おかっぱ黒スーツ、80キロの涙
全てがこじれていく日々
3年勤めた仕事を辞めた。
突然の発熱、こじらせて肺炎。
店側とのやりとりもこじれて、ひどい退職だった。
病院まで歩く速度は、道端のアオムシの方が速かった。
回復したものの、うつ状態がひどくなり、日中は気力がなく起き上がれない。夜は眠れず、不安で毎晩、お腹に白米を詰めた。
サルトルは「欲望」を「欠如」とみなし「欠如は埋められることを求める」と言ったが、私は心の欠如を満たそうと、毎晩冷蔵庫をあさり、胃袋の暗い穴にせっせと食べ物を詰めた。
白米だけでなく