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『「いいね!」戦争』を読む

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2020年代以降の社会論の基本文献となるシンガー氏とブルッキング氏の共著『「いいね!」戦争』(NHK出版)を通して、「インターネットと戦争」の関係について考える。
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記事一覧

海外ではSNSを殺人の道具として活用している件

▼1週間ほど前、「ショー・マスト【ノット】ゴー・オン:日本の「リアリティー・ショー」はタ…

『「いいね!」戦争』を読む(19)人間が「フェイク」化しつつある件

▼ロシアが、たとえば「トランプを熱烈に擁護するアメリカ人」のアカウントを捏造してきたこと…

『「いいね!」戦争』を読む(18) SNSが「グローバルな疫病」を生んだ件

▼『「いいね!」戦争』の第5章「マシンの「声」 真実の報道とバイラルの闘い」では、人間の…

『「いいね!」戦争』を読む(17)SNSは「承認」が最大の目的の件

▼前号では、「フェイクニュース」という言葉が広まっただけでなく、「フェイクニュース」の「…

『「いいね!」戦争』を読む(16)  「フェイクニュース」誕生の論理

▼ここ数年、ネットの中で「嘘(うそ)」が蔓延(まんえん)するスピードが、やたら速くなった…

『「いいね!」戦争』を読む(15) 「アラブの春」が独裁に繋がった理由

▼「アラブの春」が、なぜ独裁主義に吸収されてしまったのか。『「いいね!」戦争』は、「確証…

『「いいね!」戦争』を読む(14) 「確証バイアス」は脳の最悪の衝動の件

▼「インターネットと戦争と生活」について考えさせられる名著『「いいね!」戦争』の第5章「マシンの「声」 真実の報道とバイラルの闘い」は、人間の「脳」をめぐるネット戦略の中間報告になっている。 ▼2019年7月8日現在で、まだカスタマーレビューは0件。0件のまま半月も経つと、なんだか面白くなってきた。 ▼前回は、記事が真実であるかどうかは重要ではなく、「なじみがあるかどうか」で判断が分かれる、という、言われてみればそうかもしれないが、衝撃の研究を紹介した。 ▼きょうは、こ

『「いいね!」戦争』を読む(13)記事は「真実」でなくても構わない件

▼今号で紹介するのは、「オンラインの生態学」とでもいうべきものだ。 『「いいね!」戦争』…

『「いいね!」戦争』を読む(12) 「友だち」の数ですべてが決まる件

▼人間には、仲間を求める本能がそなわっている。それが「ホモフィリー」(同質性)だ。前号で…

『「いいね!」戦争』を読む(11)「事実」とは「合意」の問題である件

▼『「いいね!」戦争』の第5章「マシンの「声」 真実の報道とバイラルの闘い」に入る前に、…

『「いいね!」戦争』を読む(10)ロシアの「荒らし工場」体験記

▼ウェブ戦略ではロシアが一歩先を行っている現状が『「いいね!」戦争』に書かれていた。キー…

『「いいね!」戦争』を読む(9)ロシアが編み出した「4つのD」

▼正確には、ロシアの戦略に対して、アメリカのシンクタンク研究員が名づけたものだが、「4つ…

『「いいね!」戦争』を読む(8) 国がネット対策に本気出した結果www

▼『「いいね!」戦争 兵器化するソーシャルメディア』の第4章は、「帝国の逆襲 検閲、偽情…

『「いいね!」戦争』を読む(7) 戦争犯罪を暴くアマチュアたち

▼『「いいね!」戦争 兵器化するソーシャルメディア』の第3章のラスト。3つのキーワード、「クラウドソーシング」「市民レポーター」「オシント革命」のうち、最後の「オシント革命」について。 本書について、2019年6月30日のお昼現在でもカスタマーレビューがない。不思議。 ▼「オシント革命」は、一つめのキーワード「クラウドソーシング」によって生まれたものだ。 「オシント」は「OSINT」で、「オープンソース・インテリジェンス」のこと。要するに、公に開示されている情報だけで、