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AIの歌声

AIの歌声

新しい作品ができた時、自分で演奏ができない声楽曲などの場合、プロの歌手やピアニストに演奏してもらうことは、ギャラやスケジュールの面でなかなかすぐには叶いません。

でも誰かに聴いてもらいたいし、プレゼンに利用したい時もあります。楽譜だけでは専門家にしか届きませんので、YouTubeで公開するにしても、どうしても実演のサンプルが必要なのです。

そこで思い立ったのがAI(人工知能)です。

まず考え

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テレマンの無伴奏を3つ

テレマンの無伴奏を3つ

システムの異なる3つの楽器で同じ曲を演奏しました。
自分にとってフラウト・トラヴェルソが一番難しくて、次に円錐管が難しいのですが、トラヴェルソを練習することで円錐管が上達し、円錐管を練習することで、現代のフルートが上手くなる気がしています。(現代のフルートと言っても、一般的には結構古いフルートを吹いていますが・・・。)

・現代のフルート
(ベーム式 円筒管フルート 1940年頃)

・19世紀の

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エルガー/愛の挨拶[Fl&Gt] Op.12 Elgar/Salut d'amour

引っ越し前、段ボールがごった返した中で撮ったので、イングリッシュガーデンの写真と合成してごまかしました。。

J.Andersen Albumblatt 8 Vortragsstucke Op. 55-7 ヨアヒム・アンデルセン アルバムブラット

アンデルセンのエチュードはフルートを吹く者にとって知らない人が無いくらい有名ですが、「フルートのショパン」と謂われることがある様に、サロン風の小品もたくさんあります。この曲は8曲セットの組曲ですが、全部演奏すると30分かかります。Albumblattは小曲と言う意味で、この組曲の7曲目です。とても可愛らしいサロン風音楽です。

C.Gluck Ballet des Champs-elysees ''Orfeo ed Euridice'' グルック 精霊の踊り

この曲はフルートのレパトアとして有名ですが、元はグルックのオペラ、『オルフェオとエウリディーチェ』の第2幕第2場で、インテルメッツォ(間奏曲)として流れる作品です。初演は1762年(ウィーン)です。

オルフェオは毒蛇に噛まれて死んだ妻エウリディーチェの死に悲しみますが、神々に、黄泉の国に行って妻を連れてくることを許されます。ただし何があっても決してエウリディーチェを振り返って見ないことが条件・・
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W.A.Mozart Sonata K.V.12 Adur モーツァルト ソナタ イ長調

1764年、モーツァルト8歳、ロンドンで当時の英国王妃シャーロットへ送った6曲のソナタ(ロンドンソナタと言われている)のうちの1曲。クラブサンとヴァイオリンまたはフルートのための作品で、K.V.13のFdurとK.V.14の Cdurは頻繁に演奏されますね。モーツァルトはこの時期、シャーロット妃の音楽教師でもあった当時29歳のクルスティアン・バッハ(大バッハの最初の妻、マリア・バルバラの死後に妻と もっとみる

フルートのエチュード動画2本

フルートのエチュード動画2本

G.ガリボルディ (1833-1905) はイタリアに生まれ、その後パリを中心に過ごしました。演奏家、教師、オーケストラの指揮者として活躍し、フルート初級者の美しい練習曲の作者で知られています。この "可愛らしい練習曲" は、 "ALTES" 1巻などの入門書を終えた学習者が始める最初の本格的練習曲です。また、現代の楽器との比較をしていただくために、ガリボルディ存命の頃に活躍していたであろうベーム

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Jacques Ibert / Piece pour flute seule - イベール/フルートソロのための小品

Jacques Ibert / Piece pour flute seule - イベール/フルートソロのための小品

イベールの作品を演奏するときは、脳裏にいつも地中海の景色が広がります。ハバネラ、フラメンコ、美しい夕日が沈む海岸・・・。ルイロット4代目と黄金期のオールドヘインズ、2本の古いフルートで吹きました。ヘインズはロットを継承したと言われていますが、現れる音楽には異なる趣があります。このロットは120年位前、ヘインズは60年位前の楽器です。これだけ古いと、楽器自身の意思で勝手に歌い始める時があります。それ

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Luciano Berio / Sequenza I - ルチアーノ・ベリオ/セクエンツァ I

ベリオは、戦後の前衛音楽を代表する作曲家です。1958年に、名手ガッゼローニのために書かれた 「セクエンツァ I」 は、その後、ハープやヴァイオリン他、様々なソロ楽器のために書かれた 「セクエンツァ」 シリーズの1作目です。ここでベリオは不確定的記譜法を導入し、拍子や小節のない書法を作り出しました。何度演奏してもインスピレーションを促され、古さを纏うことなく色褪せない名曲です。いつものカメラと、i もっとみる

武満 徹/巡り -イサム・ノグチの追憶に-

友人の彫刻家であるイサム・ノグチの死を悼んで書かれた作品。たえまなく旅を続けた彼の生涯を象徴するかの様に、フルートは多くの異なった場所を放浪するかのごとく巡リ、苦しみのある響きがノグチへの深い思いを感じさせる。

イサム・ノグチの代表作、"energy void"には、20世紀の激動の時代に東洋人と西洋人の混血児で、しかも非嫡出子という出生から国際的な彫刻家に大成した、複雑で空虚な思いからの霊気が
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癒しの音楽メドレーVol.2 J.マスネ「タイスの瞑想曲」抜粋〜P.ゴーベール「子守歌」抜粋

コロナ騒動が終息しないうちに豪雨・・・。九州は毎年どこか、または同じ地域が被害にあう。矛先を向ける相手もいないので、また今回も音楽に心寄せているしかない。

クロード・ドビュッシー「シランクス」

「シランクス」は、ドビュッシーがムレイの舞台劇『プシュケ』の付随音楽として作曲したフルートの名曲です。シランクスはギリシャ神話に登場するパンの笛です。性豪の牧神パンが純潔の象徴でニンフ(精霊)のシランクスを見初め、それから逃れようとシランクスは川辺の葦になる。風が葦を通り抜け、悲しげな旋律を鳴らし、パンは葦を切り取って楽器を作る。「シランクス」はそんな物語のある音楽です。