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「おじさん」に含まれる悪意はコロナ後変わるだろうかと東京で思う。

上京して6年が経った。

東北で一度就職してから移住したので、社会人からの東京だった。

そこで気づいたことがある。東京に暮らしていて「あのおじさんが~~して」「だからおじさんは」という言葉をよく耳にした。

なぜだろう、と憎悪を向けられる原因を考える。

社会人になって、それも東京に住むようになってからよりわかりやすくなった。

今まで田舎に住んでいたので、電車通学をしたことがなかった。身の回りにいたのはやばいおじさんといえば、学校の周りに良く出る露出狂、というわかりやすい性犯罪だった。

中学生のとき、自転車に乗っているときに、「引いてください」おじさんに会った事がある。学校の近くで、女子生徒の前に現れて「僕の足引いてください」というのだ。怖すぎて蛇行運転してみるが走って追いかけてくる。

足を引くまでついてくる。笑い話になりそうだが、本当は恐怖である。

特殊性癖すぎるパターンだと、おじさんというカテゴリでなく「やばいやつ」だった。


東京で暮らす・育った女子と話していて、最初はピンと来ていなかったのだが、住んでいるうちにわかったのが嫌な目に合うのが「駅」が多いということだった。道端も勿論あるが・・・。

見知らぬスーツ姿の男性に肩でぶつかられたときは最初「????」という気持ちだった。なぜなら田舎ではスーツ姿=ちゃんとしているひと、だからだった。農家が多いので、ホワイトカラー職種でそんなことをしたら、露出狂同様「やばいやつ」になる。

田舎の「やばいやつ」が、東京にはたくさんいた。


田舎に住んでいたときのことだ。

大雪が降って、車が滑って雪につっこんでしまったことがある。そのときは、近所の名前も知らないおじさんたちがパッと集まって助けてくれた。(引き上げたのちは、特に何か喋るでもなくまたパッと解散した)

(親戚にありがちなセクハラ発言するおじさんもまあいたし、「女性は辞めるから」という前提で働かされていたこともあったので)田舎は田舎独特に悪質だが、まあ一応、自分の中では親切なひとであれば助けてくれる存在だったわけだ。あまり「(嫌な意味での)おじさん」というカテゴライズはなかった。単純に、中高年の雰囲気を持つ人をおじさんと指すだけだった。

東京の「おじさん」は、どうして人にぶつかっていくのか。スカッとしたい行動なのか。その原因はなんだろうか。

人の多さでおかしくなってしまう?

そういう単純なことでなく、「おじさん」という概念に対する悪意が循環して、彼ら「おじさん」をつくるのだろうか。


そして、密が避けられるこの状況で、ぶつかりおじさんや痴漢は減っただろうか?(キャットコールや、言葉でのセクハラ問題はあるが)

単純に、「急に嫌な目に合う」ことが減少したことで、今後おじさんへの憎悪は薄れるのだろうか?

withコロナと共に、おじさんへの概念も移り変わりそうだと、ふと思った。



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