見出し画像

私事で選ぶセクシャルハラスメント大賞

 ハラスメント(今回はセクシャルハラスメントに絞ります)にはどの会社も社会も敏感だが、こと弊社では、他社よりもどぎつめなセクハラが昭和かの如く横行していた。しかしここ数年、このご時世には抗えず、やっとではあるが絶滅しつつある。大変喜ばしいことではあるが、セクハラをコミニュケーションの一環としていたおじさまに取っては死活問題である。

 私はこの会社に勤めて10年以上経つ。際どい、いやそれ以上のセクハラを受けて育ってきており、自分で言うのもなんだが上手な交わし方もメキメキ身についていた。基本的には言葉が多く、実際に触られたことは記憶上なかった。そういうねちっこいセクハラというよりかは、会話の中で出るおもしろセクハラが多かった。そんな中でも1番のセクハラと認定せざるを得ない強烈なお言葉が忘れられない。

『保健体育の一環として、君は狭いのかゆるいのかどっちや』

これが1番のセクハラ大賞である。大賞認定。満場一致。素晴らしい。こんなことを面と向かって真剣な顔で聞いてくるおじさん、本当に常軌を逸している。
この言葉に対する返しはシンプルに「なにゆうとんねん」だったと思う、常軌を逸しすぎて覚えていない。

ほかにも自称さわやかセクハラおじさんとしては、嫁にバレないんだったらお手合わせしたい人がいっぱいいる、というおじさん。過去大体バレてきていて、三下り半突きつけられている。

スナックで土下座しながら『先っぽだけでもお願いします』とママに言っていたおじさんもいた。
東京から出張できた上層部は各女子に『おはよう。』と同じトーンで、毎回『抱いたろか?』という挨拶が常だった。
そんなおじさんたちはもう絶滅危惧種。過去の自分がしてきたセクハラを訴えられやしないかと日々ビクビク。

セクハラは受け手がセクハラと捉えればもうセクハラ。総じて良くない。
コミュニケーションの一環とするならば、もっとちゃんとしたコミュニケーションを取れとも思う。
でも、こんなコミュニケーションで鍛えられた人もいるし、私は肝が座るようになったし、この経験に感謝している。しょーもない言葉だけのセクハラだったので。
働き方改革、セクハラ、パワハラ、おしなべて全て経験しつつも、淘汰されていく現場も経験し、いい時代に生まれたなと思った。
私個人の感想です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?