチューを作ってしまった誘惑に負けて、また買ってしまった。
焼いたりせず、そのままが美味しい。
私の禁断はクリームシチューとおでん。必ず太る。
ここに高級食パンを連ねないように気をつけなくては。

天気がよかったからだろうか。
今日はとても穏やかに過ごせた日だった。
慌ただしくもなく、かといって暇でもなく、そして何も特別なことなどなく、それでいえてちょっとした面白い出来事が細々とあって、私はこうした日がすごく好きだ。

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