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キッチン・イン・でぃすとぴあ シンゴ先生のガッツリメシ教室 第2回〜辛ウマ麻婆豆腐〜

この料理が出てくる「キッチン・イン・でぃすとぴあ」第二話はコチラから。
前のレシピ、「ニンニクガッツリガリバタチキン」はコチラから。

 オッス! おらシンゴ!
 今日もうまいメシの作り方を紹介していくぜ!
 今回は、みんな大好き麻婆豆腐。寒い時期にもピッタリの辛ウマ料理だぜ!

【食材】

豚挽肉:
ZAによる畜産廃絶活動による「家畜動物召し上げ」の際、いくつかの畜産農家が隠匿していた数匹の個体をトレードし合い、飼育により個体数を確保したものだ。
サルベージされた食肉用家畜動物は、牛・豚・鶏・羊の4種。鴨・ガチョウ・七面鳥等の鳥類は、ZAの食用指定外生物だから、野生種を捕獲することができるけど、当然発覚すれば処罰の対象になるから注意だ!

木綿豆腐:
泰蜀師匠が密かに隠し持っていた、F1種ではない固定種(自家採種可能な本来の)種豆をもとに、少しづつ増産していった大豆から作ったものだ。
しっかりとした豆の味わいを感じる一品だぜ!

花椒辣醤(ほわじゃおらーじゃん):
「いにしえのれしぴ」に記されていた合わせ調味料のひとつ。俺様シンゴが苦心の末に再現した、旨味と辛味タップリの一品だ!

ガラスープの素:
これも「いにしえのれしぴ」に記されていた合わせ調味料のひとつだ。
鶏ガラをじっくりと煮込んだスープに、様々なスパイスを加え、扱いやすいペースト状にしたもの。コレを入れれば何でも旨くなるけど、使いすぎると食卓の料理が全部同じ味になっちゃうくらい主張が強い味。多用は禁物だ!

五香粉:
「いにしえのれしぴ」をもとに、医療用として認可されている漢方薬を調合し、泰蜀師匠が再現した中国の調味料だ。独特の香りに好き嫌いがわかれるけど、オレは健康増進のためによく使うんだ。


長ネギ:
今回使うのは、「菜食解放戦線」からもらった長ネギだ!
ぶっとくてなかなかうまそうだぜ!

【調味料】

料理に慣れてないみんなのために、もうちょっとだけ詳しく、便利な合わせ調味料の紹介をしていくぜ!
コイツらさえいれば、あとは塩コショウ醤油だけでも戦えるスゲーやつらだ!
今回つかう調味料は、ほぼこの3つ。むしろこの3つだけでいいまである。

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ガラスープの素:
 君たちの時代には、「味覇(創味シャンタン)」って素敵調味料があるらしいな! オレは、泰蜀師匠が再現した調味料を使っているが、とりあえずコイツさえあれば、中華っぽい味付けは万全だ! だが、多用しすぎると、「全部味覇味」ってことになっちまうから注意だぜ!

花椒辣醤(ほわじゃおらーじゃん):
昔は、「業務スーパー」ってところで売っていたらしいな! オレたちの時代には、当然存在しないので、「いにしえのれしぴ」をもとに、オレが再現したものを使っている。
麻婆豆腐的は「麻(花椒)」と「辣(辣油)」の2つの辛味がポイントだが、コイツは一本ですべてをまかなってくれる。しかも、ニンニクや生姜、鷹の爪といった、麻婆豆腐に必須の食材が、すでに入っている。
麻婆豆腐だけじゃなく、餃子やラーメンを食べるときにも、オススメだぜ!

五香粉(うーしゃんふぇん):
陳皮・肉桂(シナモン)・茴香(フェンネル)・八角・丁香(クローブ)をイイ感じにミックスした合わせ調味料だ。泰蜀師匠が中国を放浪していたとき、漢方薬をヒントに再現した「いにしえのれしぴ」のひとつだ。一振りすれば、中華の風吹く一品だ!

【分量】

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【2〜3人前(ガッツリ目)】
・木綿豆腐:1丁
・豚挽肉:400〜500g
・長ネギ
<調味料>
・味覇的なもの:大さじ1.5
・花椒辣醤:大さじ1.5
・五香粉:小さじ1
・水:300cc
・片栗粉:大さじ1(50ccの水で溶く)
・醤油:(味をみながら適量)

「え? これだけ?」と思うかもしれないが、「花椒辣醤」様々ってヤツだ。その他の食材は、ぜーんぶコイツが賄ってくれる。
 味の土台は、味覇的なものと花椒辣醤が作ってくれる。足りない味は、醤油で調節してくれ!

