第139回 娘はパパが嫌い

娘はわがままです。最近つくづくそう思うようになりました。しかも、どうやら父親であるわたしを「嫌い」と言うことに抵抗がないようです。

大人の世界では、あまりないことですが、普通相手に面と向かって「嫌い」と言う場合は自分が相手から嫌い返されることを覚悟しなければなりません。

娘はまだこの法則を知らないばかりか、「嫌い」と言えば言うほど構ってもらえると思っています。

「パパなんて嫌い」と言われれば、「どうした。なんでだ」となり、妻が調整に入らない限り、「アイスが欲しいのか?おもちゃか?」となってしまいます。

この関係はつまり、娘とわたしの関係が非対称になっていることをしめします。

娘にとってはわたしが娘を嫌いなはずがないということが暗黙の了解となっていて、安心して「嫌い」を連発できるわけですが、わたしからすると娘に本当に嫌われる可能性が頭の片隅にあるため、嫌い返すどころかますます娘の言動に振り回されることになります。

妻を「嫌い」と言わないのは、妻がかなり深いところで娘の生殺与奪の権を握っているからです。乳離れはしましたが、まだまだ、衣食のかなりの部分を妻に頼っています。

わたしは友達が少ないタイプの人間です。人間関係は苦手なほうです。しかし、娘には嫌われたくないと思います。できれば生涯良好な関係でいきたい、そう思っています。

妻のように命に関わる問題ではない、わたしと娘の関係が良好になるためには最大限の努力を惜しまないのですが、どうなるかは神のみぞ知るところでしょう。

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