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その疲れの原因は「高望み」かも?高すぎる理想を持ってしまうのはなぜ?

日々さまざまなかたのご相談を聞いていると、結構な確率で肉体的/精神的に疲れ切っている人をお見かけします。

もちろん元々の体力が少なめで疲れやすいということもありますが、心の疲れが体に影響することもあるんですよね。

疲れ切っている人ほど“自分に対する高望みが強い”傾向にあるように思います。つまり、「私はこうあるべき」「私はこうなりたい」という想いが強い、ということです。

一般的に高望みというと、“他人に対するもの”を言いますよね。辞書で引くと“身分や能力以上の高い望みをもつこと。”と出ます。(goo辞書より)

自分自身を棚に上げて、他人にばかり良い状態や高い状態を求める——確かにそれも疲れの原因にはなります。

しかし、そもそもなぜ他人に「もっとこういう風に良くしてほしい」と期待してしまうのかというと、まず自分自身に期待しすぎているからです。

そして自分自身に期待しすぎるのは、「今の自分ではダメだ、至らない」という自己否定の表れです。
だから大元を辿ると、疲れの原因って自己否定なんですね。

さっさと結論から語ってしまいましたが、一体どういうことなのか、順を追って説明していきたいと思います。

◆他者のために生きているから、他者も自分のために生きてほしいと思ってしまう

「あの子はどうしてこれができないの」
「彼にもっとこうして欲しい」
「上司がAさんにああ言ってくれれば、もっと上手くいくのに」

人はさまざまな形で他人に“期待”を抱きます。
ここでいう他人とは自分以外の他人すべてを指しますので、血縁者もそれ以外も全ての人を含みます。

なぜ人は他人にああしてほしい、こうしてほしい、こうであってほしいと期待するのか——それは、そう思っているその人自身が“他者の期待を満たすため”に生きているからです。

“他者の期待を満たすため”=“他者に認められるため”と言ってもいいでしょう。

他者というのは親、配偶者、上司や先輩など特定の誰かの場合もありますし、もっとざっくりと「社会や世間からの期待」を満たそうとしている場合もあります。

その期待は周囲が本当に望んでいるとは限らず、自分の中で「こういう私であれば周りが喜ぶだろう、円滑になるだろう」と勝手に思っていることもあるんですけどね。

事実がどうであれ、とにかくその人は周囲の期待に応えようとがんばって生きているわけです。
無意識に他者の期待に応えようとしていることすら気づいておらず、「それが自分の本当にやりたいことだ」と思い込んでいる人もしばしば居ます。

みんなが認めてくれる、みんなが馬鹿にしない、豊かで心に余裕があり、高みにいる素晴らしい自分。そんな自分になりたい、自分ならばなれるはずだ——それが“自分に対する期待”です。

以前、別の記事で「我慢と辛抱の違い」についてお話ししました。
 ↓

「今より高みに行くためにがんばって生きている」にも、ざっくり分けて2種類あります。

辛抱しながらがんばって生きている人は、自分のために生きているので、そのこと自体が苦痛になったりはしません。

我慢しながらがんばって生きている人は、他者の期待に応えるため・他者に認められるために生きているので、だんだん生きることや人間関係そのものが苦痛になってきます。

そして我慢しながら生きている人は、8割以上がこう思っているはずです。

「私は我慢してやっているのに、お前はなぜ我慢していないんだ」——と。

他人にいろんな期待をしている人は、自分がやっているのと同じ我慢を周囲の人もしていないと、腹が立ってしまうのです。

私の好きな本「嫌われる勇気」に、こんな一節がありました。

承認されることを願うあまり、他者が抱いた「こんな人であってほしい」という期待をなぞって生きていくことになる。
(中略)
もしもあなたが「他者の期待を満たすために生きているのではない」としたら、他者もまた「あなたの期待を満たすために生きているのではない」のです。

相手が自分の思うとおりに動いてくれなくても、怒ってはいけません。それが当たり前なのです。

岸見一郎,古賀文建. 「嫌われる勇気」. ダイヤモンド社, p.136.

つまり他人に期待してイライラして疲弊しないためには、自分自身が“他者に認められるため”にしている我慢をやめればいいのですね。

そして、他者の期待や人生をなぞらず、自分自身の人生を生きていけばいい。

しかし自己否定が強くて他者に認められようとしている人は、その我慢を……いえ、その“生き方”をやめるわけにはいかないのです。

◆自己否定が根底にある人は自分の成功を望めない

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