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フリーランスになりたい人のための価格設定の話(2)—値上げタイミングは?モニター価格いつまで?

オリジナル記事掲載日:2021年9月2日(一部加筆修正しています)

最初に設定した価格帯や、
初めてやる仕事の見積もりをミスる。
これはフリーランスなら誰でも経験することです。

ひとつ前の記事では
「好きな時に値上げすればいい」
と書きました。

今日はもう少し具体的に
お話ししましょう。

軸になる考えは
「自分とお客様のために
値上げする」
です。

◆値上げタイミング5選

フリーランスを目指すときや
フリーランスなりたての時って、

「とりあえずモニター向け安価や
無料で経験を積もうと思って
始めてみたものの、
やめ時がわからない」

「値上げした途端にお客さんが
みんないなくなったり、
お客さんを困らせたり
悲しませるのではと心配」

みたいな事態になりやすいですよね。

そんな時のために、私が考えた値上げタイミングは以下の5つです。

1.何かの講座を修了した(資格を取った)時
2.体や生活がつらくなった時
3.実績を積んでみて自分で「安すぎる」と感じた時
4.何か区切りの年を迎えた時
5.迷惑な客がどんどん増えていく時

ひとつひとつ見ていきましょう。

1.何かの講座を修了した(資格を取った)時

これが一番わかりやすいタイミングです。

何らかの講座を修了したり
資格を取った際、あなたは確実に
その前よりも多くの知識を得ている
はずですよね。

知識はただ持っているだけでは
何の役にも立ちませんが、
新しく得た知識を業務に活かしていけば
あなたの商品やサービスは向上するはずです。

料理は、いい素材を使えば
原価が上がります。
通常、原価が上がれば
売価を上げるのは当然です。

あなたが新しい知識や
技術を得たということは、
「原価が上がる」のと
同じこと
なのです。
(実際、講座代とか試験代とかも
払ってらっしゃるでしょうしね)

ところで
「講座が修了してから
モニター(商売)を始める」
という考えの人が多いですが、
個人的おすすめは
講座を受けながらモニターをすでに始めてしまう
です。

何よりも技術を上げるのは
机上の学習より対人での実践だからです。
準備100%にしようとしてしまう人は
こちらの記事もご参考にどうぞ。

なお、講座を受けながらモニターをしている時は
「私はお客さんに
商品/サービスを提供する側だが、
私もまたお客さんから
学ばせてもらっているのだ」

という姿勢でいると良いです。

まあそれ、商売が本格的に始まっても
ずっとそうなんですけどね。

2.体や生活がつらくなった時

安い金額で大量に仕事をしていると、
いずれ自分の体か生活が死にます。
(※経験談)

その状態で仕事を続けていれば、
おそらく8割以上の人が
休止・閉店・廃業を考えるでしょう。

お客様やファンにとって一番最悪なのは
値上げされることではなく、

・あなたが体調を崩すこと
(あるいはいきすぎて死に至ること)

・あなたが今やっている業務を
二度とやりたくなくなること


です。

お客様やファンの方は、
できれば永続的に
あなたの作品や商品を買ったり
サービスを受け続けたいわけです。

薄利多売で体や生活がしんどくなるなら
値上げしましょう。


値上げして文句を言って去るような人は、
お客様やファンではなかった、と思って
あきらめましょう。
そういうこともあります。

3.実績を積んでみて自分で「安すぎる」と感じた時

何回か実際の業務をしていると
「これだけやってこの金額……
安すぎるのでは……!?」
自分で思う時がきます。

人から言われるんじゃなくて、
自分で思う時、というのが重要です。

最初は「こんな金額で大丈夫かなあ……」
と不安に思いながら寝付けしたくせに、
必ずそういう時が来るのです。

金額を上げたくない場合は、
「業務の手を少し抜く」
のもひとつの手です。


しかし私はそれをやろうとして
失敗しました。
なぜなら、いつも全力で
やりたかったからです。
手を抜く方が苦痛なのです。

私と同じような全力投球型の方は
いさぎよく値上げして、
全力で仕事しましょう。
そのほうが気持ちよく仕事できます。

4.何か区切りの年を迎えた時

上の項目に少し関連しますが、
実績を積んでいけば
もちろん勤続年数も増えていきます。

「この金額でこの業務を
やり続けて3年か〜」とか
「起業してもう10年も経つのか」
など、いろいろな区切りの年に
値上げをするのもひとつの手です。

それだけ長く事業を継続できたと
いうことは、あなたに力が
ついていることの証拠です。

「ただ長くやっているだけのくせに」
と文句を言う人もいるかもしれませんが、
あなたに嫉妬しているだけです。

堂々と値上げしてください。

5.迷惑な客がどんどん増えていく時

貧乏人が全員ヤバいとは言いませんが
(お金持ちにもヤバい人はいます)、
なぜか安すぎる金額で商品や
サービスを提供し続けていると、
「迷惑なお客さん」が必ず増えてきます。

というかそれはもはやお客さんではありません。
ただの迷惑な人です。

迷惑な人達同士で
安いサービスを教えあう
ネットワークでもあるのか?
というくらい、増えてきます。

「なんだかイライラすることが増えた……」
「最近、どうして困ったお客さんばかり
来るようになってしまったんだろう……」
と悩むことが増えたら、値上げのチャンスです。

適正価格は、あなたを守る盾にもなります。

迷惑な人はお金を払えないか
お金をケチるかのどっちかなので、
値段を上げれば自然といなくなります。

◆別れがあれば必ず出会いもある

冒頭で書いた通り、
あなたが値上げをすることで
去って行く人は必ずいます。

しかし、別れがあれば
出会いは必ずあります。
値上げ後に新しいお客様や
ファンが必ずついてくるのです。

そして心底ファンの人は、
あなたが値上げをしても
基本気にしません。
むしろ「もっと早く値上げすれば
よかったのに!」
と言ってくれる人もいます。
(いい人〜〜〜〜〜〜)

私は過去に何度か値上げをしていますが、
確かに何人かは去っていくんですけど、
ずっと残り続けてくれるお客様も、
新しいお客様も必ず
いらっしゃるんですよね。

世の中には「高いからこそ信頼できる」
という人もいますし……。
(それはそれでどうなんだという
気もしますが、まあ、価値観は
人それぞれです)

人が去っていく恐れだけに注目せず、
勇気を出して一歩踏み出してみましょう!

◆あなたが満たされればお客様にも良い効果がある

値上げとは自分の利益のために
行うことではありません。

「自分とお客様のために」
行うことです。

もちろん安いのは
お客様にとって
嬉しいことですが、

薄利多売であなたが
心も体も追い詰められてしまったら、
いい商品を作ることも
いいサービスを提供することも
できなくなってしまいます。

あなたがお客様側に立ったとして、
イライラ接客されたら
なんか嫌ですよね?

安すぎる価格をやめ、
自分を満たしてあげた上で、
さらにより良い商品やサービス、
対応をお客様にしてあげてください。

お客様の利益のためだけに
安い値段でやらないこと。

自分の利益のためだけに
高い値段をつけないこと。

「自分とお客様、両方のために」
自分が納得できる、
ちょうどいい価格をつけてください。

それでは本日はこの辺で。
ごきげんよう、さようなら。

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