独身アラサーオタク、マンションを買う。その1

 皆さん、初めまして。今回で投稿2回目となりますもるぴーです。前回の記事で書いた通り、婚活に敗れた私は心機一転素晴らしい独身ライフを目指してマンションを購入しました(未だ入居はしていません)。

 今回の記事では、私のマンション購入体験を基に、マンション購入の流れ、ローンの返済額、購入契約までに注意するポイントなどについてお話しします。少し長いですが、独身、お連れ様有り関係無くマンションを購入したいけど実態がよく分からないという方はご参考にして頂ければ幸いです。

初めまして。婚活の実体験、お話します。
https://note.com/p_hibiki/n/n2fc98296feb3

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■ 不動産屋への訪問

 婚活で惨敗した後、独身を謳歌するために何ができるだろうかと考えた結果、マンション購入という答えに至りました。自分好みの家具や家電を購入、配置しながら、一人では有り余る広い家を自分の城に作り変えていければどんなに楽しいだろうかと感じたのです。

 善は急げと早速、最寄りの不動産屋を訪問し、マンションを購入したい旨を伝えると「まず、適正なローン額を計算して、物件に対するあなたの要望を整理しましょう。」とのことでした。物件に対する要望は分かるとして、適正なローン額(借入額)ってどうやって計算するのでしょうか。不動産屋からの話を聞いたところ、適正借入額は次の式で出すことができるようです。

適正借入額=(年収 or 世帯年収)×20% ×返済年数

 この計算式で出た借入額でローンを組むと、物件購入後もそこそこ余裕のある生活が送れるそうです。一般的なローン返済年数は30~35年なので、皆さんも自分の年収、世帯年収を参考にローンの適性額を計算してみましょう。

 上の式で適正借入額を計算してもらった次は、要望の整理です。要望は何ですか?といざ言われると具体的な答えを返せないもので、マンション購入だ!と息を巻いて不動産屋に来たのにいざとなると返答が出来ず困りました。思い付かないので帰りますというのも何なので、素直に不動産屋に相談したところ一枚の紙が出てきました。紙には一般的な要望(築年数、広さ、通勤アクセス、駅までの距離など)の一覧が記載されており、各要望に対して優先度を付け、第4希望まで抽出してくださいとのことでした。これら抽出された要望が私の要望になるようです。言われるがまま作業を行い、何とか自分の要望を洗い出すことができました。

 その後、先程の式で計算した適正借入額を基に、自分の要望にできるだけ沿った物件を不動産屋に検索して頂いたところ、5件の物件がヒット。その場でヒットした物件のモデルルーム見学を予約することになり、「あー流されてんなー」と思いつつ、訪問日の連絡を待つことになりました。

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■ モデルルーム見学

 相談から数日後、不動産屋からの連絡があり、1番希望を満たしていたマンションのモデルルームを週末に見学することに。当日、マンション前に着くと現地スタッフ兼販売員に出迎えてもらい、事務室に案内された後、早速、モデルルームを見学することになりました。

 モデルルーム見学は恐ろしいもので、実際に部屋の中を見ると一気に購入意欲が湧くものです。モデルルームの扉を開けた時の新築の匂い、真新しい白い壁、今までの一人暮らしで味わえなかった部屋の数と広さ、全てが新鮮で一気にここに住みたいという願望が湧いてきます。また、見学した部屋の広さは3LDKでしたが、一人で住んでも部屋を全部使い切れるのかと疑問に感じる一方、各部屋を周りながら「この部屋は〜専用にしたいな」、「ここに〜を置いたら見栄え良いだろうな」と考えれば考える程夢が広がっていきました。この感覚に襲われた瞬間、一気に購入意志が固まってしまい、見学中にこのマンションを購入したいとスタッフの方に言ってしまいました。このままでは流石に流されすぎな気がしたので後日他のマンションも見学しましたが、最初に訪問したマンション以上に気にいる物件がなく、結局初めに見学したマンションを購入することになりました。

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■ 購入理由

 ここまで読むとただ流されて購入しただけでは…と思われそうなので、ここで弁明も兼ねてマンション購入を決めた理由についてお話したいと思います。

理由①:ローン返済のハードルは賃貸支払と大きく違わない。

 月々のローン返済額を計算してみると分かるのですが、ローン返済と賃貸支払いのハードルはそこまで大きく変わりません。例として、世帯年収が500万円のA夫婦がマンションを購入した場合、月々のローン返済額がどれくらいになるか計算してみましょう。

 世帯年収が500万円の場合、「不動産への訪問」の項で書いた式からA夫婦の適正借入金額は3500万円になります。これを参考にA夫婦が3500万円のマンションを購入し、35年間(一般的な返済期間:30〜35年)でローンを返済する場合、月々の返済額は

