【随筆】縁にして怨

安穏とした機微に

日陰を好み散策することの有意義さ

他家の庭先に塀を超えのぞむ木々の実

小さき果実の人の首に似たる表皮を愛ず

幾多の様相浮かびたるを

一斉に予の凝視たる所也

各々の唇が開き語るを傾聴するに

成就を願うならば

すべて斬首せよ

然らば吾背の思い予らの術にて代に果さんと

夜毎訪ね四日目に討ち終えぬ

而して縊れたる人の訃の知らせあり

偽計の末余の貶めたる彼奴輩なり

爾後謝意の欠かすことなく至るなり