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「方眼編み? なんで丸く編めるの?」(無料英文パターン)

 きのうに引き続き、無料でアクセスできる英文パターンのすばらしいデザインをごらんいただきましょう。この画像はRavelry から持ってきました。

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 これをぱっと見て「方眼編み?」と思われた方が多いのではないでしょうか。私もそうでした。「方眼編みなのに丸く編んでいるってスゴイ! どうやってデザインしているの?」と。
 しかし細部を拡大すると、方眼編みではないことがおわかりいただけます。

 ほらね! 方眼ではなくてネット編みなんです。鎖編みのネットを「松編み」で埋めることで模様を作っています。松編みは前段の1目に長編み5目も編み入れることになるため、編みやすさのために糸を1本だけすくっています(もともとそう指示されていた)。
 ネット編みは方眼編みよりも伸縮性に富み、網目の大きさを少しずつ変えることができます。下の写真でも外側ほど粗くなっているのがわかります。遠目にはぼかしのように見えて、とても美しいと思います。植物が花開くような生命力さえ感じさせます。

「Centerpiece in Crocheted Netting」
デザイン: Lily Mills Company (個人名は不明)
製作:owarimao

 レースの写真は黒が背景だと模様がくっきりしてわかりやすいですが、ちょっと堅苦しい雰囲気になります。ピンクのほうは……こっちも不満はあるけど自分でアラ探しはやめておきます。とにかく元のデザインがすばらしい。そのことを強調しておきたいです。
 こんなふうに「ネットを松編みで埋める」タイプの模様は下の本の中で多用されています。以前「蔵書リスト」の中でご紹介した本です。

 「ボビンレースをクロッシェで再現してみよう」というコンセプトの本。確かに遠目にはそんなふうに見えますね。
 きょうご紹介した作品 Centerpiece in Crocheted Netting も無料の英文パターンとして公開されています。私もこれを見て編みました。

http://web.archive.org/web/20071114192534/http://www.angelfire.com/folk/celtwich/Netted.html


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