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読書感想1️⃣ 『ハンチバック』

大学の講義にて、
「…フランツ・カフカはいろんなノートのいろんなページにその時書きたいことだけ書いてたから、完全に完成した文章はほとんどない。完成なんかしてなくても、夢中でしょ?僕はやってなんて言ってないのに、かき集めちゃうでしょ?ノート。って感じ。彼のノートをめぐり、過去には国を挙げた奪い合いが。私も気づいたら夢中に…」

いや、どう考えてもADHDですが。


市川沙央さんの『ハンチバック』、文學界で読んだけど、単行本と内容一緒なのかな。


人はいつから人になるんだろう。もし、検査で妊娠が確認された瞬間(受精)から人間と認識されるならば、市川さんの「妊娠するだけ…」も殺人になる。しかしそれが殺人になるなら、当然中絶も殺人となり、それは完全なる障害差別となる。そんなことはわかりきってる。

では市川さんはどうだろう。市川さんは人なのだろうか。女性として妊娠できる体(出産はできないとおっしゃってましたが)であるにもかかわらず、させない。その領域まで、市川さんを”人間”にはさせない。


引いてしまうほど生々しい。『ハンチバック』を読んで、勃起する男性はいるのか?勃起をすると言うことは、子孫を残そうとする本能が作用していると言うことだ。我々読者ははっきり言って困りきってる。簡単に答えが出る問題ではない。いや、誰にも正解はわからない。


我々はもう、棒に聞くしかないのかもしれない。


市川さん、どう思いますか??



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