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ペットがいると”幸せ”になれる10個の理由。ペットもヒトとのふれあいで幸せを感じてる!科学的根拠と併せて紹介。

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内閣府の調査によると、ペットを飼っている日本人は36.7%。3人に1人以上が何かしらのペットを飼っています。アメリカ人でも約30%の人がペットを飼っていることが分かっているように、日本に限らずどのような文化をもつグループでも、ペットと人間は共に生きてきました。


近年の心理学研究によると、動物と一緒に暮らすことで、

・健康状態の様々なメリット
・幸福度がアップ
・寿命が改善する

などの様々なポジティブ効果があることが分かっています。これを「ペット効果」と言います。最近、精神的な病気として知られてきた自閉症やADHDなどの治療にも有効である可能性があり、様々な研究が行われている最中です。


今回の記事は、そんなペット効果について最新の科学論文に基づいて様々な効果を紹介していきます。

・ストレスフルな毎日を送っているヒト
・これからペットを飼おうか迷っているヒト
・動物が好きなヒト
・子育て世代のヒト

 etc...です。


ペットが私たちの生活をより良いものにしてくれる理由:オキシトシンシステムについて。

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オキシトシンとは、別名”愛情ホルモン”とも呼ばれる脳の視床下部で作られるペプチドホルモンです。女性の妊娠や授乳に深く関連することが古くから知られているホルモンですが、最近はその「愛情効果」について説明される場合が多いホルモンです。

オキシトシンはヒトとの良好な関係が気付けている時に分泌されるホルモンです。触れ合いや温かさを感じた時に分泌され、闘争心や恐怖心を減少させる効果があります。

さらにオキシトシンはアイコンタクトや共感能力、顔の記憶や信頼関係、社会的スキル、自己肯定感を高める効果もあることが分かっており、まさに愛情ホルモンという名前がぴったりなホルモンです。

人との触れ合いで分泌されるホルモンですが、動物とのふれあいでも分泌されることが分かっており、慣れている動物だとさらに分泌量が増加することが分かっています。ペットを飼うことで私たちのメンタルとフィジカルに起こる様々な効果は、このオキシトシンの分泌と深く関わっていると言われており、その効果はhuman-animal interactions(HAI)と言われ、古くから現在に至るまで心理学分野で積極的に研究されている分野です。

ヒトのオキシトシン分泌は動物との触れ合いで増加することが分かっているのですが、最近の研究では”動物の”オキシトシンレベルも、人との触れ合いで増加することが分かってきている為、まさにwin-win。

人と動物の絆は科学的にも証明されつつあります。


ペットを飼うべき5つの理由:メンタル編

1.共感能力アップ

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 1990年に行われた研究によって、ペットとの絆を築けた子ども達は、共感能力が改善することが示されています。また、教室に犬がいる場合、犬がいないクラスの子供たちよりも共感スコアが高くなるという2002年の研究もあります。もっと条件が精査される必要はありますが、ペットがヒトの共感能力に良い影響を与えるのは概ね間違いなさそうです。


2.うつ気分の低下とポジティブ感のアップ

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 2007年に過去の研究をまとめたメタ分析が行われました。その結果によるとペットに触れ合った人達の抑うつ症状は大幅に軽減されていました。

 2002,2005年にBanksらにより行われた研究では療養施設に入居している患者さんが、犬と3カ月間触れ合うことで、抑うつ気分や孤独感の改善がみられ、生活の質(QOL)が向上することが示されています。また、1996年の研究においては高齢者のうつ病も軽減することが分かっています。


3.ストレスの改善

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 ペットとの触れ合いは、コルチゾールなどのストレスホルモンや、興奮性の神経伝達物質であるアドレナリンやノルアドレナリンの分泌を減らすことが明らかになっています。

 特に犬との触れ合いがノルアドレナリンレベルを低下させることが分かっています。読書などの精神を落ち着かせることでストレスから遠ざかることが出来る方法よりも、犬との触れ合いの方がストレスの指標であるコルチゾールの分泌を減らすことも分かっています。

 ADHDの子供を対象にした2003年の研究では、犬との触れ合った人達は、触れ合っていない人に比べて朝のコルチゾールレベルが58~10%に減少することが示されています。

コルチゾールレベルの減少は、動物と触れ合う時間と密接に関係しており、触れ合う時間が長いほどコルチゾールレベルが下がる傾向にある為、自宅でペットと触れ合うことは、ストレスを軽減する為にとても有効な方法です。


4.不安と恐怖感の減少

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 電気ショックを加える前に、1つのグループには15分間動物と遊んでもらい、もう1つのグループには読書をしてもらったところ、動物と遊んだグループは不安と恐怖感が大幅に減ることが示されています。2003年の追加研究により、水族館に行くだけでも不安感の軽減ができることも分かっています。

 

5.犯罪行為の減少

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 男性の囚人を48人集めた実験によると、ペットに接した人たちは犯罪の再発率を統計的に優位に低下させる効果がありました。


