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エキシビジョンレポート / 石部巧 chappy 2人展 『手に亀を戸に花を』 @ TETOKA

神田駅から徒歩5分。PARK GALLERY からも歩いて15分のところにあるカフェとギャラリーを併設したオルタナティブスペース TETOKA(手と花)。

近くにあるのは知っていながらもなかなか足を運ぶ機会がなかったのですが、亀戸アートセンター(ギャラリー)を運営しながら、自身もアーティストとして活動している石部さんと chappy さんの展示があると聞き、ずっと2人の作品が気になっていたので行ってきました。

本当に近い。

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これが石部巧さんの方の作品。ペインティングやシルクスクリーン、異素材のコラージュによるアートワークの数々。実物を見る前は現代アートの要素が強いのかなと思っていたけれど、00年代初頭のヒップホップで多用されてたサンプリングによるアンビエント・テクノという感じが好み。

家のオーディオではなく、ヘッドフォンで聴きたい音楽があるように、向き合ってるだけでただただ視覚的に気持ちがいい。プロフィールを見ると、活動のきっかけがグラフィティだという。納得。洗練されつつも、ストリートの感覚をしっかり感じられる作品は、みんなも好きだと思います。


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一方、抽象的で感情的なドローイングとペインティングが印象的なのは chappy さんの作品。

『自身が備えている潜在的な何か』をストローク(自身の軌跡)で描くというコンセプトにもあるように、1つ1つの作品が呼吸しているかのようで、ドラマティックなんだけれど、物語を想像させるようなエモーショナルな作品というよりも「森には動物が暮らしている」というある種あたりまえというか、日常の延長の非日常という感覚がまぁるく、やさしく描かれているなと感じました。植物のようでもあり、一種の頼もしささえ感じました。

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それぞれまったく違うアプローチの作家性のはずなのにパッと見た時と、じっくり見た時と、それぞれ見ているうちに似てくるのが不思議。どちらも自身の軌跡というところで共通して現れてるのかもしれない。

こうして写真で見るとサラッとして見えるけれど、会場に行くと、結構厚みを感じるというか、立体感を感じることができると思います。ぜひ実物を見て欲しいです。


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コロナ禍じゃなければお酒を飲んだり、コーヒーを飲んだりできる TETOKA 。この日もアートファンが集まっていろいろと話をしてて、いいなあと思いました。緊急事態宣言が明けたら今度はお酒を飲みながら作品を見たい。

石部さんと chappy さんの展示は5月30日(日)まで。

https://www.instagram.com/2blks_takumaishibe/


換気もバッチリの空間でしたので、ぜひ足を運んでみてください。
行けない!ってひとはぜひ2人の instagram をチェックしてみて。

石部巧さん
https://www.instagram.com/2blks_takumaishibe/

chappy さん
https://www.instagram.com/a.k.a.chappy/


written by 加藤 淳也


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