見出し画像

成長した先に見えているお客さん像が見えている人からのアドバイスって言葉がすごかった

少年ジャンプの編集部が出したマンガの描き方本がとてもよかったのでご紹介しますー。

マンガ家の先生方の描き方やアドバイスなんかがいっぱい載ってる本なんですが、みなさんすごすぎて、普通に「あ、無理ー」ってなるんです。でも、それと同じ気持ちが作中のマンガ家志望者の言葉として描かれていて、だいじょうぶだいじょうぶって言ってもらえるような気になりました。(この本を手に取る読者が一番感じそうなことを先読みしてアドバイスしてくれるような本だったよ)

一番響いた言葉は、編集者がアドバイスする時の姿勢です。

創作を始めたばかりの頃って、なにが正解か分からなくて、周りにいる人に聞いてアドバイスをもらってその通りにやっても、道が拓けないみたいなことがあったりするんですが、、

ジャンプ編集部では、作家の成長や完成形を見据えて『ここを伸ばしたら』とアドバイスしてるんだそうです。つまり、作家が成長した先に獲得できるお客さん像を見てるんですって。

この人が頑張ったらこんな感じのファンがつくだろうなーっていうのを想像できてるってことなんですが、これって本当にすごいなぁって思ったんです。

始めたばかりの人の創作物って、ツッコミだらけだから、正直言うと、誰でも助言できちゃうんですよね。でも、そういうアドバイスって本当に迷走の原因になるだけで、ためにならないなっていうのは、自分のアート経験から学びました。下手であればあるほど、やったほうがいいことは山のようにあって、でもそれ、直したところでいい作家になれるわけじゃないと思うんですね。

自分が現代アートをやり始めたばかりの頃に言われたのは
・デッサンをやれ
・美大に行け
・作品を見ろ
みたいな感じのことでした。作品を見ろっていうのは確かに大事なんですが、これは誰でも言えるアドバイスですし、言われなくてもアートをやろうと思い立った人はほとんど全員分かってるよね。

「世界で評価されてるトップクラスの作品を見る」っていうのが初期の頃は大事なんじゃないかなぁって自分は思っています。

始めたばかりだからこそ、必要なのはトップクラスの人の確かなアドバイスで、人を育てた経験が多い人に見てもらえる機会があれば、それが一番だと思っています。日本の場合はマンガだと、プロに聞ける場所がいっぱいあるので、そういう意味ではやっぱりマンガ先進国だなぁっていう感じがします。

マンガばっかり描いてると、マンガ家になりたいのかーって思われてしまってそれはそれでとても苦しかったりするんですが、昨年くらいからアートの方向性についてはとてもとても悩んでいたりします。

獣医であることと物語を1枚絵の中に入れられないかっていうのを、今は試行錯誤しています。これまでの作品はパッと見て、獣医という強みが活かせてなかった。そこに物語を加えて、マンガ的な手法でストーリーを感じさせる一枚絵、みたいな感じで仕上げられないかなっていうのを今は考えています。

獣医から現代アートをやり始めて、今までで一番作品について苦しんでいるかも。道が拓けるだろうか、ぜんぜん先は見えません。

ここまで読んでくださってありがとうございます! スキしたりフォローしたり、シェアしてくれることが、とてもとても励みになっています!