未来のヒントは過去にある
立春を過ぎて、ほのかに春の気配が感じられ始めました。
中国の戦国時代(紀元前4世紀)に発明された二十四節気(にじゅうしせっき)では、季節を春夏秋冬で4等分に仕分けをし、1年を12の「節気」と12の「中気」に分類します。
立春の前日は「季節を分ける」という意味で節分と呼ばれ、季節の変わり目に生じる邪気(鬼)を追い払うための行事が恒例となっています。
世界は180年周期で繰り返すという思想
多くの人は年始に1年の計画を立てることでしょう。企業は3~10年スパンで中長期経営計画を策定したりします。
不確実性の高い現代は将来の見通しが立てづらく、長期的な計画では変化に対応できないとも言われています。ただ、いつどのようなことが起きるかあらかじめ分かるとしたら話は変わってくるでしょう。
古代中国から伝わる思想では、地球と密接な関係にある木星と土星の運行に基づく気の流れを三元九運(さんげんきゅううん)と呼びます。
木星は約12年、土星は約30年かけて太陽の周りを一周します。木星と土星は20年毎に会合し、これが1つの運周期となります。また、12年と30年の最小公倍数である60年毎に同じ地点で会合します。この60年間が単元です。
風水では単元を3つ重ねた180年を正元とし、180年で運気のサイクルが一巡すると考えられています。1984年から2044年は下元の最後の単元にあたり、2024年2月4日立春からの20年にあたる下元九運は、終わりの始まりとも言われる大転換期です。
遡って180年前の1844年(天保14年)は、西洋天文学の成果を取り入れた天保暦(旧暦)が採用された年です。当時の日本は鎖国真っ只中の江戸時代、オランダ等の諸外国から開国を勧告されていました。
1853年7月にペリーが浦賀沖に来航、1859年には箱館、横浜、長崎が開港され、本格的な貿易が開始されました。前サイクルの中元九運には、日本が200年以上にわたり続けてきた鎖国を廃止し、世界に向けて開国するという大転換が起きています。
歴史が繰り返すのであれば、2044年までの20年間にこれまでの価値観や常識をひっくり返す、開国級の大転換が起きる可能性があります。
過去60年から読み解く世界の変化
単元のサイクルで見ると、1964年4月にIBMが汎用コンピューターであるSystem/360を発表、同年5月にはBASIC言語のコンピュータープログラムが初めて実行されました。そして、1984年1月にApple ComputerがMacintoshを発売。90年代のIT革命に繋がる大転換は、先の単元の終盤に起きていることがわかります。
同時期に、電話回線を通じて文字・画像を送受信するビデオテックスというシステムが登場しました。家庭や企業にあるコンピューターと情報センターを接続し、センターに保存された情報を閲覧できるようになりました。
やがて各コンピュータに割り振られたIPアドレスを宛先とした通信方式が発明され、世界規模の情報通信網であるインターネットが誕生しました。
1995年以降はパソコンとインターネットの全盛期です。
Microsoft Windows 95が発売され、インターネットが一般に広まりはじめた時期と重なって、職場にも一般家庭にもパソコンを爆発的に普及させるきっかけとなりました。Amazon.comがオンライン書店のサービスを開始したのも同年です。
1999年頃からブログサービスが普及しはじめ、HTMLなどを知らない人でも、気軽にインターネットで情報発信できるようになりました。個人の影響力が増してきたのはこの頃からです。
直近の20年では、2004年2月4日にマーク・ザッカーバーグがFacebookを開設。2007年のiPhone発売以降、手のひらサイズのコンピューターを一人一台所有して、いつでもどこでも誰とでも繋がるようになりました。
そして現在のわたしたちは、ビッグテックと呼ばれる一部の海外企業が作ったサービスに翻弄され、テクノロジーに過度に依存して生活しています。
これからの20年はどのように変化するか?
ChatGPTでこの先の20年を予測してみました。せっかくなので、ありきたりではない突飛なシナリオをお願いしました。
逆に、テクノロジー至上主義やグローバリゼーション偏重に対する反動から、揺り戻しが起きた場合のシナリオも考えてもらいました。
来るべき大転換の時代に備えよう
創造的シナリオはSF映画のような内容ではありますが、テクノロジーがこれまで以上に発展を遂げた先の未来予想図としてしっくりくるものがあります。対して揺り戻しのシナリオは、ポストコロナの価値観とリンクしているように感じられます。
これらのシナリオはどちらか一方が正解といったものではなく、拮抗した状態で進行していくのではないかと考えます。あるいはテクノロジー偏重の究極として生成AIによる自動化・無人化が達成され、人間はデジタルから解放されてアナログに回帰するのかもしれません。
あるいは、天変地異や紛争などの予測不能な事態によって、大きくシナリオが書き換えられる可能性も十分にあり得ます。
いずれにしても、今年あたりから大転換の兆候が表面化してくるのではと予想されます。変化に対応できるように備えましょう。
では。
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