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なぜ私は小説が書きたかったのか「子供の記憶」編

 選挙権が18歳に引き下げになったのはとうに昔のことだが、私はそれを初めて聞いた時に違和感があった記憶がある。大人といえば20歳で、それ以降が成年、それ未満が未成年という扱いに慣れていたからだ。じゃあ20歳に何の根拠があったのかといえば、そうだったから、としか言えず、私の認知は18歳に変更されるのもすんなりだった。

 これは法律だったり社会通念上といった外側の大人と子どもの分け方であるが、果たしてそれは内面にも同様のことが言えるのだろうか。

「子供の記憶」https://ncode.syosetu.com/n3786eg/

 一般的な会社務めの主人公が、仕事と自宅を往復するだけの日々の中一人の女性と道端で出会う。その女性は主人公の二十年以上前の記憶にある姿そのままで、彼女に連れられていつの間にか過去に戻ってしまう。「あなたが(……)になるまでは。それまではずーっと遊び続けましょう」と言った彼女。(……)とは一体何なのか……。

 単に年齢を重ねただけでは大人になれず、内面が大人にならなければならない。そのためには、もともと持っている子どもの心を処理しなければいけないのだ。私自身の考えをここに記したが、これもきっと正解ではない。ただどちらも捨てるという選択肢を、私は取りたくなかっただけである。

 あなたは大人だろうか? それとも子ども?

 今一度考えるチャンスにしていただければ幸いである。

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