【手順】

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① ひき肉を炒める。このとき、油はひかなくていい。なぜなら……

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 じっくりと火を入れていくと、ドン引きするくらいの脂がひき肉から出てくるからだ。
 一般的に、この脂はキッチンペーパー等に吸わせて捨ててしまうが、オレはそのまま調理してる。なぜかって?「アブラは正義!」だからだよ♪
 挽肉を炒めるときの注意点は、「あまりいじるな」だ。
 茶色っぽくなっていったところを、少しずつほぐしていく。神経質にかき混ぜすぎると、脂の中の水分が失われてしまい、旨味も逃げる。あと、火が通って脂がしっかり染み出していない肉を動かすと、高確率で鍋にくっついちまう。挽肉にかぎらず、肉とのお付き合いは「焦らずゆっくり」が基本だ。

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② ネギも、このあいだに切っておこう。切り方はこんな↑感じだ。オレは、麻婆豆腐では青い部分をメインに使う。「いにしえのれしぴ」によると、本来は「葉ニンニク」ってヤツを使うらしい。この時代では失われてしまった野菜のひとつだなー。

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 ここでメインを張るコイツ、豆腐の登場だ! 大きめのさいの目に切って……まだ鍋には入れないぜ! 大切な工程があるんだ。これをやるとやらないとでは、仕上がりが天と地ほどに違ってくるぜ!

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③ 塩をぶっこんで、豆腐を下茹でしていく。下茹でしておくことで、豆腐の中の余分な水分が抜け、崩れにくくなり、味も入りやすくなる。塩の分量は、水2Lに対し、大さじ1/2程度でいいと思う。グラグラと茹でていくと、徐々に豆腐が浮き上がってくる。それがお湯からあげる頃合いだ。

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豆腐をザルにあげ、水を切っておく。少し触ってみるとわかるけど、豆腐の水分がいい感じに抜けて、弾力がでてきてるはずだ。さぁ、挽肉に戻るぜ!

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④ しっかり炒まった豚挽肉に、花椒辣醤をブッこんで、さらに炒めながら混ぜ合わせる。

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⑤ さらに味覇的なものをブッこんで、もいっちょ炒める。

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⑥ 水をブッこんでいく。ここで水を入れすぎると、やたら汁っぽい麻婆豆腐になっちまう。オレは目分量で何度もそのドツボに陥ったから、300cc程度の水でやってみてくれ。これは、最後のとろみ付けとも関係してくる。

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⑦ 五香粉をブッこむ。五香粉は、かなり好き嫌いが分かれる香りのスパイスだ。ぶっちゃけ、匂いを嗅いでみて、あまり好みじゃないなら入れなくてもいい。入れるにしても、あまりたくさんいれ過ぎると、香辛料ではなく漢方薬感が出てきちゃうから、まずは少量。味をみながら足していってくれ。

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⑧ グツグツと煮えてくると、なんだか「らしく」なってきただろう? この頃合いになると、鍋の中から、なんともいえないいい香りがしてくるんだ♪ 味の調整は、この段階で行う。人間の味覚は、温度によって感じ方が変わってくる。「味をみるときは、食べるときの温度に近い温度で」ってのは、味見の鉄則だ。塩気が足りなかったら醤油を、味にキックが足りなかったら味覇的なものを、辛味が足りなかったら花椒辣醤を、少しずつ混ぜて調節してみてくれ。くれぐれも「少しずつ」な。

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⑨ ネギをブッこんで、混ぜながら煮ていく

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⑩ ネギが少ぅしだけ柔らかくなったら、水溶き片栗粉を作って混ぜていく。よく「大さじ1程度の水でつくる」と言われるが、オレは少し多めの50ccくらいの水で作ってる。

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 水の量が少ないと、とろみが全体に回らず失敗する確率が高いと、オレは思ってる。⑤で投入した水の量は、ここで入る水溶き片栗粉の量を想定している。水溶き片栗粉は、ブッこむまえにしっかりかき混ぜておかないと、下の方に粉が沈殿してしまうから注意だ。
 手早く、しかし豆腐を崩さないよう、水溶き片栗粉を混ぜていく。手早くまぜないと熱で固まってダマダマになってしまう。火加減は、強火よりの中火で、ワッシュワッシュとかき混ぜていく。実はココが、麻婆豆腐作りの最後にして最大の難関なんだ!

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お皿に盛り付けて、完成だ!

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 ごはんにかけて麻婆丼ってのが、オレは一番好きだな♪ 肉の旨味と米の包容力。そしてスパイスたちの饗宴……細胞レベルでカラダが目覚めるぜ!

そんじゃ、いただきま〜す♪

サポート頂けましたら、泣いて喜んで、あなたの住まう方角へ、1日3回の礼拝を行います!