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≪ハルコ≫over50Wの生き方のひとつ<中尾ミエさんのこと>

私たちover50Wは、さまざまな考え方、環境、背景などがあって、"今"が在ります。だから、何が正解かはわからないし、それぞれが自分らしく心地よい生き方をできるのが一番です。

over50Wの生き方のひとつとして紹介したいのが、女優の中尾ミエさんです。御年77歳ですが、元気はつらつ、さっぱりとした物言いで、グレイヘアがステキな女性ですよね。その雰囲気からなんとなく、「独身」「子なし」なんだろうなぁ、とは思っていましたが、私たちの親世代で、ここまで前進的な方とは存じ上げませんでした。

まず、50歳を過ぎてからタップダンスや水泳、車の運転免許の所得、パーソナルトレーナーを付けての筋トレ等をはじめ、なんと70歳からは空中ブランコにチャレンジ! 飽くなき好奇心と実行力に感服です。

人付き合いの考え方もおもしろい。友人たちとは、「〇年後に会いましょう!」と約束するそう。生い先が短くなり、明日に何があるかわからない年代になると、会えるときに会っておこうと考えるのが一般的だと思います。でも、中尾さんは〇年のスパンが10年、15年と長くなるほうが、その期間を頑張ろうと思えるから楽しくなると。ヨレヨレの姿で会うわけにはいかないから、身なりにも気をつけるようになると。

また、籍こそ入れていないけれど、50年に渡るパートナーとの関係も、とってもシンプルです。それぞれが社会と交わり、自分の世界を持ち、必要なときは二人で協力すればよい、という考えでつながっているそう。

ご自宅の庭にアパートを建て、若い住人たちとのコミュニケーションを取ることも、いきいきとした暮らしの秘訣のひとつ。食事に誘ったり、おすそ分けをしたり、庭仕事や家の修繕を手伝ってもらったりと、積極的に関わっているとか。もともとは、アパート経営で女優という不安定な職業を支えようと思っていたそうですが、まさかの2次利益が生まれるとは、これも行動したからこその結果ですよね。

自分ですべてを背負わず、素直に助けてもらう。

これって、over50Wにとって大切なことです。
つい、「一人で生きてきたのは自分が選んだことだし、困ったときだけ誰かを頼るのは図々しいかな…」と考えてしまう人も多いと思いますが、一人だからこそ、世代を問わず多くの人と“ゆるく”つながっておくべきなのです。もちろん、一方的に頼ったり甘えたりするのではなく、“お互いさま精神”であることが前提ですよ。

なかでも、中尾さんの発言で個人的にステキだなと思ったのが、このフレーズ。

孤独より、煩わしさと生きる。

ひとりでなんでもできてしまうover50Wは、他者とかかわるのが面倒と感じてしまいがち(私もそうだから。独り行動大好き!w)。人間関係の煩わしさを嫌って、over50Wな人生を選んだ人もいるかもしれません。でも、今一度、少しだけ“煩わしさ”を受け入れてもよい世代になったのかもな、と思ったのでした。

また、「健康」「好奇心」「コミュニケーション」が、私たちの今後を左右する重要な要素であることも、中尾ミエさんの生きざまから改めて感じます。

さまざまなover50Wな生き方がありますが、あなたの理想はどんなものですか? 

ハルコ

■参考文献:文春woman 2024創刊5周年記念号/『大人の女史会』にようこそ