日本語訳

• ウクライナに展開している親露派チェチェン部隊で現在任務に就いている人数は、およそ9千人ほどの模様だ。

• 親露派チェチェン勢力は2014年からずっとウクライナで戦闘を続けている。2022年にロシアの全面侵略が始まった際、新たに追加された部隊がウクライナに派遣された。だが、開戦初期に甚大な損失を被り、チェチェン部隊は後方地域での治安任務に主として回され、SNS上で馬鹿にされて「TikTok」部隊と揶揄されるようになった。2023年５月からロシア民間軍事会社ワグネルが前線から退くようになって以降、チェチェン部隊は前線任務に再び復帰するようになっている。

• チェチェン特殊部隊が最前線での厳しい戦闘に直面している可能性は高いが、その一方でチェチェン勢力の主力は、相も変わらず後方地域で治安任務を遂行している。兵力提供以外での、ロシアの対ウクライナ戦争におけるチェチェンのもう一つの主要な貢献として、ロシア兵への訓練提供がある。チェチェン共和国グデルメスにあるロシア特殊部隊大学は、チェチェン指導部によると、2022年以降で約42,000人のロシア兵に訓練を提供してきたとのことだ。とはいえ、この大学で受けられる訓練期間は最長でも10日間しかない模様で、この訓練機関とここでの訓練の有効性は疑わしいと思われる。