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【映画】感想:『カメラを止めるな!』(※ネタバレあり)

☆プレビューで出てしまう部分はユル記載、本文はネタバレあります☆
☆トップ画像はチネチッタに貼っているサイン入りポスターです☆

2回、観ました。
1度目は、まだ3館くらいでしかやってなかったときに、川崎チネチッタで。
2度目は、全国上映になったのちに、近所のイオンシネマにて。

私の”仲良しくん”から、観ないとヤバイ、と激押しされたので、最初は「そこまで言うなら…」くらいの軽い気持ちでした。
が、チネチッタの時は、予約しておかないと座れない、と聞いていたので、当日朝に予約で席購入。気合を入れて仕事を終わらせ、その足で気合を入れてチネチッタへ。

実際に観に行くと、実際、9割の席が埋まっていた。平日で、夕方過ぎにも関わらず。封切りの日か?というくらいの…いや、観客に流れる熱意はそれ以上だったと思う。お世辞ではなく。

実際に見てびっくりしたことが、鑑賞している人たちが普通にクスクスゲラゲラ笑うこと。特に、後半の「メイキング部分」。あ、この映画はそれが許されるのね、と安心して笑った。それはそれは笑った。

それを踏まえた、近所のイオンシネマへ2度目の鑑賞。チネチッタ後、朝の情報番組などでも紹介されることが多くなり、最終的に全国上映になると聞いて、それであれば、1度ネタバラシまですべて見て知ったからこそ、もう一度、前半の「ドラマ部分」を観たくなった。2度目も映画館で観ようと思った映画は自分としては大変珍しい。

イオンシネマは、昼過ぎの上映回で、大体5割くらいの埋まり具合。
観客の雰囲気から察するに、7割強くらいが話題になって見に来た1度目さん、残り3割弱がリピーターかな?という感じ。

1度目の時は、「前半部分は謎解き感覚」で、仕掛けを疑いながら観ていたせいか、様々な点に「ゾンビドラマ」としての一喜一憂というか一喜一嫌悪というような感覚で、部分部分に違和感を感じながら(違和感の原因は後半で分かる)観ていた。
が、2度目はなんというか「ドラマ部分」からニヤニヤが止まらない。だって、ここの裏にはあれやってるじゃない?という「私、知ってるもんね」感。よく聞くとコソッと入っている声とかの主が分かって、1度目よりもさらに細かく楽しめる。まだ1度しか観ていない方には、このニヤニヤのためにもう1度、ぜひ映画館に足を運んで頂きたい。でもきっと初見の観客もいるので、前半のうちは、タオルとかで笑いをかみ殺してニヤニヤするのを推奨します。

ただ、2度目の鑑賞で、自分の反応が大きく異なった部分があった。
不覚にも?なのかな。泣けてしまった。

泣けた部分というのは、後半「メイキング部分」のラスト、クレーンカメラが破損して、最後のドラマのネタバラシにあたるカットを無くさざるを得ないか?という瀬戸際に立たされた時に、娘がひらめいた、『人間ピラミッド』での高所撮影シーン。

なぜ、泣けたのか?
直前までゲラゲラクスクスしておいて、なぜ。
ピラミッドに乗れない女子スタッフのお尻に散々笑っといて、なぜ。

それは、映画演者スタッフたちが、最初は意欲も視点もバラバラの方向を向いていたのに、その『人間ピラミッド』の時には、最後のシーンを何とか完成させて、放映を成立させるんだって、ビシーっと同じ方向を向いて、しかもそれが「嬉しそう」「充実感であふれている」ということ。そしてそこに入る、親子仲直りスパイス。

作り手が、観客に「そのシーンでのお涙頂戴」を狙っている感じは、ほぼ、無い。何か、強く訴えたいものがあるとか、テーマがあるとか、そんな感じの映画じゃないと私は思う。やった良かった大団円、ていう結論でいいんだと思う。

でも、アラフォーの私がついうっかり不覚にも泣けてしまったのは…なんだろう、人生のどこかで知っている達成感…例えるなら、高校の文化祭の前日に準備が完成した瞬間のあの感じというか…全員の心がリンクした瞬間の感じにカチッとハマってしまって、まさかのふいにグッと心を掴まれてしまうというか。
残念ながら日常には今ないあの達成感、作り上げた充足感…それになんだか感動しちまったんだろうなあと思います。不覚ですが(笑)。

世間では、盗作がどうの…なんて話も出ておりますが、「オマージュ」なら世の中いくらでもあると思うし、映画内のテロップでも「参考にしている」ことを表明しているし、何より、その真偽が定かじゃない噂や情報に左右されて観に行かないというのは、もったいないと思う。

映画館にもう1回、は、たぶん無いと思うが、誰か友人が観たいというならなんやかんやで行っても良いし、もしテレビでやったら観ちゃうだろうし、なによりも、私としては次回作にも期待したい。

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