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自由俳句 #21 鳥鍋

腹すかせ行くよ冬至の月の下

 冬至の空は、明るく雲が速く流れていく印象です。忘年会で集まった座の上に月が浮かんでいます。お酒か寒さのせいか目尻に涙がたまり、光を滲ませます。

✳︎

   鳥鍋

手の内へ紙の把手を三つ提げ

電飾や空へと掛けるオリオン座

金色のリボンが袋の口絞る

鳥鍋や箸を持つ手の薬指

自動販売機開けば駅寒し

四色のマークの車街冴ゆる

背表紙の分厚さ第二関節ほど

腹すかせ行くよ冬至の月の下

火の上のやかん朝日へ湯気たてて

外套のぼたんかけ違へを直す

ぎんが

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