見出し画像

「行動力あるね!」と褒められ続けた女子大生が、人生で初めてパンクした話

1年振りにnoteに戻ってきました。どぅーです。
戻ってきた理由は、タイトル通り人生で初めてパンクを経験して、ちゃんと残しておきたいと思ったから。備忘録です。沢山考えて悩んで苦しんだその軌跡を、ちゃんと自分の学びに繋げたくて。
長いですが…お付き合い頂けたら幸いです。


魔の10月の幕開け


目まぐるしい毎日に一瞬の区切りがついた9月末、落ち着くのを待っていたかのように体調不良になった。いつもは喉が痛くなってから熱が出るという順番なのに、今回は高熱が先にやってきた。レベチな寒気と倦怠感の付録付き。

次の日、病院に行って熱を測ったら40度越え。喉の痛みも後からちゃんとやって来て(しかも激痛)、なんにも食べられない。水を飲むだけで涙が出て、コップ一杯の水を飲むのに10分かかった。

頂いたお薬を飲み終わってもなお微熱と倦怠感から回復しきれず、追加で病院にお世話になった。
「ただの風邪ではなく、ヘルパンギーナだったかもしれないですね」と言われた。なんでもいいけど早く治ってくれ、と切望した。

10月5日に企画・運営メンバーとなっていた大規模イベントが予定されていたので、それまでに治さなければならないというプレッシャーと、最も重要な直前期に体が思うように動かないことに対するイライラで、精神的にも結構しんどい状態になった。

ヘルプの声に答えて下さったチームメンバーや薬のおかげで、ギリギリの復活を果たし、イベントは無事に乗り越えることが出来た。

でもこのときは、身体的な復活を遂げていただけで精神的にはボロボロなままだということに全く気がついていなかった。

大台突破!ということで写真を撮っていたようです。

本当の苦しみはここからだった

身体的に復活し、寝込んでいた分を取り戻そうとしたがなぜか出来なくなっていた。明らかに向上心が消え、感情がなくなっていた。すっぴんにトレーナーのラフな格好で都内に出かけても何も感じなくなっていたし、目の前にある素敵な機会にも「面白そう!」と感じなくなっていた。気持ちの面だけではなくて、この頃からタスクを平気で落とすようになり、しかもミスをしても罪を感じにくくなっていた。

このような状況の中でも我に返る瞬間があり、情けなさと焦りと、これまでに無い経験に対する恐怖で、泣きじゃくった。自分はこんな人間ではないはずだと思いつつ、この真っ暗なトンネルからの抜け出し方が分からず怯えた。

この頃の様子を友人に聞くと、かなり空元気だったようだ。普段から比較的明るい性格だが、この頃は度を越すような明るさ。心配になるような、狂った明るさだったと指摘されたこともあった。一人でいる時は落ち込みまくっていた分の反動と、周りには弱い所を周りにあまり見せたくないというプライドが変な空元気を生んでいたんだなぁと思う。

それでも抜け出さないと

10月中旬、さすがにもうそろそろ現状突破をしないと、と思い、2つの大きな決断をした。

  1. 引越しをすること

  2. 取捨選択をすること

冷静な判断が出来なくなっている状況にも関わらず、今振り返れば割といい選択をしたのでは?と思っている。

【引越しをすること】
もともと一人暮らしを開始する計画があったのだが、時期を決めかねていたものを急遽早めた。住む環境を変えることによって、心のリフレッシュになると思った。部屋のレイアウトを考えたり、新しいものを買い揃えたりすることは好きなので、気分転換にも繋がると思った。

【取捨選択をすること】
これは私にとって最大の試練であり、最高の学びだった。これまでの私の生き方は、基本的にNoは言わず、来る者拒まずに「まずはやってみる精神」でここまでやってきた。この考えによって得た思いがけない経験は間違えなく今の自分を形作っているし、この生き方が自分にあっていたので自信があった。しかし今回身体を壊し、精神も狂ってしまった中で、その原因が異常なほどのタスク過多だとわかった時に、今までのこの生き方を見直すべき時期に差し掛かったと悟った。

まずは、今自分がやっていることをできるだけ詳しくノートに書き出し、何故やっているのかという理由も付け足した。その後、自分がやりたい順に数字を振った。心のワクワク度を最も大切にした(大学の授業だけは例外で、卒業がかかっていたので優先度No.1です)。それから今の自分には残念ながら優先度が低いと判断されたものに関しては「さようなら」をする決断をした

優先順位を付けられず、当時はこのページと毎日にらめっこをしていた。

ノートに書き出してみて、さすがにタスク過多だなということが可視化されて、「辞める決断」に対するハードルを下げられたというか、諦めがついた。

こうして、人生初めてとも言える「取捨選択」をした

まだまだ終わらない


これで一件落着…とはならなかった。10月3週目、今月二度目の体調不良に侵された。今度は腰痛からの発熱。今までにない腰の痛さで、水筒や瓶の先端を使って押し続けないと座っていられないレベルだった。そして熱はまた40℃。友人たちの勧めもあってさすがに病院に行こうとなった。