3500万円 ÷ 35年 ÷ 12ヶ月 = 8.3万円 

になります。共益費を考慮してこの金額に2万円を加算すると住宅費(返済額+共益費)は10.3万円になります。この金額は東京23区西部・東部の2LDKの家賃相場と大体同じです。東京中央部、沿線沿いのマンションだと住宅費はもう少し高くなりますが、東京近郊であれば上記のシュミレーション結果と似たような住宅費で済みます。

※上記の計算では金利を考慮しておりません。正確なシュミレーションはご自身で計算、または不動産屋にご相談下さい

理由②:若いうちに買った方が月々の負担が軽く、老後も楽。

 当たり前ですが、ローン返済年数を長くすれば月々の返済額は安くなります。ローン返済年数は一般的に最長35年で、この年数で払えば月々のローン返済額を最小に抑えられます。一方、返済年数が長すぎると、年金が貰えるか怪しい昨今にも関わらず、定年後もローンを返済していくことになってしまいます。それでは、月々の返済の負担を最小限にしつつ、定年までにローンを返し切るにはどうすれば良いかというと、定年が65歳の場合、30歳までにマンションを買えばいいのです。私は今29歳ですので買い時ということです。

理由③:住宅ローン減税が受けられる。

 今、マンションを購入すると住宅ローン減税という控除を国から受けることができます。

住宅ローン減税制度             引用元:国土交通省 http://sumai-kyufu.jp/outline/ju_loan/index.html 

 引用元を調べると色々説明が書いていて分かりにくい部分もあるので、ここで実際に理由①で述べたシュミレーションを使って、A夫婦がこの控除を受けた場合、住宅費がどれだけ安くなるか簡単に計算してみましょう。

 借入額の1%が控除された場合、A夫婦はマンション購入のために3500万円借りているので、年間で35万円が控除されます。この控除で浮いたお金を月々の住宅費にあてた場合、購入から10年、または13年間は月々の住宅費が10.3万円 - 2.9万円 = 7.4万円になります 。ここまで来ると最早1R、1Kの家賃と同程度の額です。

 但し、このシュミレーションは控除を最大限に受けられた場合の話で、正確に計算すると大抵控除額が1〜2割程減ります。この控除の内容は少し複雑ですので、上記を参考に国土交通省のHPなどを読み、ある程度内容を理解することをお勧めします。また、正確に月々の控除額を知りたい方は不動産屋さんに源泉徴収表を持参し、控除額を計算してみてもらうと良いでしょう。

 もう一つ注意して頂きたい点は、この制度には期限があることです。住宅ローン減税を受けたい場合、購入物件の種類によりますがざっくり2021年11月末までに契約を終えなければいけません。詳細は下記引用のURLをご参照下さい。住宅ローン減税を受けたい方は可能な限り、今すぐマンション購入に向けて動くことをお勧めします。

住宅ローン減税等が延長されます!~令和4年入居でも控除期間13年の場合があります~    引用元:国土交通省HP https://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000164.html

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 購入の流れ

 モデルルーム見学が終わった後、事務室に戻ったところでマンションの購入は下記の流れで進むと説明を受けました。私は未だ購入契約までしか進んでおりませんが、そこまででも購入可否が左右されるような手続きが幾つかありました。それが住宅ローン事前審査手付金の振込なのですが以降ではこれらの手続きに限定して関連する用語の解説や内容について述べさせて頂きます。

  希望住戸の決定

  → 住宅ローン事前審査(難所その1)

  → 重要事項説明会

  → 手付金の支払い(難所その2)

  → 購入契約

  → 住宅ローン本申し込み

  → 入居説明会

  → 金銭消費賃借契約会

  → 引き渡し・入居

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■ 住宅ローン事前審査

 ローンを組むという行為は案外難しいもので、物件を購入したいと思ってもローンが組めなかったために、購入を諦めざるを得ない場合が多々あるそうです。契約後にこの状況に陥るのは売手にとっても機会損失に繋がるため、契約前に購入者がローンを組めるか確かめる目的でローンの事前審査を行います。事前審査自体は簡単で、不動産屋にローン申請書と源泉徴収票を提出すれば手続きを行ってもらえ、1週間程で結果を知ることができます。一方、審査が通らなかった場合、今後の人生プランを練り直す可能性も出てくるので通らなかったらどうしようと非常に不安になります。不動産家に審査について相談した時に幾つか審査をする上で重要なポイントを教えて頂いたので、以降で少しお話します。

ポイント①:年齢が若い時にローンを組む。

 私達がローンを組んでお金を借りる時に出資してくれるのは銀行です。また、銀行は出資の申請を受けた際に、この人にお金を貸しても全部返してくれるか判断し、返してくれそうと判断すれば出資します。それでは、出資していいかどうかは何を基準にして判断しているのでしょうか。不動産屋と話した時にまず挙がったのは完済時の年齢です。ローンは大抵長い時間をかけて返済していくことになるので、銀行は継続的に安定してローンを返済してくれる見込みがある若く、健康な人にお金を貸したいと考えます。自分の負担を軽くするためには若い内にローンを組んだ方がいいと前述しましたが、ローンの組み易さという意味でも同様のようです。

