カラーネガをモノクロ現像
序
ある日、大量の期限切れカラーネガフィルム(20年ほど期限が過ぎている)を見つけた。現像して像ができるのかもわからない。かといって、そのまま廃棄するのも気が引けてしまう。今のカラーネガフィルムが高すぎるからだ。
私はモノクロ現像をやっているものの、カラー現像には手を出していない。カラーは揃える薬品も多く、工程も多い。どうにかして、このフィルムを利用できないだろうか。そこで思いついたのが ”カラーネガをモノクロプロセスで現像する” というものだ。原理的には可能なはずだ。どちらもハロゲン化銀を使用している。フィルムも大量にあることだから、やってみることにした。
撮影
Mamiya645に80mmf2.8を装着して、渋谷〜青山〜原宿で撮影してみた。フィルムはPORTRA400。露出は2段上げ。
現像
カラーネガの現像はやったことがないが、モノクロよりは高温。森山大道よりは低温の28℃ほどで6分間現像した。(森山大道が何度で現像しているのかは不明)現像液はD76を使用した。
意外と写っていて驚いている。少しラチチュードが狭く感じられるが、それにしても綺麗に写っている。
よく写っていると思う。ルーペでネガを確認しても、窓のひとつひとつがくっきりと写っている。普通にモノクロフィルムとして使える。ただ、期限切れということもあり、画像右下に斑紋が見られる。
夕暮れの原宿で撮影してみた。まったく映らないのではないかと心配していたが、よく写っている。空は、銀塩らしい粒状感さえ感じることができる。なかなか面白い結果だ。
最後に
カラーネガをモノクロ現像するという実験をしてみたが、予想以上に成功していて驚いている。家に期限切れのカラーネガが眠ってたら、モノクロフィルムとして使用するのも一つの活用法かもしれない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?