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自分を過小評価しすぎる、逆に過大評価しすぎるのはなぜ?

謙遜は度が過ぎると卑屈や嫌味になるし、自信を持つのも度が過ぎると傲慢・高慢になります。

つまり“良い塩梅あんばい”で調整することが大事なのですが、それができないからみんな苦労しているんですよね。私もです。

カウンセラーをしていると、自分を過小評価しすぎる人、逆に過大評価しすぎる人にもよく出会います。

まあカウンセリングしていなくても、日常的にお見かけしますよね。あなたの身の回りにもいらっしゃるのではないでしょうか?

ということで今日のテーマは「自分を過小評価しすぎる、逆に過大評価しすぎるのはなぜ?」です。

自分自身、あるいは身の回りにいる人がどんな心理でいるのかの参考にしていただければ幸いです。

◆過小評価しすぎる人、過大評価しすぎる人の特徴

ひとくちに過小評価・過大評価と言っても、パッとどんな人か分からないかたもいらっしゃるかもしれません。ということでまずはざっくりと簡単に、どんな人がそういう状態なのかを挙げていきます。

●過小評価しすぎる人の特徴

・周りの人に「調子に乗っている」と思われないかいつも気にしている。
・周囲から嫌われたり悪く言われたりするのがとても怖い。
・よく無料でわりと大変な頼みごとをされる。そして断れない。

・横暴な恋人/伴侶/パートナー/友人/上司などが近くにいる。逆らえない。
・やってみたいことはあるけど、できないまま何年も経っている。
・「私なんか」「私のせいで」が口癖。

・やたらと練習している。努力家。
・褒められたり「すごい」と言われるのが苦手。「そんなことない」「もっとすごい人がいる」といつも思っているか言っている。
・自分より能力の低い人がチヤホヤされているのを見るとモヤッとする。

・目立ちたくない。わりとすぐ消えたくなる。空気になりたい。
・小さな失敗がいつまでも頭の中に残っていて忘れられない。
・失敗しないように、そもそも挑戦をあまりしない。

●過大評価しすぎる人の特徴

・根拠もないのに「自分はモテている」「外見がイケている」と思っている。
・周りは大体愚かだと思っている。自分と違う世代、性別を見下しがち。
・何かをやれば絶対に高い評価がもらえると思っている。

・周囲の人より仕事ができると思っている。
・「とりあえずやってみよう」精神が強い。
・わりと本番に強い。

・怒りっぽい。周りができなくても自分ができていなくても怒る。
・何か起こるとまず人を疑う。
・人のせいにしやすい。「自分は悪くない」が口癖。

・恥をかかされるのが大嫌い。
・配下や弟子的な人がいる。
・目立ちたい。自分より目立っている人がいると不機嫌になる。

ちなみにこの2つをブレンドして混沌としている「混合型」もいます!

考えてみると、私自身は混合型だった気がしますね。(境界性パーソナリティ障害がひどかった時は特に)
その時の調子や気分によって過小評価したり過大評価したり浮き沈みが激しい、みたいな。

◆過小評価も過大評価も長所と短所がある

上記の特徴にもチラッと出ていますが、どちらも悪いことばかりではありません。

たとえば自分を過小評価する人は、自分には能力が足りないと思っている分、技術や知識を得るのに貪欲です。なので向上力がすごいんですよね。
知らない間にプロ級の技術や知識を蓄えているのがこのタイプです。

ただし自信がないので、せっかく手に入れた技術や知識を披露する機会を作ろうとしなかったり、他人からその能力を利用されやすかったりします。

また、とっぴな大冒険はしないので、大失敗することもありません。
ただしチャンスを逃しやすいので、本当はもっと良い待遇に行けるのに、いつまでも悪い待遇のところに留まって損をしてしまうことが多いです。

逆に自分を過大評価する人は、自信を持って行動できるので自分の能力を披露する機会に恵まれたり、未知のことに挑戦する速度が速いです。

ただしジャイアンリサイタルのように、下手なのに前線に出てしまって周囲に迷惑をかけたり、恥をかいて不機嫌になる事態も起きやすいです。

そして実際の能力よりも高いものを自分が持っていると思い込んでいるので、学習や練習を怠ったり、人の話を聞かなかったりするので、成長しにくいです。

◆なぜ自分を過剰に過小評価または過大評価してしまうのか

女性が自分を過小評価しすぎるのは、以前「インポスター症候群」の記事で触れましたね。
 ↓

ただしこれは主に、仕事上での過小評価の話です。

たとえば「DV彼氏や横柄彼氏といつまで経っても別れられない女性」も自分を過小評価していると私は考えます。あ、もちろん横暴で横柄な彼女や妻といつまで経っても別れられない男性もそうですよ。

プライベートでも仕事上でも、とにかく人生全般において自分を過小評価、あるいは過大評価してしまうのはなぜなのでしょうか。
それは……

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