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多作作家さんたち


 電子書籍を作成している身としては、他の作成者さんにも興味を持ちます。
 
 それでときおり、Amazonの画面でカテゴリーを『kindleストア』にして、さまざまなワードを入れて検索してみたりします。「鉄道」だったり、「電子書籍」だったり、など。
 
 そこで、稀に出会うのです。
 
 著作がとんでもなく多い著者に。
 
 「おぉっ!!」と思います。
 
 その量に対して単純に感嘆する意味もありますし、ライバルだなぁと焦る思いもあります。
 
 とにかく、「おぉっ!!」と唸ります。
 
 
 
 検索していて、何冊もの著作が並んでいと、まず軽く「おっ!」と思い、そのお名前をクリックしてみます。
 多くは数冊程度ですが、稀に、下にスクロールしていってもスクロールしていっても、ずっと著作が続く方がいます。
 
 そして次のページにいきますが、2ページ目も、同じように著作が並んでいます。さらには、3ページ目も。はたまた、4ページ目も。
 
 「うーん、この量はすごい!」
 なんの他意もなく、まず、そう思います。
 
 一つのテーマをずっと追っている人もいますし、さまざまなテーマで書いている人もいます。どちらにしても、大量に生み出すというのは、すごいことです。
 
 kindleで量産している人はほとんど例外なく「読み放題」になっているので、興味のままに読んでみます。私はずっとunlimited会員なのです。
 
 読んでみて、全部が全部面白いというわけではありません。
 しかし、かなりの率で、面白い本です。
 
 やはり量産されている方は、質も伴っています。
 もっともこれは、当然なことなのでしょう。
 良質の文章を生み出せないのに、長く書き続けていくことは苦痛です。将棋のゲームに置き換えると分かりますが、勝てないとやりたくなくなります。負け続けながら、何百局も指せないものです。相当なストレスになってしまいます。
 
 そういった面白い電子書籍や書き手を見つけると、うれしくもなりますが、やはり焦りも感じます。ライバル発見、と……。
 
 しかし、同じ市場を奪い合うライバルではあっても、このkindlleというものを盛んにする、仲間でもあります。
 どんなジャンル(業界)でも、ある程度の規模まで成長させなければ、客は集まりません。多作作家さんたちは、そのジャンルを育てる仲間なんだなぁと思います。
 
 言ってみれば、ラーメン街やラーメンで有名な地区のラーメン屋みたいなもんです。
 周囲のラーメン屋さんは商敵ですが、貴重な仲間でもあります。
 そこにラーメン屋が固まっているから、人がたくさん訪れるわけです。
 自分だけの1店舗だったら、「とりあえず行ってみよう」という、言わば「フリー」の客はなかなか来てくれません。
 
 たくさんの人に認知されるには、固まって数を打ち出すことが必要です。多作作家さんたちが、電子書籍の認知度を広め、unlimited会員を増やしているのだなぁと思います。
 
 彼らをライバル視などしないで、そんな暇があったら、自分の足元(手元)を見つめて、作る電子書籍の質を上げていけばいいだけのことだよなぁ、と思うのです。

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