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本当は泣いてなんかいなかった


ばあちゃんが死んで

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職場の60代の女性がひどい咳をしていたのもあり葬儀への出席を見合わせた。

2日後、その60代の方のお父様が亡くなられた。

その方は葬儀で帰省をした。

正直、許せなかった。

あんたが俺のマスクがどうなっとるか気になるってベタベタ触ってきたりするから、こっちはばあちゃんの眠った顔見て「ありがとう」の一言も言えんかったんやぞ

と。

それから一ヶ月、その人にも、出社を止めなかった会社にも...恨みに似た感情を抱いていた。

ずっとモヤモヤした気持ちでいた。

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四十九日、有休を取って2週間の自宅待機ののち、墓前で手を合わせた。

その時、たくさん泣いた。

そして

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日常に戻ってきた。

それからというもの

毎日泣いてしまう。

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もう職場の方を恨んでなんかいない。

2週間休ませてもらって感謝している。

そもそも...頭では分かっていた。

「親とばあちゃんでは違う」「家庭それぞれの事情がある」「価値観は人それぞれ」

でも

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心で許せなかった。

人間、頭と心があべこべだと辛いもんですね。

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それが、墓前で「ありがとう」って手を合わせてからは

素直に泣けるようになった。

それまではモヤモヤした気持ちのせいで、素直に悲しむことさえできていなかったことに気づいた。

今は

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悲しむことができる。

悲しんでいるけど

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清々しい。


ばあちゃん

ちょっとずつやけど、進んどるよ。

また

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ありがとう。

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