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【第0630稿】有権者に謝罪するのはガーシー氏の方であり、懲罰委員会は謝罪する必要がありません。

 参院懲罰委員会(鈴木宗男委員長)は14日、政治家女子48党(NHK党から党名変更)のガーシー参院議員(51、本名・東谷義和)を除名とする懲罰案を全会一致で採決した。

 この日はガーシー氏の申し出で、同党の浜田聡参院議員(45)が代理で弁明した。浜田氏は「除名は憲法違反で、国民への人権侵害。除名ではなく、国民の選挙権によって罷免されるべき」などと主張。最後に一人称が〝オレ〟になったガーシー氏の関西弁丸出しの弁明を、約10分間にわたって代読した。

 ガーシー氏は書面で「立花元党首より、帰国せず登院せず議員をやれると言われ、登院しない旨を公約に30万近くの票を集め当選しています。確かに国会に出るのが義務だと言われると、立花元党首がオレに言った誘い文句は何だったんだと疑問の念にかられます。立花党首はオレを巻き込んだ責任をとって党首を辞められました。私が国会に行かないことの責任を含めてやと思ってます」と弁明した。

 続けて「除名というペナルティを課せられるのなら、オレが30万人近くに言った公約は、160人ほど(参院定数の3分の2に相当)の方々の意見によって反故にされる。みちろん、私も票を入れてくれた有権者に謝罪しますが、あなた方も私に票を入れた有権者に謝罪して欲しい。それが筋だと思います。民意を無視し、たった160人そこらの人たちだけで30万人の民意をないがしろにするんですから」と注文をつけた。

 ガーシー氏は「これからオレみたいな人たちが立候補すると思います。あなたたちが作った世界を壊されたくないのであれば、きちんと最初から立候補の段階で排除してください。何の決まりもなく、当選してからごちゃごちゃ言うのは後出しじゃんけんですよ。名札を上げてすぐ直帰する議員、居眠りしている議員をオレと同じくまったく登院しない議員への懲罰を希望します」と強調した。

 「長くなりましたが、野党の皆さんにひと言」としたガーシー氏は「あなたたちは永遠に自民党に勝てない。顔色をうかがいながら、オレのように除名されないことに必死になるでしょう。それを民主主義というのなら、最初から野党などいらない。自民党の属党になれば無駄な選挙もいらんし、オレみたいな不純物は生まれないでしょう」と野党に矛先を向ける。

 ガーシー氏は最後に「短い期間でしたが、どのような結果になろうとも従いますが、受け入れることは永遠にないと思っていてください」と、意味深な言葉を残した。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

勘違いしないで欲しいのは、

「オレが30万人近くに言った公約は、160人ほど(参院定数の3分の2に相当)の方々の意見によって反故にされる。」
「たった160人そこらの人たちだけで30万人の民意をないがしろにする」

の部分。
ガーシー議員は確かに28万票以上を集めて当選しているので、彼の意見をないがしろにするということは、28万人の有権者をないがしろにするのと同義だと言うのは分かる。

でも、「たった160人そこらの人たちだけで30万人の民意を~」というのは違う。

全参議院議員の中から選ばれた参議院懲罰委員会の10名全会一致で除名を決めているのだから、これは参議院議員248名の総意であると考えるべき。NHK党(現・政治家女子48党)が懲罰委員会に選出されていないことを考慮し、議員2名を除く246名の総意である、と考えるのが妥当だろう。

さらに、246名の参議院議員だけで、ガーシー氏が得た約30万票の民意(有権者数)を~というのであれば、246名ではなく彼らに投票した有権者をすべて合算するべき。

ざっくり計算だが、参議院議員1名が30万票を抱えているとするならば、×246=7380万票の民意でガーシー氏は除名となったと計算べきだろう。1名30万票というのはやや多い数字(福井の選挙区で13万票、比例代表の最少で3万票強)なので、平均すると15万票くらいか。

ならば約3700万人の民意で除名になった、と計算出来る。

もちろん、懲罰委員会の結論に反対する国民もいるだろうが…もっと言うならば、民主主義国家において当選した政治家の意見というのは、本来「国民の総意」と考えるべきである。

えー?と思うかもしれないが、民主主義ってそういうもんだよ?

AさんとBさんが出馬し、CさんはAさんに投票したが、結果Bさんが当選してしまった。その場合、「選挙によって選ばれたのはBさん」なので、「Bさんの意見」は投票した人は全ての意見、ということになる。

投票数で負けたんだから、あとは大人しく従えや。な?ってこと。

これが民主主義選挙に参加しなかった人(投票しなかった人)がいたとしても、投票数が全有権者の3割だっけ?を超えていれば選挙は成立するので、残り7割の意見も全て当選した人の意見に従うことになる。

日本ってそういう国だから。

その理屈で言えばガーシー氏の除名は有権者1億人の総意であるとも言える。

なので、ガーシー氏が除名されたことに対して謝罪が必要であるとするならば、ガーシー氏はすべての有権者に対して謝罪すべきであるが、「国民の総意」たる懲罰委員会が謝罪をする必要など全くないのだ。


民主主義国家って怖いよね。


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