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Ravelry で人気のドイリー② Pineapple Song Original

 こんにちは! レース編みが大好きな owarimao です。
 前回は人気デザイナー Patricia Kristoffersen さんの素晴らしいドイリーを見ていただきました。
 きょうご紹介する作品は、次のような本の表紙を飾っています。

Leisure Arts, 1996

 「Pineapple Song Original」というタイトルを持つこのドイリーは、数多いPK作品の中でも特に評価の高い傑作です。

(ちなみに発表当時は単に「Pineapple Song」でしたが、のちに作者自身によって改作されたので、元のデザインは「Original」をつけて呼ばれるようになりました)

 なんと196人もの人が実際に編んで Ravelry に写真を投稿しています。私の作品もその一つです。

「Pineapple Song Original」
デザイン: Patricia Kristoffersen
製作: owarimao

 周囲のスカラップの部分に、パプコーンと引き上げ編みが使われています。ヴォリュームがあって豊かな感じですよね! 中心円とスカラップの両方に引き上げ編みが使われていることで、両者が響き合って統一感が出ています。全体に迫力がありますが、最終段の鎖とピコットで繊細な感じも加わっています。小さなパイナップルが群がるように並んでいるのも力強いです。
 たった1本の糸なのに、なんだか「生命」を感じさせる……。
 良いデザインって、そういうものですよね。
 この素晴らしいドイリーを生み出した Patricia Kristoffersen さんは、こんなふうに自己紹介しています(原文は英語)。

 クロッシェを続けて50年以上になります。1990年にデザインを始めました。
 デザインを始めて間もなく、自分のデザインにテクスチュアを加えるようになりました。

 引き上げ編みなどを使って編地に立体感を加えることを「テクスチュア」と表現するようです。試しにRavelry で「doily textured」と検索すると、1415件がヒットしました。

 ところで外国のデザイナーには、自分のクロッシェ作品の編図を描く人と、描かない人がいます。PKさんは描かない人です。彼女の本は日本のレース編みの本とは違って、文字で埋め尽くされています。
 私はこの作品を自分で編むばかりか、編図も自分で描いてしまいました。それぐらいこの作品を気に入っていて、編み方を自分のものにしたいと思ったんです。描いたものを机の前に何ヶ月かぶらさげて眺めていました。いつか自分も、こういうものがデザインできたらなと思って。


 

 

 


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