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パラリアが勝ち方にこだわる本当の理由

「勉強は頑張っているけど、どうも成績が上がらない」、「学校のテストはいいけど、外部模試の成績が良くない」

こういった問題は、「最終的にどんな力を身に付けるべきか」が理解できていないことによって起こります。

私自身高3の時は休むという概念がなく、四六時中勉強しかしていませんでした。それにもかかわらず、どんなに勉強しても偏差値は50のままでした。


現役時代の私も同じ勘違いをしていましたが、「最終的にどんな力を身に付けるべきか」がわかっていないと、現在の努力が正しいものなのかを判断できません。

少なくとも、「勉強すれば成績が上がる」というのなら、受験で苦しむ人はもっともっと少ないはずです。



学力向上とは、当たり前のレベルを上げること

「勉強時間を取れば上がる」などという短絡的な話はおいておくとして、学力向上は一言で言えば、当たり前のレベルを上げることに他なりません。

この当たり前とは、「見たことある」ではなく、「もはや身体の一部になり、意識できない」というレベルです。


例えば視覚障がい者の人にとって、杖は完全に身体の一部です。「杖を使っている」という感覚は一切ないでしょう。

学力が高い人は、「この単語は難しい」、「あ、この問題見たことある」などとは思っていません。当たり前すぎて気にも留めていません。



考えれば当たり前のことですが、こういった感覚を持たないまま受験生になってしまう中高生が後を絶ちません。こうなってしまう大きな原因の一つは「学校のテストで得た経験値」であると私は考えています。



学校のテストでは、ほとんどの場合どうしても一夜漬けで対応する科目が出てくると思います。「前日あのプリントだけやれば点数が取れる」という見立ては、中高生を安心させます。


一夜漬けの問題点は、「すぐ忘れてしまうこと」ではないと私は考えています。丁寧に覚えたとしても、入試本番まで一回も見直しをしないで済むわけではありませんし、むしろすぐ忘れてしまうことはほとんど問題ではないと思っています。


学校のテストを一夜漬けでこなしてしまう最大のリスクの一つは、「その瞬間だけ覚えていれば、試験は乗り越えることが出来る」という誤解を生じさせてしまうことだと考えています。


「当たり前すぎて覚えていることを使っている感覚がない状態」をゴールとして設定して勉強することで、はじめて学力が上がるかどうかを考えることができます。



勝ち方にこだわることにこそ意味がある

正直なところ、詰め込み教育でも成績は上がります。どの教科も、片っ端から知識を言って聞かせ、暗記したかどうかのテストを繰り返し、できなければその都度叱ります。「怒られるのは嫌だ」という感覚で、中高生を勉強に向かわせます。

最近は怒鳴ったりすることに対して敏感だということで、あの手この手でプレッシャーをかけるという時代遅れの指導者も未だに多く存在します。「周囲でできないのはあなただけ」、「勉強時間が足りないからだ」、「真面目に取り組まないあなたが悪い」等々。


しかし、こうした時代遅れの指導さえも、詰め込み教育においては正当化されてしまいます。試験本番で「これは見たことある。これだ」と、機械のように反応できる人間を作り上げることで点数が上がるからです。


やや進学校や塾が詰め込み気味の指導方針になるのは、試験本番で発揮できる力をつけさせたいという、ある意味とても正直な気持ちが反映されているからです。

「本人のやる気が出るように、いろんな策を試して、、」という回りくどいことはせず、どんどん詰め込みます。成績さえ上がってくれば、それに耐えて続けてくれるからです。


このような点からも私は、詰め込み教育そのものを否定するつもりは全くありません。


しかし私は、受験という絶好の機会に是非体感してほしいと考えていることがあります。それは「実践で使える力とは何か」です。



パラリアは勝ち方にこだわります。

それは教材や勉強法へのこだわりではなく、「目標を見定め、リアルな自分を見つめ、足りないものを強化するために努力すること」を通じて、実践で役に立つ力を自らの手で身に付けたという感覚を伴ったものです。


これは理想論かもしれません。実際の現場では、試行錯誤が出来るレベルにない中高生はたくさんおり、最初は学校から渡されたものや、こちらから指定した教材と、指定された勉強法で学習を始める必要がある人もたくさんいますし、現にパラリアでもそのように対応している中高生もいます。


しかし、理想を実現するためにチャレンジすることこそ、数多くの塾が存在する中であえて「パラリア」という新しい学び場をつくった意味があると信じています。


●まとめ:パラリアが勝ち方にこだわる理由:
「実践で使える力とは何か」を体感してもらうため

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