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【マンガ感想文】1日2回②/いくえみ綾


いくえみ男子って39歳になってもいくえみ男子なんだ。


ビックリした。10代の頃のいくえみ男子がそのままアラフォーになってる。

今までのアラフォーいくえみ男子って奥田民生的ヒゲおじさんが多かったように思うけど、この季(とき)は違う。

学生時代なんとなくモテて、彼女もそれなりに途切れずいたタイプの、あの(定番と言っては定番だけど)いくえみ男子が大人になってる・・・!という衝撃。


そして設定的に、少女漫画の金字塔・潔く柔くが帰ってきたような、切なくて暖かいけどもう戻れないし生きてくしかないね、でもなんであの時・・・みたいないくえみ節が効きまくってる。

(↑潔く柔く、大好きなの)

ああ、好き・・・!

2巻まで読んだけど、このれみと季の関係性、こういう恋愛を超えた関係性を書かせたら隣に出るものはいないいくえみ大先生、さすがです。

たまらない。

たぶん周りがあれこれ言わなくても二人は離れない関係性、であってほしい。くっつくことはないかもしれないけど。


ストーリーとしては静かだし、波はないけど、穏やかな凪の中で少しずつ変わり始める、見え始める、お互いの心と、今ここにはない忠の心。

それぞれがかつて隠し持っていた感情があって、それが39歳になって少しずつ解きほぐされてく感じ。


なんというか、私が考える「いくえみ綾」の域にドンピシャだった。

表面上カラッとはしてるんだけど、拭いきれないグレーな心境といいますか。

面白さと渋さ。

ひりひり残る余韻。

かさぶたを間違って引っ掻いてしまって、血が少しだけにじみ出てくる感じ。


最近、「なんか本読むの疲れたな―」と思って久しぶりにいくえみ先生の蓋を開けたら大正解でした。

3巻は2022年春ですかー、まだまだですねー。

ローズ ロージィ ローズフルバッドでも読みましょうかね。
おやすみカラスにしようかな。

どっちも読めってか。
太陽は見ている(かもしれないから)で止まってるーーーーーーー


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