初めての緊急外来。引越しをした直後だったので病院を探すところからスタートし(タイミングが悪すぎる)、初診で緊急外来となってしまった。電話で「腰が痛いんです、発熱もあって」と伝えると、「そんな程度で緊急外来に来ようとするなよ」と言わんばかりのテンションで断られそうになったが、月初の40℃の熱の感覚を覚えていてこれはかなりの高熱だなと実感していたので粘り勝ちした(引越し荷物に体温計が入っておらず、この時点で熱は測れていない)。

人生二度目の点滴。この景色も久しぶりだな~と。

やっと行けた病院での診断結果は、コロナでもインフルエンザでもなく、「尿管結石とそれに伴う腎盂腎炎」。腎臓が細菌に侵された影響で高熱が出ているらしい。20代女性で尿管結石という診断は予想外すぎて、死角から攻撃を受けた感覚だった。家族にもさすがに笑われてしまった。

原因はストレス水分不足。自分では完全復活を遂げたと思っていた矢先での発病、しかもその原因がストレスと言われ、その事実にまた心をえぐられた。取捨選択をしたものの、それさえも手を付けられない日々。1か月にも渡って周りに迷惑をかけ続けていることが一番辛かった

このときもヘルプを求めるとたくさんの人が手を差し伸べてくれて、なんて幸せ者なんだと嬉しさと感謝でいっぱいだった。引っ越し後で一人暮らしでの闘病だったので心配も大きかったが、むしろ周りの方々の温かさをより実感した。

2週間ほどの服薬を経て、無事に復活を果たした。

魔の10月から学んだこと

11月の初頭くらいには心身ともにかつての私らしさを取り戻せた。人生初のパンク経験から、以下のようなことを学び、人としてちょっと成長できたと思うので、まとめていきたい。

①たくさんのサポーターの存在は大きい。大きすぎる。
二度の病から復帰することができたのは、間違えなく周りの方々のおかげ。特に心の病は薬でどうこうするものでもなく厄介ものなので、周りの支えがなかったらどうなっていただろう…と怖くなる。危機の時に頼れる人が近くにいること、そして頼って良いという関係性を築いておくことの重要性を痛感した。

私も助けを求められる存在でありたいと強く思うようになった。自分が助けてもらった分、ちゃんと恩返しがしたい。心の痛みに一緒に寄り添い、傍にいてあげられる人でありたい。

ゆっくりする時間が必要だよ、とキャンドルコンサートに連れ出してくれました。

②「できるけれどやらない」の判断は知性である
これまでの私の生き方は、飛び込んできたチャンスは基本的には受け入れて、全力で楽しむというものだった。長年のスポーツ経験などから比較的体力には自信があり、それでいて成功体験を積むことができていたため、この生き方を自分スタイルとしてやってきていた。しかし、脳筋で体力任せで進んだ結果、体がアラートを鳴らすまで(しかも2回も)限界が近づいていることに気が付かない状態になっていた。

そこで実施した「取捨選択」。今までほとんどやったことのない作業だったため考え方が分からず、苦戦した。優先順位なんてつけられない。どれも楽しいから。
ここで「できるけれどやらない」という選択ができるかどうかは一種のスキルであると学んだ。これまでこのスキルを養うトレーニングが欠如しすぎていたのだとわかった。

脳筋パワーのおかげで「行動力があるね!」と褒められてきたが、この「行動力」をアップデートしないといけないポイントにやってきたと思っている。ただ動き続けるのではなく、なぜ今の自分に必要なのかというバランスを検討しなければ。
本来であればもっと前から自然とできている方が多いのだと思うけれど、私はここまで気が付くタイミングがなかったみたいだ。社会に出る前に気が付くことができて良かったなとポジティブに捉えている。

復帰から1か月が経過して


通常モードに復活してから1か月ほど経った。この一か月は、10月の学びを受けて生活に対する思考が変わったと思う一方で、思考や行動の癖を変えることは簡単なことではなくまだまだだなと思うことが多い。特に取捨選択は難しく、11月もバランスを崩しそうになる瞬間があった。年末に向けて忙しくなることが予想されるので、もう少し意識的に取捨選択をできるようにしなければ、良い気持ちで新しい年を迎えられないぞ!と自分で自分に警鐘を鳴らしたりしている。

かつて、私を良く知る人に「生き急いでいる」という指摘をいただいたことがある。その言葉の真意をやっと理解したような気がする。行動力があることと、生き急いでいることは違う。もっと脳みそを使わないといけないなと思うのであります。

未来の自分のために丁寧に残しておきたくて、長くなってしまったな。
まだまだこれから。成長あるのみなのです。

皆さん、本格的な冬に突入しているので、健康にはお気をつけて。

療養中は読書に目覚めたり。今更感が強いけれどチャンスだ!と思い中古で購入。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?