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私の名前は 恋汐りんご

第4話  武道館 お台場を後にした保は、電車に揺れながら、我が家に向かっている。 車窓に都会の景色はとっくになくなり、真っ暗な闇の中にポツンポツンと家の灯りが見えるだけだ。 「やっと山梨に戻ってきたな。それにしても、ほんとに夢みたいな1日だった。 初めて一人で東京にきて、ライブ会場に行って、汐りんを応援するつもりが、俺が汐りんになるなんて。」 最寄駅が近づいてきた。 夢のような1日は、電車を降りた瞬間に思い出に変わり、またいつもの日常に保を引き戻す。 駅には、妹が車で

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      第3話  6RESPECT どんどんボルテージが上がる会場。 コロナの影響で、歓声やいわゆるコールは禁止されている。 その代わり、会場内はファンの手拍子が唸りをあげている。 その手拍子が否応なしにメンバーの緊張感を高めていく。 しかし、保、いや、汐りんの顔には緊張の色は見られない。 むしろ、自信がみなぎっているようだ。目が輝いている。 ついにライブの始まりだ。 汐りんがステージに向かう。 メンバー、マネージャー、スタッフ一同も、ファンの反応が気になる。 当然だ。メ

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        第2話 今日は俺が恋汐りんごだから。 みさこは笑顔を見せながら言った。 「馬場 保くんだね!今日はよろしくね!」 泣いていた汐りんも、保に全てを託すと言った。 「保さん、よろしくお願いしまる。迷惑かけてごめんなのな。」 「大丈夫だよ、汐りん。汐りんの代わりは任せて。汐りんに恥は絶対にかかせないから!」 「頼りになりまるなぁ。保さんは」 「保さんだなんて、、気軽に[たもつん]って呼んでくれていいんだよ。汐りん」 その会話を聞いていた桃子とゆずは相変わらず不安そうな顔

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          第1話 「君、名前は?」 2021年1月。 世の中は相変わらずコロナ禍で暗い毎日だ。 そんな中、アイドルグループ「バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI」の8周年を記念したコンサートツアーはファイナルを迎えた。 場所は東京お台場。 Zepp DiverCity Tokyoである。 1月であることはもちろん、夕方のお台場は冷たい風が吹き、開場を待つバンもんファン(通称:もんスター)の身体を冷やし続けた。 寒空の下、自分の推しメンのメンバーカラーのグッズや、メ

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          バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHIのエモさを自分なりに分析する。

          アイドルグループ、「バンもん」ことバンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHIの楽曲、ライブがエモいとよく耳にする。 バンもんは6人組のアイドルグループ。 完全にバンド形式のグループでなく、時には楽器から離れ、歌にダンスにステージを駆け回る。 今日は、バンもんのエモさを分析してみたいと思う。 1、個性豊かなメンバー バンもんは「自分がなりたい女の子になる」というコンセプトのもとセルフプロデュースをしている。 いわゆる「大手アイドル」のように全員同じ衣装で、全員が清

          バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHIのエモさを自分なりに分析する。