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フランス留学するまでの道のりpart3

こんにちは!ぱれすぅ〜です。
この回では、前回のバレエ再開から続く、ぱれすぅ〜の自力で大冒険編です。

前回の記事↓

ダンサー以外の方法でバレエに携わろうと奮闘する様の回顧録ですが、フランスでの冒険のミニマルヒストリー的章となります。
当時撮った写真(下手ですが)とともにどうぞ。


下調べの旅

ぱれすぅ〜は以下のような順番で周りました。

マルセイユ→リール→ボルドー→トゥールーズ→パリ

地図で見たらわかると思いますが、この周り方は非常に非効率ですw
というのも、この時期夏休み期間中で、事務側のヴァカンス明けが北仏の方が早く南仏はのんびりだったので、滞在期間を短くするためにはいた仕方のない状況でした。

①ベルギーとの国境沿い、リール

まず、尋ねたのはリールにあるバレエ学校の事務所。
この学校が私が現在通っているところになるのですが、組織図が非常に複雑で、辿り着くのに苦労しました。
というのも、所在はリールのコンセルバトワール内なのですが、事務の方が通常時働いているのは隣町Roubaixにあるバレエ学校の中。当時からGoogle Mapは使えましたが、その日はなぜか調子が悪く行き方がわからないという始末。
アポに間に合わないと焦ったぱれすぅ〜は、駅前から慌ててタクシーに乗りこみ、カタコトのフランス語で住所を伝えました。
運転手さんは優しくて、帰り道もタクシーが使えるように電話番号を教えてくれました。
事務所につくと、事務の方が出迎えてくれてどういうことが聞きたいのかを聞いてくれました。学校の具体的な時間割やEAT(教師資格の準備課程に入る前に必要な実技試験のこと)対策はやってないこと、そして提携校など事細かく教えてくださり、最後にはEATのdvdまで下さりました。説明も端的、メールの返信も早い人だったので、とても仕事のできる人だなぁと思いながらその日は終わりました。
リール自体はこのアポの前日、マルセイユから着いてすぐに中心部を散策しましたが、歩いている人たちは落ち着いていて、対応も優しく、そして日曜日だったのにも関わらず一部スーパーが開いていたのを見て、住みやすそうな街という印象を受けました。
レンガ建ての背の低い建物が連なり、窓枠やドアがビビットな彩りで、街並そのものが可愛らしいという好印象。特に街の中心部にある古本市やMeertというお菓子屋さんの雰囲気がツボで、また来たいと思っていました。

リールの裏道

②ワインの地、ボルドー

夜に着いたぱれすぅ〜は、駅近くのホテルにチェックイン。最初に着いた瞬間に思ったのは、ボルドーは結構都会だという印象。
たまたまホテル近くが治安が良くなかったのもあり、綺麗な街と言われるボルドーのダークサイドを除いてしまったぱれすぅ〜。おまけに雷ゴロゴロで、印象はあまり良くなく…。
次の日早朝、バレエ学校に行くと、事務の人が向かい入れてくれました。その人はすでにジャズダンスの方で国家資格を持っており、北仏の人(仕事人でちょっと警戒心強め)とは一変、とても陽気でオープンマインドな人でした。緊張でガチガチだったぱれすぅ〜にとっては良かったのですが、現地で実際に会うことによって垣間見えたことがありました。
というのも、話を聞いているとどちらかといえばジャズやコンテンポラリー推しな雰囲気で、数年後には学校の体制が変わるからクラシックがなくなるかもしれないと。

大真面目日本人からすると、その南仏人的ゆるさ(変わるかもだけどね〜)が若干引っかかり、カリキュラムに対する信頼がちょっと持ちづらく…。特にクラシックは、フランスでは少数派になりつつあるので、クラシック勢の居場所がなさそうな話の流れに不安が残りました。

その後ボルドーの街を散策。街の中心はとても綺麗で、パリの乳白色の街のような、大きな石を使った建物が整然と立ち並んでいました。トラムも乗って、ボルドーのオペラ座内も入り、名物のカヌレも食べて歩きまくりました。(残念ながらボルドーワインを堪能する暇がなく、それだけが心残り。コニャックのお店とかもあって、お土産買おうか迷いました。)
ワイン農園のイメージとはまた違い、都会感があり、スタイリッシュな街という印象でした。
この街は、もっと時間とお金の余裕がある時に味わう場だなぁと思いました。

ボルドーの街並み

③学生都市トゥールーズ

ボルドーと近い、南仏の街トゥールーズ。
日本の教科書では、エアバスの街でちょろっと出てきますが、地方都市でもちゃんと経済が回っていると感じる、活気と静寂が混在する街です。