ペットを飼うべき4つの理由:フィジカル編

1.学習効率のアップ

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 言語障害のある子どもに協力してもらった2009年の研究によると、おもちゃの犬や他の人間がいるときよりも、ホンモノの犬がいるときは、先生の指示にしっかりと従うことが示されています。さらに、2010年の研究では、仲の良い犬と一緒にいることで、パズル問題の間違いが減るようになるなど、集中力のアップ効果が示されています。

 また、子どもが教科書を読み上げるときの血圧上昇も、犬がいる場合はがっつり抑えられることが分かっていますし、猫や犬が部屋にいるときは子ども・大人に暗算をやってもらった時の心拍数やストレスを軽減することが分かっています。

 このように、教育環境に犬がいることで、ストレスレベルが減少し、集中力や注意力のアップ、リラックス効果などによって学習能力と実行能力が増加することが示されています。


2.身体の健康について

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 1999年に行われた1,000人以上を対象にした研究ではペットを飼っている人たちは、年間の診療回数が少なく、睡眠薬の使用も少ないことが示されています。さらに、2008年の3,000人以上を対象にした研究では、睡眠状態や運動の回数が高く、仕事の病欠が少ないと報告されています。

 子どもが大人立ちしていった夫婦はペットを飼っている人の方が精神的・肉体的に健康な傾向がみられることも分かっており、孤独に対しても非常に効果的であることが示されています。


3.免疫力の増加

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 2004年の研究によると、犬を撫でた場合、ぬいぐるみを触ったり、ただ座っている人達に比べて免疫力に関連する免疫グロブリンというタンパク質が優位に増加することが分かりました。

 また、犬を1カ月以上飼っている場合、頭痛・風邪・花粉症・めまいが減少し、その効果は10カ月以上続くことが示されている研究もあります。


4.がんの早期発見について

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 人間ドック(Dogじゃないですよ、Dockです)や健康診断ほど正確なものではないので、それらは必ず行ってほしいというのが前提ですが、”面白い”研究があります。

 1989年に有名学術雑誌Lancet誌に載った症例によると、ペットの犬が飼い主の足のホクロをしつこく嗅いでいるので病院で検査をしたところ、それが悪性腫瘍だったことが判明しています。膀胱がんや、肺がんと乳がんのニオイを判別できるかどうかという研究もおこなわれており、膀胱がんでは41%という確率で判別できるというデータもあります。もちろん、そんな優秀な犬ばかりではないですし、全ての犬が訓練されている訳ではないので、すべての犬が癌を早期発見してくれる訳ではありません。でも夢がありますよね!


とはいえ、デメリットがない訳じゃない。

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犬や猫などのペットに噛まれる確率は、野生のヘビに噛まれる可能性よりも100倍高く、ペットを飼っていなければ発症しない感染症もいくつもあります。さらに高齢者の転倒を増やすことも報告されています。

もちろん、ヘビに遭遇する確率よりもペットをみる確率の方が何倍も高い訳ですから、噛まれる可能性は高くなって当然です。転倒については、足腰の弱った高齢者の場合、ペットを上手くコントロールできずに転ぶということは不自然な事ではありません。

しつけの度合いやペットの気性によっても確率は全然違うのですが、ポジティブな効果だけ紹介するのもフェアじゃないので、あえて書いておきます。


特にペットと相性が良い人達。

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・ヒトとちょっと距離をおきたい方
・自己開示が苦手で、なかなか自分を表現できない方
・感情のコントロールが苦手な方

こういった特徴を持つような人は、特にペットを飼うことで対人ストレスを緩和させることが出来ると考えられます。

こういった特徴を持つ子供たちを集めると、”親切な大人”,”おもちゃの犬”,”本物の犬”に触れ合ってもらった後、ストレスホルモンの量を測ったところ、”本物の犬”だけがストレスホルモンの量を減らすことが出来るというデータが示されています。

したがって、対人不安があるような方はペットととても相性が良く、デメリットを補って余りあるストレス減少効果を受けることが出来ると思われます。


まとめ

ペットと一緒に触れ合うことは、人間にとっても動物にとってもお互い愛情を確認できる素晴らしい機会を与えてくれます。

メンタルも身体も良い影響がたくさんあるペットと一緒の時間。科学的にもとってもオススメです!


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引用
Beetz, Andrea, et al. "Psychosocial and psychophysiological effects of human-animal interactions: the possible role of oxytocin." Frontiers in psychology 3 (2012): 234.
MacLean, Evan L., et al. "Effects of affiliative human–animal interaction on dog salivary and plasma oxytocin and vasopressin." Frontiers in psychology 8 (2017): 1606.
Beetz, Andrea, et al. "The effect of a real dog, toy dog and friendly person on insecurely attached children during a stressful task: An exploratory study." Anthrozoös 24.4 (2011): 349-368.
Herzog, Harold. "The impact of pets on human health and psychological well-being: fact, fiction, or hypothesis?." Current Directions in Psychological Science 20.4 (2011): 236-239.
Wells, Deborah L. "The effects of animals on human health and well‐being." Journal of Social Issues 65.3 (2009): 523-543.


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