#25 レバニラ
レバニラを炒め客席へと視線
昼すぎ中華料理屋へ行くと、まだ活気がある。隣の席の男へ、湯気に包まれたレバニラ炒めとご飯が運ばれてきた。厨房の店主は、客席へ視線を配りながら既に人数分の炒飯を作っている。この視線を前にしては、中途半端な食べ方などできないと、目の前の三皿を平らげた。
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レバニラ
初場所の実況中継殺伐と
髪のざらつくや車窓へ肘かけて
三日月となる爪春の兆しけり
二月来る益子の青き器から
ヘビーメタルバンドの服や春来る
レバニラを炒め客席へと視線
自動車の白黒ピンク浅き春
春節や二十日まで店休業し
精神の薬を辞めて卒業す
春帽のやうなかつらを整へり
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レバニラ炒めの句は、アポロ 様の記事に触発されて書きました。ニラレバ派とレバニラ派がいるようですね。ここでは、レバニラ派に乗らせていただきましょう。アポロさんの「平和の一部」という言葉がいいですね。
写真は、山椒酒です。ピリリとした刺激と炭酸が爽快でした。
ぎんが
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