まず、景色から全然違います。
建物一つ一つの大きさはリールとボルドーの間くらいで、「薔薇色の街」と言われるピンク味を帯びた煉瓦建の建物が立ち並びます。中には中世から残る教会もあり、それが街に馴染んでいるというのもまた不思議。そうした建物を残しつつ街づくりができる財力w
人々は陽気ではありますが落ち着いてもいて、街を歩いていても雑音があまりないのが印象的でした。ホームレスもその当時はそんなにいなかったので快適で。
後で知ったのですが、トゥールーズとリールは学生都市で、ぱれすぅ〜が訪れた8月は現地人しかいなかった模様。なので、より静かだったのかもしれません。

学校の方はというと、リールと同様現地の大学と提携をしていて、「カリキュラムも変更はあってもクラシックがなくなる」みたいな方向ではなく、「2年でやっていたものを3年にして、学士取得ができるようなカリキュラムにアップデートするかも」といった内容でした。事務は2人いましたが、親身に相談に乗ってくださり、授業で使っている教材も一部教えてもらいました。

その後、当時その学校に通っていた先輩ルミさん(仮名)に現状を聞く機会もあり(学校での勉強やバイト、日常の話など)、より有意義な時間を過ごしました。
このルミさんが、私にとってはキーパーソンの一人。
出会いは、part1で軽く話した高校時代のパリ留学に遡るのですが、バレエ学校の入学試験で会いfacebookを交換した仲でした。ルミさんはその後、パリで国家資格の勉強をしていましたが、解剖学の単位が中々取れなかったことからいい先生がいると聞いて、トゥールーズに編入。その編入して一年が経った頃に再会しました。(この後も、さまざまな局面で接点があり、お世話になっております。)

トゥールーズでもう一つ印象に残っているのは、人の優しさ。
ホテルで会ったおばちゃんがチャーミングに挨拶をしてくれて、知らない土地で不安に思っていたぱれすぅ〜の心も癒してくれました。
トゥールーズも他の都市と同様あんまり滞在できませんでしたが、印象としては「住んでみたい街」には入っていました。

トゥールーズの街並み

④懐かしのパリ

約3年ぶりに訪れたパリ。この地にはたくさん友達やお世話になった人たちがいて、4日間の間にアポを詰め込みました。
当時お世話になったバレエ学校の先生や語学学校の友達、ホームステイ先のマダム、バレエ関係や日常生活関係でお世話になった人たち…。
もちろんその間を縫って、パリの私立のバレエ学校も訪問しました。
言い忘れましたが、リール、ボルドー、トゥールーズにあるバレエ学校は国家資格の準備課程を提供する公立学校で、EATを取り仕切る機関でもあります。ぱれすぅ〜の場合外国人なのでEATを受験する必要があったのですが、その実技試験もやや難関で「課題曲、自由曲、インプロ、面接」などの対策をしなければなりません。
ちょこっと書きましたが、公立の学校ではその対策のためのコースがなかったりするので、パリの私立学校で対策するとどのくらい学費がかかるのかなどを調べに行きました。

とはいえど、かつて他の私立のバレエ学校に通っていた身なので、なんとなく知り合い経由で校風や学費の相場は分かっていたのですが…。やはりパリ価格でした…。

パリ、パンテオンあたり

旅の帰路

この旅を通して、バレエ教師国家資格を取得するには今後どうしたらいいか、どういう勉強をしていくのか、などの輪郭が少し分かり、「フランスには再留学して資格を取ってバレエに違うアプローチで携わりたい」とはっきりと思い始めました。

ただ、その欲求を阻むがごとく頭に浮かんだのが、やはり金銭面の問題。
正直なところ、ぱれすぅ〜の家は一般家庭なので、日本の大学を卒業してフランスでも学生生活を続けることは難しいと思っていました。
ましてやその当時行っていた大学は私立…。当時は大学で一番いい民間企業の給付型奨学金をもらっていて、そのおかげでバレエが再開出来たものの、バイトはつめつめの関東圏での一人暮らしで、生計を立てる難しさをずっと感じていました。

なので、留学するにしても自分の志半ばで経済的理由で断念しないように、なるべく生活費や学費がかからない立地選びを優先する構想がこの時からあったように思います(家賃や光熱費が安めで、でも車なくても移動できる都市、みたいな)。
要するに、お金がないからという理由でフランス留学を諦める発想はなく、留学資金を貯めるために就職して、その後の選択肢としてはパリより地方都市の方がじっくり勉強する時間が取れるなぁと思っていたわけです…😅。

こうした紆余曲折的な思考で留学するための道標を探っていたわけですが、ぱれすぅ〜の大学生活はさらに波瀾万丈な第三章へと繋がっていくのです。

次回は、ぱれすぅ〜の東京外国語大学への3年次編入に繋がっていきます。
お楽しみに〜✨
では〜!


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