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【経過報告】TMS治療終了から2年

前回の記事からちょうど1年が経ちましたので、その後の経過報告をさせていただきます。(有料noteはコンスタントにご購入をいただいてます、いつもありがとうございます!)

先日、治療後に知り合った職場の人から衝撃的なこと言われました。「Pamioさんってメモ魔なんだね、すごいね」と。これまでの人生でかけられたことのない言葉でした。「おや?治療後、ひたすら前を見て走ってきたが何やら変化が起きているぞ?」そう気付いた瞬間であり、この同僚の一言が今回のnoteを書くきっかけとなりました。

1.治療から2年後の変化

(1)メモ魔になった:自他・現象について分析することにハマりました。①「事実・結果」とそれに対する「原因」そして「アクションプラン」を書き出すアウトプット用メモ帳、②読書や動画視聴をしながらひたすらアクションプランを書き出すためのインプット用メモ帳、③自分の人生観を書き出す兼用メモ帳の3つを用意し、とにかく書いています。

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※厚さ1㌢超のノートが合計10冊見つかったよ

(2)定期的にタスクリストを作成、見直しするようになった:さきほどのメモ帳から厳選したアクションプランをスケジュール帳に移し、ここで「期限・優先順位」を決めて、実行しています。残ったタスク可視化、保留し続けているタスクはつまずきポイントを分析し、タスクそのものを見直すので、やるべき事の先延ばし癖が減りました。この習慣のおかげで、プライベートでも計画を立ててやり抜く力が身につきました。

(3)整理整頓へのこだわり:母親が心配するくらい、モノを整理整頓するのが好きになりました。むしろ治療後は「なぜこんな部屋で今まで過ごしていたのか?」と乱雑な部屋に腹が立ってくる始末でした。その後、①こんまりのYouTubeを見て断捨離できるようになる、②収納場所を作れるようになる、③掃除が大好きになる、といった具合に片付けスキルがアップしていきました。人生で始めて部屋の模様替えも行いました。治療前にした一人暮らしでは収納場所ひとつ作れず、常に物が散乱していたので、明らかな変化に驚きました。部屋のインテリアについて計画を立てて準備をする(=部屋を測る、合う家具・カーペットを探す、どこから進めるか最適な順序を考える)のは初めてで、楽しみながら上手くこなせている自分がいることに驚きました。

(4)A4メモ書きで心を整える:「メモ魔になった」と似ていますが目的が異なります。(1)はタスクの洗い出しが目的でしたが、こちらはセラピーが目的です。真っ白な用紙にひたすら感情と思考を書き出すことが習慣になりました。負の感情や悩み、モヤモヤとイライラをひたすら白い紙に吐き出します。A4用紙に手書きでやる、などルールはあるようですが、手で書くのが面倒くさい私はグーグルドキュメントに日付を入力してひたすら打ち込みます。全部書きだした頃にはあらスッキリ。心が整っています。過去ログを振り返ると自身の悩みのクセなど発見できるのでPDCAを回すのにも活かせます。A4メモ書きと筋トレがあれば情緒面はとりあえず安定できそうです。

(5)具体↔抽象の思考の行き来:具体→抽象の一方通行でしか思考ができませんでしたが、抽象→具体の思考もできるようになり、思考が行き来できるようになりました。できるようになったというか、①治療でメタ認知力が上がり、その問題に気が付く、②関連書籍を読む、ネット検索する、③改善に結びつきそうなアクションプランを実行する、という流れです。おそらくASDかつ言語優位だったため、思考にクセがあったのだろうと今では考えています。ちなみに具体化する際は低コンテクスト(=数字や具体的な言葉・エピソード)へ落とし込むよう意識しています。

※こちらの書籍が参考になりました

これまでの人生、「物事の本質を捉えることができて凄い」と人に評価をしてもらえるものの、具体的な行動に結びつかないフワフワしている生き物から、強くて賢い生き物になった気分です。また、相手に説明する際に抽象的・一般化し、問題をあやふやにして煙に巻いた言い方をしていましたが、こちらも改善できるようになった気がしています。(具体的なエピソードがないため、抽象的・感情的な説明で終わっています…すみません)
ちなみに発達障害者の認知特性についてはこちらのページを参考にしました。

私は視覚優位(=教科書を写真のように記憶・お絵かきが趣味)、かつ言語優位(=難しい熟語で会話する・物語を作る)タイプでした。また、落合陽一さんの話し方をするようなタイプでした。

「ハリウッド映画はお嫌いですか?」

(6)Siriにリマインドを頼むようになった
「これ、やらなきゃ」と認識したら、Siriに話しかけてリマインドを設定するようになりました。お風呂場でも、料理中でも、とにかく記録を残すようになりました。知りたいの方はSiriにリマインドを頼んでも通知を切ってわすれてしまうというので、腕にバンドを巻いてアナログ管理している方もいましたね。


2.治療を振り返ってみて

TMS治療をするにあたって周囲に心配されたのは「絵が描けなくなるのではないか?」ということでした。実際、治療後にプロの方から「絵は描けるでしょうか」とDMでご相談をいただきました。

結論:絵は描けていますが、以前とはモチベーションが異なります。

そもそも治療前から、普通のOLとして就職した頃から、終日左脳で作業しているため絵を描くモチベーションがありませんでした。絵を描くにしても右脳を動かすために、30秒ドローイングをこなさないと切り替えが難しいです。

あくまでn=1でしかないサンプルですが、私は「以前とまったく同じ絵は描けないのではないか」と感じています。物心ついた時から抱えていた「苦しみ」から湧き出る創作意欲は今、ありません。アーティストの方とお話したときに「苦しさがないとアートは描けないと言われるが、それはおかしい。変えられる。」とおっしゃっていましたので、人によってはすでに攻略法を見つけた方がいるのかもしれません。

しかし今となっては「技術的に絵を描くことが可能なため、描いている」状態です。今後は仕事を辞めてクリエイティブ活動に浸かる予定なので、もしモチベーションや画力に影響があれば、またnoteで経過報告を行いたいと思います。

また、以前の投稿からADHDなんですと公言される方が周りでも増えてきて、そういった方を観察してみて思ったのは、「発達障害の特性を武器として上手く扱えている人は治療の必要がない」ということです。

私はADHDとASDの併発だったため、ADHDの長所をASDの性質が打ち消し、ASDの長所をADHDの性質が打ち消すという、アクセルとブレーキを同時にかけて生きているタイプでした。どちらの特性も100%活かしきれないと悟ったので、治療を受ける以外の選択肢は自分にありませんでした。これがADHDもしくはASDのみでしたら、その特性で限界まで自身を高め、専門家として極めていく道を目指していた可能性があります。

…何が自分の幸せか、答えは自分自身の中にあります。治療を受けることで自分は欲しい未来を手に入れられるのか?幸せになれるのか?
あなたが決断するときに、私の経験が参考のひとつになれば幸いです。
素敵な未来が待っていることを願っています!

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