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自己紹介です!

乙川アヤトと言います。覚えやすくて書きやすい。それでこのような名前にしました。

今は書店員をやりながら物書きをやらせてもらってます。

これからは短編小説を中心にいろいろ投稿していこうかなと思ってます。

というのも僕はなにを隠そう小説家の乙一さんが大好きで、リスペクトも込めて一文字目を乙にしてみました。いつか文庫本が出たとき、乙一さんの横に並べばいいなあ。ということでスタイルも短編中心です。

村上春樹さんなんかも好きです。メタファーを探っていくのがクイズにも似ていて。特に短編は。

あとは心理学系の書籍なんかも結構好んで読んだりします。さくっと。


なぜ僕の趣向がこんなに短編に偏っているかというと、僕はいかんせん読むのがとても遅い。すごく遅い。どれくらい遅いかというと速度制限かかった月の4k動画の読み込みくらい遅い。

趣味の会う友人におすすめを訊いたり借りたりするんですが、その友人がおすすめしたことを忘れる頃にやっと半分ほど読み終わっているくらい遅いです。

まあこちらはいいです。実害はない。せいぜい「あいつにはもうモノ貸さね」と思われるのがオチ。

しかし僕は読むのと同じくらい、いやもっとですね。書く方が遅かった。こちらは本当に困ったものです。

映画や本を読んでいて、はっとひらめく。これは、と記録。それを膨らませる。いい、いい感じ。書き始める。最高の作品になるかもしれない。胸騒ぎ。書く。修正。書く。止まる。次の日、ちょっと書く。飽きる。読み返す。絶望。

こんな感じの負のループを繰り返して今に至ります。まあ要は才能がないのでしょう。

この領域はもはやバミューダトライアングル。もはや本文を書き始めてから死産となった作品たちは、僕の航路の後にかなしくも山となって積み上げられています。


実は僕は以前、料理人だった父の影響でイタリアンレストランで働いていました。しかしそこのあまりの厳しさにドロップアウトしてしまった人間だったのです。

いまでは一流の料理人は、どちらかというとアーティストに類するものだったんだ、と僕は考えるようになりました。出勤は朝の7時半。帰路につくのは終電。寝る時間以外はずっとレシピのことを考え、一度キッチンに入るとシェフの怒号が飛び交う中で、いかに効率的に精緻に与えられた作業をこなすかの真剣勝負。

好きなことならば、それでもよかったのかもしれません。しかしそれがあくまで仕事、あくまでタスク。すぐに僕には限界がきました。

ある日、7時発の満員電車を待つ改札で「電車に飛び込む人の気持ってこんな感じか……」と寝不足の頭でぼんやり考えたとき、張り詰めた糸が切れるように自分の中で何かが絶たれた気配がしました。

「あ、今日もういきたくない」

もちろん「全てのキッチンがそうだ」とは言いません。もっとホワイトで働きやすい職場もあるでしょう。しかしそのときの僕は転職なんか考えられないほどには追い詰められていて……。その日のうちに、一番近い精神科の病院に行き、そこでうつ病の診断をされました。


そんなときに自分が求めたのは本でした。

幼い頃から、ハリーポッターや夏の角川文庫フェスなんかで親しんだフィクションの世界。とにかく現実から遠ざかりたかった。

そして自分という器から濁った水をすべて掻き出すようにその世界に耽りました。今となってはいい思い出です。

そういうわけで自分も小説が書きたいと思ったのです。つまりは逃避ですね。しかし逃避先が自分の居場所になることもあるでしょう。


ずっと今の状況は自分の弱さ、逃げグセ、飽きっぽさが原因なんだと頭を抱え、眠れない夜を過ごしてきました。

しかしなんとか必死こいて歪でも自分の作品と呼べる物を作っている過程で、ようやく自分を少し許せるようになってきたのではないかと思います。

そして変だと思われるかもしれませんが、過去の自分のそういう作品を読み返すたびに、それらに力をもらえるのです。

「お前はこれだけやったのだから」と。


だから僕はこれからも書こうと思います。どれだけ遅筆でも。どれだけ才能がなくても。どれだけ飽き性でも。

これからよろしくお願いします。


最後まで読んでいただき感謝します。気に入っていただけたらスキやフォローして頂けるとすごく嬉しいです。

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