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民藝のこれから

 器にまつわる本を読み漁っていたら、久野恵一さんの素敵な本に出会えました。とても興味深い箇所を発見。「これは民藝か否か?」という素朴な問いにお答えされていました。民藝とは条件を満たして、初めて民藝と扱われるのですね。私が民藝だと思っていたものの多くは、実際のところ民藝ではなかったようだ。


 作中で多くの人が誤解しそうなポイントを丁寧に解説されており、大変勉強になりました。民藝とは技術や職人さんあっての産物で、身近なようでそんな身近なものでもないのか。


 では私がいま焼き物の郷で購入している器たちは一体どういう扱い?今は民藝ではないけれど、何十年という時を経て民藝に準ずる扱いを受けることもあるのだろうか。民藝という概念は、これからどう捉えられるのでしょう。


 現在は大量生産の器という事になっているものの、大事に使ってヴィンテージ品にまでなったら、もしやそこに何らかの新しい価値が生まれるのではないか。長期間綺麗な状態を保って使用するのも、かなり神経は使いますが・・・。商品が長持ちする努力はしなくては。


 もう少ししたら民藝という言葉ではない別の表現で、後世に残そうという保全活動が生まれるような気がします。また誰か篤志家さんのような方が出てこないか。久野さんのような方が出現してくれたら・・・。誰が中心になるか地味に注目しております。萩原健太郎さんはうつわの本多数執筆されていて、一番ポスト久野さんに近いかなぁ。


 絶妙なタイミングでおうち時間の増加により、雑貨が飛ぶように売れたというのも興味深い。うつわが再び注目された今こそ民藝について学び、そこから新しいうねりがさらに起きたら嬉しいです。


 そして自分も何らかの形でムーブメントに関われたら、良いなと思います。まだ基礎の基礎しか分かっていないので、たくさん勉強が必要かも。


 


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