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 笑って済ませられるものならいい。だけど最近、笑い飛ばすことのできない悪ふざけがすぎて不快な悪戯があまりに目につく。
「面白そうだからやった」という動機がニュースで読み上げられた。笑いをとりたいという一途な気持ちが暴走し一線を超え、行いを悪ふざけから犯罪に変えた一件。
 エスカレートすれば、当然、お縄のお世話になる。わかっているだろうはずなのに。

 コトが発覚した事件の出口でいい笑い者になる前に、いったん踏みとどまろうじゃないか、予備軍諸君。事件入口の扉を開けてしまうと、好奇心の高鳴りと同時に、後日非難に変わる世間の冷たい風が息を殺して気づかれぬように入り込んでくるものなのだよ。

 刺激の少ない毎日があきたらなくて、おもろいことやらかそうと目論んでも、企みのうちに幕を引いてしまうに限る。所詮は至らぬ知恵の、膨らむものは夢ばかりの小さな蕾。至らぬなら至らぬことをきっちりはっきり把握しバネにして、開花の着地点をもう少し先まで投じてみるといいのにさ。
 逮捕だ、賠償金だ、となってからではもう遅い。笑うに笑えなくなってしまう。
 罪深き子供達よ、君らは、我が子が逮捕される親の気持ち、賠償金を請け負う保護者の抱えるものの大きさを、考えたことはあるのかね? 知恵の着地点をもう少し先まで伸ばして考えるというのはそういうことさ。
 被害は身内もそうだけど、広範にわたることも先に気づいてほしいよね。小さな悪戯で被害を被った大人は、法治社会を盾に犯人を徹底的に潰しにかかる。昔と違って現代は、改心の余地を個人に託すだけでは悪事に歯止めが効かなくなることをよく知っている。見せしめは、惨たらしいほど残酷なほうが効果が高いことを知っている。
 これは、平和を脅かす者に発する脅しだ。世界情勢を見てもわかるように、負のベクトルに対し、より強固な正のベクトルが当てられるようにできている。
 社会の目は一丸となって、秘密裏に進んだ軍事行動を暴いてきたように、被害を受ける当事者以外も正義のために立ち上がる。犯罪を見たら聞いたら、平和を乱す者を嫌う市民が全力で暴きにかかる。ひんむいて吊し上げるまでやる。見せしめは、むごたらしけば惨たらしいほど抑制の力が大きくなることを巧みに利用して。

 ボーイズ ノー デンジャラス。冒険するなとは言わない。でもそれ、迷惑行為なんじゃない? 捕まる愚行は思慮足らず。コトを起こそうと思っても、踏み出す前に右左。

 以上、以下の絵に導く前ぶりとして考えた物語。

【100年生きた猫に悪戯しようなんざ、1000年早いんだよ、ぼうず】

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