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結果に向き合う際の「3つのスタンス」がチームの未来を左右する

 日々の営みから得られる「結果」にどう向き合うか。この向き合うスタンスにとって、その後の展開があまりに変わるため留意しておきたい。

 まず、最初に取り上げるスタンスは、「起きている結果は正しい」。この考え自体は、間違いではない。持てるものを最大限投じて得た結果、あるいは「やってみる」で得た結果、それを否定し始めると「とことん準備しなければ始められない」メンタリティを高めていくことになる。このメンタリティをどうにかしていくのが昨今の組織に共通する「根強い問題」であることを思えば、回避したい対象だ。

 ただし、このスタンスには、判断の元に存在する「誤謬」を見逃してしまう可能性も織り込まれる。結果としては良いが、仕事の各種判断の根っこに存在していた基準や観点は「ポンコツなまま」ということが起きうる。対処されない限りこの問題は起き続ける。これも「適応不全」にあたる。

 次に取り上げるスタンスは、「改善フォーカス」。改善自体はもちろん必要だが、これにも留意が欲しい。改善はあくまで改善であり、マイナスの状態をゼロに戻すレベルになりやすい(というかそもそも、問題を取り除くのが狙い)。課題への着目も強くなり、日々の中心にもなりうる。結果として、「課題に追い立てられる日々」が強く感じられるかもしれない。これはこれで、別の問題も招き寄せることにもなる(疲弊感)。

 最後のスタンスが、「あえてハードルをあげてみる」である。得られた結果を踏まえ、より高い結果を出すことは出来るのか? そのためには何が必要か? を想像してみる。今手の内にあるものだけに縛られず、今後獲得できればより良い結果が得られそうなこと。そんな未来に向けた妄想が軸となる。

 スタンスをまとめてみよう。

 このうち、特に「起きている結果は正しい」スタンスと、「あえてハードルをあげてみる」スタンスが両立しにくい。もちろん、真逆の方向性だからだ。前者に立っているチームは、「やってみるメンタリティ」を持った挑戦意欲の高いチームかもしれない。そうしたチームの性質を損なわないようにしたい。

 スタンスに伴う「別の可能性」にも目を向けなければ、せっかくの良さがいきにくくなる。いろいろとやって見ているけども結果に繋がっていない、という残念な見方で終わってしまわないようにしたい。

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