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エッセイ:やっと釣れたのは黒鯛

先日、小雨の降る夕方、久々に釣りに出かけた。狙うのはスズキ「シーバス」だ。

夕方の海

雨男としては案の定なのだが、釣りでは有利になることもある。
今まで釣ったことのない場所だった。初めての場所というのは勝手がわからないので不安がある。
誰もいない雨の中、海にはスズキの子供であるセイゴが見える。釣れる雰囲気がある。

8センチのルアーを結んで投げる、また投げる。反応なし。場所を少し移動する。岩場だ。しかし、かなり浅い。底が見える。

あたりは午後6時を回ったので暗くなってきた。あまりに浅いのでルアーは岩に当たる。水の流れにルアーが乗っているのが糸を通してわかる。

そんな時、衝撃があった。

久々のヒットで「どう対応してたっけ?」と慌てる。しかし、引き方でスズキじゃないことはわかる。

ガシラかと思ったりもする。岩の中に逃げ込まれないようにコントロールする。

で、釣れたのは「黒鯛(チヌ)」だ。

45センチの黒鯛

いろいろ写真を撮ればよかったけれども、釣れる予定がなかったので撮らなかったことが悔やまれる。

長い間、運に完全に見放されたかのように釣れなかったので初心者🔰の気分が戻った。

かつてはシーバス「スズキ」の70センチ、80センチ超を何度も釣って、「プロやな」と調子に乗ったこともある。

しかし、ある日を境に急に全く釣れなくなった。たまたまが続いただけだったようだ。

これからは調子に乗らず、気分転換を目的に釣りを楽しもうと思った。

人間はいろんな経験をして行動や思考を修正していく。

ぼくは、これまでのような「釣る」ことよりも、釣りの「技術」を楽しもうと思う。その結果に魚が付いていればいいんじゃないかと思っている。