ポイント②:自分の健康状態をチェックする。

 第二に重要視されるのは健康状態です。実は、ローンを組む際に「団体信用生命保険」という保険に入ることになります。この保険は、ローン返済者が死亡、または高度な障害を負った場合、保険会社が代わりに払い切れなかったローンを銀行に支払うもので、銀行はこの保険に加入できた人にお金を貸します。その加入条件は生命保険・医療保険と同じく加入者が健康であることです。加入時点で大きな病を抱えていると団体信用保険に加入できず、最悪ローンを組めません。但し、生命保険よりも加入条件が緩いので死亡、または高度障害に繋がらない疾患であれば加入できる場合が多いようです。また、万が一、団体信用保険に入れなくても、もう少し加入ハードルが低い「がん団信」という保険を代わりに利用する方法もあるそうなので何か健康に問題を抱えている場合は不動産屋に相談しましょう。

ポイント③:築年数が新しい物件を買う。

 マンション購入者が破産などでローン返済が不可能となった場合、銀行は物件を売りに出し、出資金を回収しようとします。また、マンションの価値は築年数に大きく左右され、築年数が10年を超えると価値が大幅に下がります。なので、銀行は高額で売れる可能性が高い築浅の物件を購入しようとする人に対しては出資に寛容なようです。出資に寛容ということはローンを組ませてもらい易いということですので、ローンを組み易くしたいのであれば出来るだけ築年数が浅い物件を購入した方が良いそうです。因みに、知人が家を買う際、新築物件ではローンを組めるが、中古物件では組めないという状況に陥ったそうです。理由は、銀行が中古物件は物件価値が低く、担保としては役不足だと判断したからだそうです。この話からも物件の築年数がローンの組める組めないに大きく影響することが分かります。

 この他にも色々ローンを組む際のポイントはありますが、詳しい情報は、国土交通省の「民間住宅ローンの実態に関する調査の結果」を読んだり、不動産屋との相談で集めてみましょう。

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■ 手付金の支払い

 物件を購入する際に手付金は必ず必要となります。手付金とは、物件の買手・売手がお互い購入契約を反故にしないことを約束するためのお金です(詳細は下記引用を参照)。買手が購入契約を反故にした場合は、買手は手付金を全て売手に支払い、逆の場合は、売手は手付金相当額に加えて手付金と同額の違約金を買手に支払わなければなりません。基本的に手付金を支払わないとマンションの購入契約に移れないのでご購入の際はご注意下さい。また、この手付金は物件価格や諸費用に充当され、頭金のような役割を果たします。契約の保護のためだけに使われるお金ではありませんのでご安心ください。

手付金とは 引用元:公益社団法人不動産保証協会https://www.fudousanhosho.or.jp/admission/generalsecurity/deposit/

 ここで1番問題になるのが、手付金がかなりの高額になることです。手付金の価格相場は物件価格の5~10%で、東京郊外の比較的安い3000万円の物件を購入する場合でも、手付金は150~300万円となります。更に手付金は、契約予定日までの1週間で支払わないといけないので、マンション購入をスムーズに進めたいなら、購入前の時点で手元に数百万円は持っていないといけません。スムーズに進めなくてもいいのであれば、希望住戸を決めてから手付金を貯める選択肢もありますが、お金を貯めてる間に購入希望の物件が他の人に契約されてしまう可能性があります。このような事態を避けたいという方には、自分が買いたいマンションの相場を事前に確認し、最低でもその相場の5%の金額を用意することをお勧めします。

 ここまで聞くと物件の購入意欲が削がれたかもしれませんが、売手との交渉によっては多少手付金に関して融通を利かせてくれることもあります。私は住戸決めの時点で、5%に設定されても手付金を支払うことができない旨を伝えたところ、分割で支払うことで合意させて頂きました。要は交渉次第ということです。手付金をローンで支払うという手段もあったり、手付金を5%以下に抑えてくれる場合もあるので手付金が足りないといった場合でもすぐに諦めることはありません。売手(不動産屋)に相談しましょう。

 因みに、頭金は手付金とは別のもので、最近は頭金を払わずにフルローンで物件を購入し、手付金を物件価格や諸経費に充当するパターンが多いそうです。

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■ 契約以降 〜これからに向けて〜

 購入契約後にはローンの本審査や入居といった大きなイベントが待っていますが、冒頭で述べた通り現状、購入契約までしか進めておらず、入居はまだ先です。そのため、本審査や入居についてここで詳しく述べることができませんが、入居が終わりましたら、再度皆さんに役立ちそうな情報をお届けしたいと考えております。

 ここまで本記事を読んで下さった方々の中でマンションを購入したいという方がいましたら、是非購入に向けて行動に移してみて下さい。実際に購入するしないに関わらず、これからの人生に大きく役立つ知識・経験が蓄えられる筈です。それでは、貴方に素敵な物件が見つかること祈って、今回の締めとさせて頂きます!お付き合い頂きありがとうございました!


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